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	Sej den’ ja pomnju		 	Op.34-10			  Chetyrnadtsat’ romansov  | 									
	あの日を、ぼくは忘れない						  14のロマンス  | 
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Sej den’,ja pomnju,dlja menja byl utrom,zhiznennogo dnja. Stojala molcha predo mnoju, Vzdymalas’ grud’ eja volnoju, Aleli shcheki kak zarja, Vse zharche rdeja i gorja... I vdrug,kak solntse zolotoe, Ljubvi priznan’e molodoe, Istorglos’ iz grudi eja, I novyj mir uvidel ja!  | 																
    																
																
あの日を、ぼくは忘れない、ぼくにとって それは人生の夜明けとなった日だった ぼくの前に何も言わずに立って 彼女の胸は盛り上がり 彼女の頬は夜明けのように赤かった 激しく燃える火のように高揚し そして突然、金色の太陽が光射すように 若い愛の告白が 彼女の胸からあふれ出たのだ その時ぼくは新しい世界を見たんだ  | 
チュチェフの詩はストレートに、若き日の恋の喜びを歌います。確かに想いを寄せていたカワイイ女の子の方から愛の告白なんか受けようものなら、こんな感じで盛り上がってしまうのは仕方のないことですね。ラフマニノフももっと初期の頃にこの詩に曲を付けていたら、Op.14-11の「春の洪水」みたいに感情が爆発する強烈な歌ができていたような気もしますが、この曲はやや控え目に、しかし言葉ひとつひとつに重みを持たせながら味わい深く、これはこれで素敵な歌になりました。
( 2008.08.01 藤井宏行 )