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Geh unter,Scho:ne Sonne    
  Vier Gesänge
沈みゆけ、美しい太陽よ・・・  
     4つの歌

詩: ヘルダーリン (Johann Christian Friedrich Hölderlin,1770-1843) ドイツ
    Gedichte 1784-1800  [Geh unter,schöne Sonne…]

曲: フォルトナー (Wolfgang Fortner,1907-1987) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Geh unter,schöne Sonne,sie achteten
Nur wenig dein,sie kannten dich,Heilge,nicht.
Denn mühelos und stille bist du
Über den Mühsamen aufgegangen.

Mir gehst du freundlich unter und auf,o Licht,
Und wohl erkennt mein Auge dich,herrliches!
Denn göttlich stille ehren lernt ich,
Da Diotima den Sinn mir heilte.

O du,des Himmels Botin,wie lauscht ich dir,
Dir,Diotima! Liebe! wie sah von dir
Zum goldnen Tage dieses Auge
Glänzend und dankend empor. Da rauschten

Lebendiger die Quellen,es atmeten
Der dunkeln Erde Blüten mich liebend an,
Und lächelnd über Silberwolken
Neigte sich segnend herab der Äther.

沈みゆけ、美しい太陽よ、人々は日ごろあなたの存在を
意識することもなく、その神聖さを感じることもない
それはあなたが、あたりまえのように静かに
浮世の悩み多き人々の上に昇ってきたからだ

わたしには親しげに沈み また昇るあなた、おお、光よ!
わたしの眼にはあなたの素晴らしさが良くわかるのだ!
わたしの心を癒してくれたディオティーマから
神聖で穏かなものを崇拝することを学んだから

おお、君は天の使い! どんなに君の言葉に耳を澄ませたことか!
君、ディオティーマよ! 愛よ! 
かつて君を見つめたこの眼はいま感謝に満ちて輝き
おのずから黄金色の光を仰ぎ見る

すると泉はさらに生き生きと溢れ
暗い大地の花々は愛の薫りをよせ
銀色の雲の上で微笑むエーテルからは
祝福に満ちた恩寵が降りてくる

フォルトナーが1940年に作曲したヘルダーリン歌曲。ベートーヴェンと同年生まれながら、20世紀に入ってから真価を認められた ヘルダーリンの詩に作曲された音楽は近現代の作品がほとんどです。まずシューマン、そしてヴォルフ、後期のシュトラウスにもぜひ作曲して欲しかったのですが。

ドイツの作曲家フォルトナーはヘルダーリンの詩の代表作である「運命の女神に」「謝罪」「ヒュペーリオンの運命の歌」「沈みゆけ、美しき太陽よ」の4編に作曲していますが、中でもこの作品は優れているのではないかと思います。フィシャー=ディースカウがライマンのピアノで録音したエンジェル盤、白井光子さんの「ヘルダーリン歌曲集」で聞くことが出来ます。やや暗めの淡々とした付曲ですが、この4作の中では聴きやすく、詩の内容にも即したものになっていると思います。

( 2002.12.28 甲斐貴也 )


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