***** Making of じゃんけん *****

(1)準備
スクリプティングのできるHyperCardを用意します。HyperCardPlayerではスクリプティングができないので、この場合はHyperCard2.2J-Liteをダウンロードしてきて下さい。 Lite版では初めはブラウジングしかできない設定になっているので、magicコマンドを使ってスクリプティングをできるようにします。(たいていのHyperCard入門書にはやり方が書いてあります。)

(2)カードを5枚作る
『新規スタック...』で新しいスタック"じゃんけん"を作ります。『新規カード』を使い、カードを5枚に増やします。

(3)絵を書く
『ツール』の機能を利用して絵を書きます。矢印キーを使えば前後のカードを移動できます。
1枚目:表紙の絵。「じゃん」のかけ声の部分。
2枚目:「けん」のかけ声の部分。
3枚目:グー(石)の絵。「ぽん」のかけ声の部分。
4枚目:チョキ(鋏)の絵。「ぽん」のかけ声の部分。
5枚目:パー(紙)の絵。「ぽん」のかけ声の部分。

(4)録音する
1枚目のカードにもどり、『オーディオ...』を使い、「じゃん」「けん」「ぽん」のかけ声を3種類におのおのjan,ken,ponという名前をつけて録音します。録音の仕方は『オーディオヘルプ』をみればわかります。このときjan再生、ken再生、pon再生というボタンができますが、このボタンは使わないので『ツール』からボタンのアイコンを選んだあと、3つとも『消去ボタン』で消してしまいます。

(5)じゃんけんボタンのスクリプト
『ツール』からボタンのアイコンを選んだあと、『新規ボタン』を1個つくり、"じゃんけん"という名前に変えます。 このボタンのスクリプト・ウインドウに以下のように書き入れます。

on mouseUp play jan wait until the sound is done go to card 2 play ken wait until the sound is done play pon put random(3) + 2 into n1 go to card n1 end mouseUp 基本的にはこれで完成です。さっそく『ツール』をブラウジング・モードに変えて、ボタンをクリックして見てください。

(6)仕上げ
最初のカードに2秒後に自動的に戻るようにするには、3、4、5枚目のカードの『カード情報...』のスクリプト欄に以下のように書き入れます。(修正するときは『メッセージ』ボックスにedit script of card 3 と入力する)

on opencard wait for 2 seconds visual effect dissolve go to card 1 end opencard 以上骨組みだけを、かんたんに解説しました。初心者の人にはわかりづらいと思いますので、市販のHyperCardの解説書を参考書として見てください。

***** Hyper Card Tips *****

(1)Q:メニューバーが出ない、スタック保護されている。
A:-Mでメッセージボックスを出し、show menubarとタイプするとメニューバーが現われる。 スタック保護メニューが出ないときには、を押しながらファイルメニューを開ければよい。

(2)Q:あるカードのスクリプトを編集したいが、自動的に別のカードに移ってしまうため、編集ができない。
A:-Mでメッセージボックスを出し、edit script of card XX とタイプすると当該カードのスクリプトが現われる。

1997.7.26 出石宗久