J'ai perdu le “do” de ma clarinette |
クラリネットをこわしちゃった |
J'ai perdu le “do” de ma clarinette, J'ai perdu le “do” de ma clarinette, Ah ! si papa il savait ça,tralala,,, Ah ! si papa il savait ça,tralala, Il dirait: Ohé!!! Il dirait: Ohé!!! Tu n' connais pas la cadencé, Tu n'sais pas comment l'on danse, Tu n'sais pas danser! Au pas cadencé. Au pas,camarade,Au pas,camarade, Au pas,au pas,au pas Au pas,camarade,Au pas,camarade, Au pas,au pas,au pas Au pas,au pas. . . , |
ぼく「ド」の音が出せなくなっちゃった クラリネットで ぼく「ド」の音が出せなくなっちゃった クラリネットで ああ!もしパパがこのことを知ったなら、トラララ ああ!もしパパがこのことを知ったなら、トラララ パパは言うんだろう「オイ!」 パパは言うんだろう「オイ!」 「お前はリズムってものが分かってないな お前はダンスの仕方を知らないな お前はダンスを知らないな!リズムに合わせるんだ 合わせろ お前 合わせろ お前 合わせろ 合わせろ 合わせろ 合わせろ お前 合わせろ お前 合わせろ 合わせろ 合わせろ...」 |
シャンソン歌手の石井好子さんの翻訳で昔NHK「みんなのうた」で紹介され、今や日本の子供たちにも知らない者はいないだろうというくらいにポピュラーになったフランスのわらべうたです。
もとのフランス語詞でも日本語とそれほどびっくりするような内容の違いはありませんが、強いて違いを挙げると「オー パッキャマラド」と叫んでいるのが(おそらく)日本語詞ではクラリネットをこわしちゃった子供であるのに対し、原詞では叱っているお父さんであるということ、それとこのお父さんの子供を叱っている場面(お前はリズムが分かっていない、云々の部分)が日本語の歌ではカットされているところくらいでしょうか。
「どーしよう おー」の部分が「パパは言うんだろう「オイ!」」となっているだとか、日本語では意味のない呪文のようになっている「オー パッキャマラド」に実はちゃんとした意味があったのですね。フランスでは子供たちがハイキングとかで一緒に歩くときに歌う歌だ、という解説もどこかで見かけたことがあります。
邦題の「クラリネットをこわしちゃった」ですが、正確にはperduは「なくす」といった意味ですので、音が出せなくなっちゃった程度の壊れ方です。決して楽器を物理的に破壊したわけではありません。
だからパパも「お前センスがないなあ」くらいの怒りかたで済ませているわけですね。
Cadenceはイタリア語ではカデンツァとなってそこからも予想できますように音楽用語です。辞書を引いたら「韻律」という難しい言葉が載っていましたが、ここではその中でも「リズム」ということにしました。またAu Pasというのは「歩調を合わせて」くらいの意味で、これがあるのでハイキングの歌になるわけです。Camaradeとは「仲間」や「同志」の意。ですから「オー パッキャマラド」とは直訳すると「歩調を合わせよう 同志よ」というような意味になります。パパが子供を「同志」と呼ぶのも不自然ですので、ここでは「お前」くらいにしておきました。
( 2007.10.23 藤井宏行 )