パプア島土蛮の歌 |
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1.Introduction(30秒程のピアノ独奏) 2.死霊の歌 3.歓喜の歌 |
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自主規制用語からすると、この「土蛮」という言葉はネット上で使ってはマズいのかも知れませんが、それではチビくろサンボと同じ問題を引き起こすので勇気を奮ってご紹介したいと思います。
この曲、詩は意味のない言葉の羅列で作られたもので、パプア島の旋律の断片は使っているのかも知れませんが、全くの作曲者の想像の産物のようです。
イントロのピアノはバルトークの曲のようであっという間に終わり、死霊の歌も別に不気味さも何もなく、静かに祈りを捧げるような非常に味わい深いバラード、そして「ヤンマヤンマエエ」の掛け声が印象的な歓喜の歌は日本の鄙びた村のお祭りのお囃子を聴いているような何故か懐かしい響きです。
(ちなみに作曲は1950とのこと)
希代の名旋律作者芥川さんの持ち味が生きた佳作だと思うのですが、録音は日本の声楽・コンポーザーシリーズ(ビクター)に入れた栗林義信氏のもの以外にはあるのでしょうか?またこのCDも今入手可能かどうかは私にも分かりません。
でもこんな風に、日本の歌曲の良い作品がなかなか日の目を見ないと いうのはとても勿体無い気がします。
( 2002.01.02 藤井宏行 )