| 落葉林で |  | 
| あのやうに あの雲が 赤く 光のなかで 死に絶えて行つた 私は 身を凭せてゐる おまへは だまつて 脊を向けてゐる ごらん かへりおくれた 鳥が一羽 低く飛んでゐる 私らに 一日が はてしなく 長かつたやうに 雲に 鳥に そして あの夕ぐれの花たちに 私らの 短いいのちが どれだけ ねたましく おもへるだらうか |  | 
( 2021.06.01 藤井宏行 )