リップルフィルタをLTspiceでシミュレーション
電源にリップルが発生した時のリップル除去方法にリップルフィルタがあります。
今回は、NPN-Tr、抵抗R、コンデンサCで回路を組んだ時のRCの値をどうのように決めるか考えていきます。
ますは、リップルは600Hz/300mVとして、これを1/10に減衰させる値を算出したいと思います。
シミュレーションには、LTspiceを使用しました。
とりあえず、Rを220、Cは4.7uでシミュレーションします。(カットオフ周波数(fc)は、 1/(2πRC)=1/(2π×220×4.7μ)=153Hz)
シミュレーション結果は下図の通りです。


上図シミュレーションの結果より、出力は140mVp-pです。これだと、0.14/0.3=47%となり、目標の1/10にはなりません。
次に、Rを1K、Cは4.7uでシミュレーションします。(カットオフ周波数(fc)は、 1/(2πRC)=1/(2π×1K×4.7μ)=33.9Hz)
シミュレーション結果は下図の通りです。


上図シミュレーション結果より、出力は32mVp-pです。0.032/0.3=10.6%となり約1/10になっていますので目標達成です。
カットオフ周波数fcより、対象のリップルがどれくらい減衰するのか計算します。


本来は、リップル周波数からカットオフ周波数を算出するのでしょうが、シミュレーションでRCの値を変えて目標の結果になるようにしました。
また、シミュレーションを使わずにカットアンドトライ(実験をしながら修正する)で定数を決めていくやり方がありますが、私はこのカットアンドトライで定数を決めていく方法で定数を決めることが殆どです。