France フランス
Bordeaux ボルドー地方

Pomerol ポムロール地区


Ch. Petrus
シャトー・ペトリュス

ポムロール 赤 (M95,CF5)
ボルドーの中でも、最も高い価格で取り引きされるペトリュス。その評価も超一流。
一度飲んでみたいですね。いくら高い価格で出ていても、ポムロール地区には格付けはありません。


Ch. Le Pin
シャトー・ル・パン

ポムロール 赤 (M92,CF8)
('92 \46,000〜80,000)
 現在、ポムロール地区にて、ペトリュスと肩を並べる価格で取引されるのが、ル・パン。隣接するヴィユー・シャトー・セルタンのティアンポン家がポムロールの丘中央に位置するこのシャトーを買ったのは1979年。その2haの畑から造られるワインは年間たったの600ケース。このワインも仕掛けたのは、あのミッシェル・ロラン氏。まさにシンデレラ。
 このワインは、こちらで詳しく特集しています。


Ch. Trotanoy

シャトー・トロタノワ

ポムロール 赤 (M90,CF10) 
('72 \27,000)
 ポムロールを代表するムエックス社の所有する畑で、ペトリュスと共に同社の誇り。もし、ポムロールに格付けがあれば、ペトリュスに次ぐものとされます。7.2haの畑から非常に芳醇で濃厚なワインを産み出すと言われます。
 72年のトロタノワは、ある会に遅れてしまい、ほんの一口頂いただけなのですが、こんなメルローがあるんだと感心しました。動物的な要素やキノコ、ちょっとミルキーな香り。遅れたことが悔しかった一本。


Vieux Chateau Certan
ヴィユー・シャトー・セルタン

ポムロール 赤 (M60,CF30,CS10) 
('89 \16,000)
 あのル・パンを生んだティエンポン家の所有で、畑はペトリュスの南。ペトリュスが台頭するまでは、ポムロールのトップであり、現在でもトロタノワと並んでポムロール最上級の評価を受ける名シャトー。
 以前、同じ89を飲み、一目惚れではなく一飲惚れした一本。エッジに茶が入る程度の良い枯れ具合。しなやかな果実に酸と渋みがすべて溶け込んだ状態は、今が良いので早く飲んだ方がいいと思うほど。枯葉、漢方、土のブーケ。エレガントという言葉がぴったりのポムロール10傑中の貴族。【D:1998】【D:2002】


Ch. l'Evangile
シャトー・レヴァンジル
ポムロール 赤 (M75,CF25)
('89 \18,000位)
 ポムロール地区の東端、サンテミリオンとの境界線に位置する14haの畑。周りをペトリュス、コンセイヤント、そしてシュバル・ブランに囲まれるという立地。当然のことながら、常にポムロールで注目されるシャトーの一つ。オーナーのルイ・デュカスが他界した後、ラフィット・ロートシルトのドメーヌ・デ・バロン・ロートシルトが経営を引き継いでいます。
 キノコや土の熟成感ある香りは魅力的で、ローストされた風味、メルローとしては押しのある果実が印象的。全ての要素は上品なのですが、全体的に厳しい感じはまだまだ置いておくと良くなると思いました。いづれにしても偉大なレヴァンジルでしょう。


Ch. La Conseillante
シャトー・ラ・コンセイヤント

ポムロール 赤 (M65,CF30,Ma5)
('75 \19,500)('87 \9,800)('92 13,000)
 ポムロールとサンテミリオンのAC境界に位置するこのシャトー。つまりポムロールのペトリュスやル・パン、サンテミリオンのシュバル・ブランの中間にあります。1874年以降、ニコラ家が運営し、12haの畑からは毎年5000ケース前後のワインが生まれます。
 1975 : なかなかこの地区の古いヴィンテージを飲む機会はありませんが、ちゃんと熟成したものは、素晴らしいトリュフのようなブーケを感じます。かなり熟成を感じさせる色をしながら、なめらかな舌さわり、柔らかなボディは丸みと甘味、微細なタンニンが調和を保ちます。このワインが出来あがった時には、かなり肥えたものだったような気がしました。まさにエレガントなワイン!
 1992 : やはりこのヴィンテージは難しい年なのかなあ?という第一印象。やや薄めのボディのため、酸が高く感じ、しなやかなイメージはあるのですが。。。1万円以上と言われるとちょっとつらい。
 1987 : さすがですね、コンセイヤント。87年というオフでも、ちゃんとそのエレガンスが伝わってきます。良い意味でのみずみずしい(水っぽいというではなく)ワインという表現がピッタリ。繊細なお料理と合わせてみたくなります。92年と87年、もし同じ位の価格でしたら、87年をおすすめします。


Ch. l'Eglise-Clinet
シャトー・レグリーズ・クリネ
ポムロール 赤 (M70〜80,CF20〜30)
('93 \12,000位)
 19世紀末にクロ・レグリーズの息子がクリネの娘と結婚したことによって生まれたレグリーズ・クリネ。ポムロールでも知名度の低かったこのシャトーは、1983年からオーナーのドゥニ・デュランドー氏の努力により、近年爆発的な人気を誇る。6haの畑には1956年の冷害にも耐えた古樹(平均樹齢40〜45年)が植わり、収穫の1/4をセカンドにまわす。新樽は40〜70%。
 手放しで嬉しいポムロール!深みのある赤紫色、スパイシーですでに熟成を感じる香り。赤みのある甘い果実は、スルリと舌の上に滑り込み、口中でビターチョコがとろけるよう。リキュールのようなみずみずしさがあり、アルコールと酸、控えめなタンニンが余韻を優雅に締めくくるワイン。完全につぼにはまった一本。 


Ch. La Fleur-Petrus
シャトー・ラ・フルール・ペトリュス

ポムロール 赤 (M80,CF20)
('92 \5,000)
 ポムロールの丘の東側、ラフルールとぺトリュスの間(これが名前の由来)に位置するシャトー。最高の立地であるこのシャトーを1952年に買い取ったのが、ペトリュス、トロタノワ他を持つ、ジャン・ピエール・ムエックス社。
 92年というヴィンテージも手伝ってか、やや軽く上品なイメージ。もう一度、いいヴィンテージのを飲んでみたいワイン。

Ch. Haut-Tropchaud
シャトー・オー・トロショー

ポムロール 赤 (M100)
('94 \9,500位)
 ペトリュスとトロタノワの中間でル・パンの隣という絶好の位置にあるシンデレラシャトーの一つ。メルロー100%で造られ、そのメルローの一部は、樹齢100年を越える物もあるということ。畑の広さは約2ha、年産約1万本。アリエ産新樽100%にて18ヶ月熟成。
 このワインに関しては、熟成されたもので評価したほうがいいのかもしれません。94年の現時点での感じでは、かなり激しいタンニンと樽香のため果実自体が見えず、収斂味を感じます。手の込んだワインである事は間違いなさそうですが、やや派手さが先に感じられました。


Ch. Beau Soleil
シャトー・ボー・ソレイユ

ポムロール 赤 (M95,CF5)
('95 \12,000位)
 ジャン・ミッシェル・アルコートとミッシェル・ロランと言えば、同じポムロールの「クリネ」や「ラ・クロワ・デュ・カス」を成功に導いた人物。そのコンビの手になる新しいシンデレラ候補は、95年がファースト・ヴィンテージとなるシャトー・ボー・ソレイユ。約3haの畑から1850ケースのワインが産出されます。
 杉やカシスの香りにヨード香が混ざるワインは好ましく、樽香もありながら、きれいにまとまっているので気にならない。ふくよかなボディと高めながら気品のある酸味がフィニッシュをしめるメルローの個性が良く出たミディアムからフルボディのワインは、熟成が進むにつれて、もっとよくなる気がしました。


Ch. Jean-Louis Doparis
シャトー・ジャン・ルイ・ドパリ

ポムロール 赤 (M,CF)
('95 \7,000位)
 このワイン、その詳細について分からないのですが、なんでもル・パンのセカンド的なワインだとか「シャトー・ラパン(うさぎ)」と呼ぶ人もいるとか??とにかく1999年の干支、うさぎがラベルに描かれているので見かけた方も多いと思います。1999年初めの試飲では、あまり良い印象ではなかったのですが、今2000年になってまとまってきているようです。
 健康的な明るめのルビー色のワインは、やはり今流行りの造り方を感じさせるロースト香。しかしながら飲み口はマイルドになり、バランスもとれてきたようです。1999年に、プレゼントされた方、もう少しの辛抱です。

Ch. Nenin
シャトー・ネナン

ポムロール 赤 (M75,CF25)
('82 \7,000位)
 ポムロール地区のはぼ中央に位置するというこのシャトーは、名の通ったもの。ページに載せようか迷ったのですが。
 あるレストランで、リストに載っていたこのワインは、「ポムロール、ネナン、82年、意外に安い、でも間違いないはず」という選択。ホストテストの時、色は明るくややレンガ色がかかり、この時点で??香りはベリー系の柔らかなノーズがありながら、どことなく足りない。飲んでみると、酸が高めに感じながら消え、果実もすぐに消え、やや荒いタンニンがほんの少し感じる。「おかしい、ボトルの状態が悪いようには思えない。置けば開いてくるのかなあ?」しかしまったく変わらない。
 不思議に思ったので、帰ってからR.パーカー氏の「ボルドー」を調べてみると。。。この時期のネナンは状態が悪かったようです。彼の採点は76点。久しぶりに飲んだ「薄っぺらなワイン」。ワインのチョイスって難しいなあ。ちなみに、1997年にレオヴィル・ラス・カーズに売却され、これからが期待出来るということです。


Fugue de Nenin
フューグ・ド・ネナン

ポムロール 赤 (M,CF)
('98 \2,000位 375ml)
 上記の1982を飲んで「もう飲まねーぞ!」と思った印象の悪いシャトー・ネナン(笑)。確かに以前の評価はさんざんたるもので、だからこそ気になる存在。
 ポムロールの中心に位置し、25haというこの地としては大きなブドウ園。1847年から同一族デプジョル家の所有だった歴史のあるシャトーは、1997年にドゥロン家(レオヴィル・ラス・カーズの当主)がオーナーとなり、コンサルタントにミッシェル・ロランを迎えるとみるみるうちに評価が上がった。セカンドの「フューグ・ド・ネナン」も評判がよく、98年は生産量の40%はセカンドに回されている。
 ファーストを開ける前に、セカンドのハーフボトルで、ネナンの変貌ぶりを試してみました。(以前のセカンドはSt-Roch de Neninと呼ばれていた様子) カラントやプラム、ロースト香が交じる今風のアロマ。人肌のような柔らかさのあるアタックとふくらみのあるボディ。長くはないがアルコールがふわっと香る心地よい終り。今飲んで美味しいセカンドは、音符が描かれているので、音楽好きな人へのプレゼントにもOK。【D:2002】

Ch. La Cabanne
シャトー・ラ・カバンヌ
ポムロール 赤 (M94,CF6)
('94 \4,000位)
 ポムロールにてエスタジェ家が経営するこのシャトーは、樹齢約30年、10haの畑から年間6万本を産出。新樽を60%使用し、14〜18ヶ月の熟成が施されます。
 抜栓後、やや高めに感じた酸が落ち着くと、ややミンティーな香り、ポムロールの良さ感じます。黒果実系のワインは、しっかりした味わいは持っていますが、やや粗さがあるかな? この前に飲んだワインが素晴らしすぎて、可愛そうだったかも?


Ch.Le Gay
シャトー・ル・ゲイ
ポムロール 赤 (M50,CF50)
('93 \5,500)
 メルロー、カベルネ・フラン半々のポムロール産。所有者は、この地区の名シャトー、ラフルールと同じ。
 ポムロールのワインは、芳醇とか優雅とかよく形容されるし、長期熟成に耐えるという事だけど、若いヴィンテージでも気持ちよく飲めるワインだと思っています。
 メドックのいいワインは、若いとやはり堅く感じるし、悪く言えば青臭いイメージですが、ポムロールのワインって、若いうちでも、ボリュームには欠ける気がしますが、それなりの丸みとコクはあるように思います。


Ch. La Grave Trigant de Boisset
シャトー・ラ・グラーヴ・トリガン・ド・ボワゼ

ポムロール 赤 (M85,CF15) 
('84 \3,480)
 そこは、ワインショップ・エノテカ。「何か面白いワインあります?」という問いに、「これオフ・ヴィンテージの84年なんですけど、丁度飲み頃でお買い得ですよ。」という答え。このワイン、あのJPムエックス社を指揮する、クリスチャン・ムエックスの個人所有畑のワインです。
 まさに飲み頃を迎えています。繊細で豊かな香りは、ちょっとスパイシーな感じもあり、幸せな気分。84年だからでしょうか、飲み口は、少し薄い気もしますが、逆に飲みやすいと考えれば、この価格は納得です。
 「オフ・ヴィンテージのワインも、もっと飲んでみる価値があるな」と教えられました。


Ch. de Sales
シャトー・ド・サル

ポムロール 赤 (M70,CF15,CS15) 
('95 \4,200)
 ポムロールのワインが高価な理由に、栽培面積が小さい為、生産量が少ないという事があります。ペトリュスで11.4ha、トロタノワで7.2ha、ル・パンはたったの2ha。量が少ないがゆえに、需要が多いと価格が高騰するという傾向にあります。
 このシャトーは、ポムロールの北のはずれにあり、畑はこの地区で最大級の面積(47.5ha)。といってもメドック地区だと普通の大きさ。この地区にしては生産量が多いため価格も品質も安定していると言われます。
 面白いワインでした。開けてすぐの時には、色、香り、味、すべてがまるでボージョレのよう。とても活々として、フレッシュなんです。そして1時間後には、色まで変化し、メルローの優しさと優美さが感じられました。95年は、もう少し待っていいヴィンテージかもしれません。


Domaine de Viaud
ドメーヌ・ド・ヴィヨウ
ラランド・ド・ポムロール 赤 (M,CF)
('79 \6,000位)

 このワインはこちらで紹介しています。

Pomerol
ポムロール

ポムロール 赤 (M)
('90 \3,500位)
Lalande de Pomerol

ラランド・ド・ポムロール

ラランド・ド・ポムロール 赤 (M, CF)
('96 \2,500位)
 ジャン・ピエール・ムエックス。今やドルドーニュ河右岸で最も影響力を持つネゴシアン。あのポムロール最高峰のペトリュス、トロタノワ、サンテミリオンのマグドレーヌ、そしてカリフォルニアにはドミナスを所有し、惜しみない賛辞を与えられています。
 このムエックス社がつくるジェネリック・ワイン(地区名ワイン)は、もう有名だと思います。飲みたいワインがない時には、重宝する1本。
 ラランド・ド・ポムロールは、ポムロール地区の北側に隣接する場所。ジェネリック・ワインにして、黒果実の風味は、鉄分や燻煙のニュアンスを含み、複雑性に富んだ印象。手堅い造りを感じさせるワインです。
(ジャン・ピエール・ムエックス社)


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