人類史に関する新たな知見

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2022年のノーベル生理学・医学賞は、

スバンテ・ペーボさん(スウェーデン)(1955−現在)が受賞しました。

受賞理由は、絶滅したヒト科動物のゲノムを研究し、人類の進化に関する発見をしたから・・・です。



学校で世界史を学ぶとき、最初に、“人類史ダイジェスト”があります。

人類は、(猿人)→(原人)→(旧人)→(新人)と進化した・・・という感じ。

猿人:アウストラロピテクス

原人:北京原人・ジャワ原人として知られる「ホモ・エレクトゥス」

旧人:ネアンデルタール人として知られる「ホモ・ネアンデルターレンシス」

新人:私たち「ホモ・サピエンス」



この流れですと、

「ホモ・サピエンスは、ホモ・ネアンデルターレンシスから進化した」

と思ってしまいそうですが、そうではありません。

どちらかと言うと、“人類進化の太い幹”が、真ん中にドーンとあり、

私たちホモ・サピエンスは、その幹の先っぽに乗っかっている感じ。

その幹の途中から、

「ホモ・エレクトゥス」という枝や、「ホモ・ネアンデルターレンシス」という枝が

分岐している感じですね。



ですから、ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスは、

同じホモ属(ヒト属)だけれども、異なる種という分類になっていたわけですが、

どうやら、ペーボさんの研究によると、

ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスの間で交配があったらしい

・・・という話になったようです。



地球上には、様々な生物が存在していますが、

ある2つの生物個体が同一種なのか別の種なのかの決め手は、交配可能か否か、です。

交配可能なら「同じ種」で、交配不可能なら「別の種」となります。

今回、ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスで交配があったことが示唆されたわけですが、

となると、これら2つの生物群は、別の種ではなく、同じ種ということになり、

同じ種の中で、さらに細かく分けたときに、お互い「亜種どうし」という関係になるのでしょうか?



交配可能性の根拠は、

「ホモ・サピエンスのDNA内に、ホモ・ネアンデルタール人と同じ塩基配列があったから」

・・・ということです。 これに対して、

「ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスが分岐する以前に共通で持っていた配列じゃないの?」

というツッコミは当然考えられるわけですが、

この配列が、ホモ・サピエンス全体にあるわけではなく、

アフリカ大陸のホモ・サピエンスにはなく、ユーラシア大陸のホモ・サイエンスにはある

・・・ということなので、

アフリカで起源したホモ・サピエンスが、各地に分布を拡げていく途中で、

ユーラシア大陸にいたホモ・ネアンデルターレンシスとの交配があった

・・・ということが考えられます。



こう考えると、私たち人類の起源に関する既存の情報が書き換えられることになるので、

これは、確かに、大きな発見!・・・ということになるでしょうか。



ペーボさんが比較したDNAの塩基配列について、

ホモ・サピエンスのDNAは、現在、生存している私たちの誰かからサンプリングすれば良いですが、

絶滅しているホモ・ネアンデルターレンシスのDNAは、どのようにして調達したのでしょうか?

ひょっとすると、ペーボさんのノーベル賞受賞は、

古生物学の研究に関して、ちょっとしたブレイクスルーにもなったかも知れませんね。


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