Vljublen ja,deva-krasota |
愛している、美しい人よ |
Vljublen ja,deva-krasota, V tvoj razgovor,zhivoj i strastnyj, V tvoj golos,angelskij prekrasnyj, V tvoi rumjanye usta. Daj mne toboj ljubovat’sja, Naslushat’sja tvoikh rechej, Upit’sja pesneju tvoej, Tvoim dykhan’em nadyshat’sja! |
愛している、美しい人よ あなたの会話は、生き生きと情熱的で あなたの声は天使のように美しい そしてあなたのバラのようなくちびる あなたのことを憧れさせて あなたの声をもっと聞かせて あなたの歌声にもっと浸らせて そしてあなたの吐息をもっと吸わせて |
ピアノの前奏から夢見るように恋人への憧れを歌う主部まで非常にシューマネスク。ロシア語で歌われなければ本当にシューマンの歌曲みたいです。確かにシューマンと彼はほとんど同世代ですし、当時はヨーロッパ中にシューマンのリートの影響が広がっていたようなのでそんなこともまた納得いくところではあるのですが。
恋に恋するように盛り上がったあとで、また冒頭のピアノ前奏に出てきたメロディが出てきてしみじみと終わります。詩人のNikolai Mikhailovich Yazykov (1803-1846) は作曲者の友人のようですがちょっと調べ切れませんでした。
というわけでドイツリートファンにもなじみやすい素敵な歌なのですが、録音はなかなかなくて、私が聴いたのもRussian Discのダルゴムイシスキー&キュイ歌曲集のシャロノヴァの歌くらいです。もっといろいろな人に取り上げられても良いのにとは思いますけれども...
( 2006.09.03 藤井宏行 )