TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


An einen Freund   Op.15-2  
  Japanische Blatter
ひとりの友(凡河内躬恒)  
     16葉の日本の詩

詩: ベートゲ (Hans Bethge,1876-1946) ドイツ
    Japanischer Frühling 49 An einen Freund (MITSUNE (859-907)) 原詩: Ooshikouchi no Mitsune 凡河内躬恒

曲: アイネム (Gottfried von Einem,1918-1996) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語





Du kommst nur,um die Blumen blühn zu sehen
Bei meinem Hause. Sind sie erst verwelkt,
So weiss ich wohl,dass ich mich Tag für Tag
Umsonst nach deinem Kommen sehnen werde.
我がやどの花みがてらにくる人は ちりなむ後ぞこひしかるべき


あなたはただやってくるだけ、花の咲くのを見ようと
私の家へと、でも花が枯れたあとは
私は分かっている、来る日も来る日も
あなたが来てくれて会えることを待ちわび続けることになるのだと

古今和歌集の中の有名な歌人である凡河内躬恒。ベートゲの詩集「日本の春」の中にも3篇の和歌が取り上げられています。そしてこのアイネムの歌曲集の中にそのうちの2篇が取り上げられているということで興味深いところです。この歌は春の歌。ベートゲの訳詩はほとんど別物のようになっていますが、日本の古文が苦手な私のような者にとっては分かりやすくて良いです。

( 2004.01.18 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ