出炭能率 3.5倍




美唄トンネル北方斜面に本廃祉はある。
昭和6〜8年に山中から麓に、
事務所や機械・電気工場が移転新築された。 選炭工場

これは選鉱後のズリを標高220mのズリ山へ
運搬する選炭研捨線に積み替える施設だ。
巨大なホッパーで効率化の象徴であるかのようだ。 電気工場

付近には工場が林立していたようだ。
本施設も巨大で今なお劣化著しくなく、
荒れているようには見えない。 ホッパー

廃墟には積込み口も残り、
約80年の経過をあまり感じさせない。
さらに北部へ進んでみよう。 積込み口

丘の上にかなり大きな施設がある。
これは高速道路からも見えない。
登ってみよう。 積込場



この施設も巨大で延長方向に長い。
これは国鉄美唄駅までの3.9km間の引き込み線
への積込施設だ。 積込施設



これだけの施設拡充の一方では、
かなりの合理化も推し進められたらしい。
木々に囲まれる廃墟群だ。 廃墟


杜にはレイルが埋もれている。
これは高さが120mmぐらいあるので、
37kgf級の立派なものだ。 レール


この下部には軌道を潜る、
連絡隧道の跡がある。
およそ300m程度の遺構で対面の坑口付近には目立った施設は無い。 連絡隧道


人員を整理したうえでの設備拡充により、
従業員1人当たりの出炭能率が急速に上昇した。
標高を稼ぎ、気づくと巨大ホッパー上に達していた。 ホッパー


見下ろすと先ほどの選炭施設が少し小さく見えていた。
奥には高速道路とは美唄市街地を望む。
昭和3年の出炭能率を100とすると、本施設が稼働した昭和8年は実に356となる。 選鉱施設


下部のボイラー棟の巨大煙突跡である。
ヤマを象徴する施設だ。
出炭能率はその後下降の一途を辿り、本坑の歴史の中で再び見ることのない数値となってしまった。 ボイラー棟








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施設配置図
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