兵学校のカレー



    これは、海上自衛隊江田島幹部候補生学校の厚生センター内売店で購入したものです。同センター内の『レストラン
   江田島』
で食べたカレーに感激した後、見学集合時間まで売店をぶらついていた時に、別のお客さんに商品説明してい
   た店員さんが
    「このカレーなら、そこのレストランのよりも美味しいですよ!」
    と自信満々に言っていたので、それは聞き捨てならぬと私も購入してしまったシロモノです。
    パッケージには赤レンガの幹部候補生学校があしらわれ、レトルトカレー2つ入りで840円。カレーにしては強気の値
   段ですが、流行りのご当地カレーとしてはまだ良心的な値段設定だと言えるでしょう。私もカレーは大好きなので、余所
   でご当地カレーを見つけるとつい買ってしまう
のですが、なかなか値段に見合った内容のものは少ないですからねえ。


 






    さて、湯煎にかけたレトルトを開封してご飯にかけて、まずは一口。
    おお、これは店員さんの言葉に恥じない美味しいカレーです!何と言うか実に奥深く豊かで、いい意味で複雑な味わい
   になっています。例えるならワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏の様な、沢山の具材のそれぞれの持ち味
   を、腕の確かな指揮者が見事に一つにまとめ上げた様な出来栄え。
    パッケージには辛口とありますが、食べた印象では辛さはそれほどでもありません。色んな食材の丸み、甘味、コクが
   その辛さを包み込んでいる
ような感じで、香辛料の刺々しさはありませんね。私の感覚的には中辛、といった所です。


    肉は消しゴム大の牛すね肉が一つだけ、と、やや寂しいものがありますが、カレーソース自体が非常に濃厚なので、物
   足りなさは感じません。
野菜は小さなジャガイモがちらほらですが、殆どソースに溶け込んでいる模様です。  
    で、私が感動したレストラン江田島のカレーとの比較ですが、私的には鼻先の差でレストラン江田島の方に軍配が上
   がります。

    少し突き出たスパイシーさを取るか、全体の調和がとれたまろやかさを取るかで評価が分かれますね。しかし一人前
   400円のご当地レトルトカレーとしては、出色の出来と言えます。また手に入る機会があれば、2つ3つは買い置きしたい
   ですね。


    それにしてもこのソースは見事な味だなあ。香辛料の辛味を包み込みつつも、香りは決して消していないこのまろやか
   さ。隠し味はもしかしてデミグラスソースでしょうか。最後に皿に残ったソースまで舐めてしまいたい、実によく出来たカレ
   ーでした。




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