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Bright is the ring of words    
  Songs of Travel
輝かしきは言葉の響き  
     旅の歌

詩: スティーヴンソン (Robert Louis Balfour Stevenson,1850-1894) イギリス
    Songs of Travel and other verses 14 Bright is the ring of words

曲: ヴォーン=ウィリアムズ (Ralph Vaughan Williams,1872-1958) イギリス   歌詞言語: 英語


Bright is the ring of words
When the right man rings them,
Fair the fall of songs
When the singer sings them,
Still they are carolled and said -
On wings they are carried -
After the singer is dead
And the maker buried.

Low as the singer lies
In the field of heather,
Songs of his fashion bring
The swains together.
And when the west is red
With the sunset embers,
The lover lingers and sings
And the maid remembers.

輝かしきは言葉の響き
正しき人がそれを響かせるとき
美しきは歌の調べ
歌い手が歌を歌うとき
言葉や歌は今もなお讃えられ 語られている
翼に乗って 運ばれ続ける
歌い手が死んで
作り手が葬られた後も

その歌い手が横たわっているほども低く
ヒースの野原の中に
彼のスタイルの歌は
恋人たちを引き合わせるのだ
西空が赤く染まる時
暮れていく日の残り火に
恋する男はそぞろ歩き歌い
そして乙女はそれを忘れない


これは次の曲のところでも触れますが、もともとこの歌曲集の最後の歌でした。堂々たるイギリス王家のアンセムのような第1番は芸術の不滅を語っているようであり、そしてそれを受けての第2番は音楽が少し柔らかくなってその不滅なものによって若い恋人たちが引き合わされる情景を歌います。今までのこの歌曲集の話の今までの展開からすると少々座りが悪い内容のようにも思えますけれども、音楽としての貫録はなかなかです。最後は消えるように終わっていきますが。

原詩集の14番目の詩にあたります。

( 2008.09.15 藤井宏行 )


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