夕張炭鉱 松島坑で冷泉を浴びる
北海道夕張市
物干しロープ、鉄塔に繋がる送電線や、炭鉱なら架空索道に下がる索条。
これらは両側2点の支点間の間、緩やかな曲線をもってぶら下がる。
これがカテナリー(ラテン語「カテーナ」=絆)曲線(懸垂曲線)と呼ばれるものだ。
一般に静止した索条を2点間で吊るとき、懸垂曲線のパラメーター、
各支点の張力、曲線の長さ、鋼索の重量、支点の傾斜角などが作用し、
位置エネルギーが最小となり、近似的な放物線となる。
1927年(昭和2年)に新夕張鉱から旧七番坑として引き継いだ松島坑は、
1972年(昭和47)の閉山後、現在はリゾートスキー場の一角に埋もれている。
天気の良い秋の終わりにスキー場を登り、
本坑に到達した。
たまたま居合わせた古老から付近の炭鉱の、
それこそ最盛期のお話を聞くことができたのは幸運だった。
著名な遺構ではあるが、その内部も含めて探訪した。
冷泉・橋立坑・厳島坑・・・