France フランス
Bordeaux ボルドー地方



Cotes de Castillon コート・ド・カスティヨン地区


Clos l'Eglise
クロ・レグリーズ
コート・ド・カスティヨン 赤 (M,CF)
('99 \2,800位)
 サンテミリオンの南東に広がるACコート・ド・カスティヨン。このワインは、モンブスケやパヴィを手掛けるジェラール・ペルス氏とキノー・ランクロのアラン・レノー博士がカスティヨンにて共同で造るもの。新樽100%で熟成され、1999年がファースト・ヴィンテージ。この価格でパーカー氏が90点を与えるお買い得ワイン、コート・ド・カスティヨンのスター候補。
 深いガーネット色。甘いアロマはプルーンやヨーグルト、新樽からのバニラ。どこかバローロ・ボーイズを思い起こされる濃縮感ある果実、余韻は樽から(?)の渋みがやや落ち着きがない。この価格で本当に手のかかったワインだと思うが、一本飲むのは疲れそうなので、ワインバーなどでグラスで出してくれると嬉しい。(同名のクロ・レグリーズというワインがポムロールにもあるので、間違わないように。)【D:2002】
(S.C.A. Vignobles G. Perse et A. Reynaud)


Poupille
プピーユ

コート・ド・カスティヨン 赤 (M100%)
('96 \3,000位)
 まだ30歳そこそこのフィリップ・カリーユという若き天才がボルドー右岸で造るメルロー100%のワインは、1990年代後半、日本のワインファンの間でも話題になった。「フランスワインの12ヶ月」の中でのコメントでは、彼は「一種の天才」らしい。1992年にオランダで行われたワインコンテストで、あのペトリュスと決勝まで争ったり、ゴーミヨー誌の「消費者が選ぶお買得ボルドーコンテスト」で1位になったということです。
 メルロー100%で造られるその味わいは、本当に納得出来るもの。96年物、約3000円という価格にして、たっぷりな果実味は、時間と共に丸みを帯び、低めの酸と調和して心地よい飲み口となります。そのシンプルなラベルからは、フィリップ・カリーユ君の「飾りは必要なし、中身で勝負!」という志が見て取れるようです。【D:1999】

Ch. Cap de Faugeres
シャトー・カップ・ドゥ・フォジェール

コート・ド・カスティヨン 赤 (M50,CF38,CS12)
('96 \1,400位)('00 \1,800位)
 ドルドーニュ河右岸、サンテミリオンの南東にあたるAOCコート・ド・カスティヨン。この地区で評判のよいシャトーの一つで、シャトー・フォジェールと同じ所有者、あのミッシェル・ロラン氏が関わっているというワインです。
 1996:そのしっかりとした造りはさすがですが、どこか新世界風。やや乾いたタンニンが余韻まで渋みとなって残り「焼けたメルロー」のイメージ。個人的には少し?好みのある味でしょうか。
 2000:確かにこの価格を考えるとワインも内容も濃い。2000年という良いヴィンテージらしく中間域での果実の甘さも十分。ただ以前に飲んだヴィンテージと同じく、余韻が粉っぽく乾いたイメージが拭いされないのが残念。【D:2003 P:86】



Fronsac フロンサック地区


Ch. Haut-Carles
シャトー・オー・カルル
フロンサック 赤 (M99,CF1)
('94 \4,000位)
 ポムロールに隣接するフロンサック地区は、知る人ぞ知るワイン産地。ここで今騒がれているワインがこのオー・カルル。ほぼメルロー100%で作られるワインは、栽培面積は5ha、年間約800ケースという少量生産。評価の高いシャトー・ド・カルルが1994年から作り始めたスペシャルキュヴェで、100%新樽、18ヶ月熟成、ノンフィルターで瓶詰め。
 ファースト・ヴィンテージ94年、さすがと思わせる造り。その色調が物語るものは、深みのある果実。まだまだ若々しいワインは、プラムに似た香りと滑らかな飲み口。ワイン全体はしっかりしたタンニンが余韻まで続き、このワインの成長を見届けたい気持ちにさせてくれました。



Ch.Herve-Laroque
シャトー・エルベ・ラロック
フロンサック 赤 (M,CS,Ma)
('93 \2,000)
 このワイン、本当にお薦めです。グラスで置いてあったので飲んでみたのですが、あまりに美味しいので、みんなで一本開けてしまいました。
 後で知ったのですが、ボルドー、フロンサック地区のシャトー・ムーラン・オーラックのセカンドラベルだそうです。メルロー主体で、なめらかな口当たり、ほのかな甘さがあります。この価格で、この品質は素晴らしいの一言。

Ch. Moulin Haut-Laroque
シャトー・ムーラン・オー・ラロック

フロンサック 赤 (M65,CF20,CS10,Ma5)
('86 \2,500)
 昨年飲んだ3000円以下の赤ワインで、第1位にあげた上記の「シャトー・エルベ・ラロック」。このワインはそのファーストです。ポムロールに隣接するフロンサック地区で最も重要かつ秀逸な造り手とされるのが、ムーラン・オー・ラロックのジャン・ノエル・エルヴェ氏。
 1986年というヴィンテージにしてこのお値段。ややピークがすぎている(?)感もあるのですが、このまろやかなワインは、ボルドー右岸の熟成感が味わえます。「ヴィノス・やまさき」さんの輸入、恵比寿の「パーティー」にて購入。


Ch. Fontenil
シャトー・フォントニル
フロンサック 赤 (M85,CF15)
('95 \3,700)
 「ミスター・メルロー」「シンデレラワイン請負人」と絶賛される話題のワイン・コンサルタント、ミッシェル・ロラン。彼がポムロールに隣接するフロンサック地区に所有するシャトーがこのフォントニル。栽培面積7ha、年間3500ケースを産出。エチケットには、誇らしげにロラン氏のサインが入っています。
 まずミントやハーブ、そして木の香り。優しい口当たりながら、黒い果実を感じさせるあたり、ワインの凝縮度が分かります。酸味とのバランスもとれ、しっかりとタンニンが残る余韻。約1時間後には、ワインの持つ要素が溶け合い、甘味も増してきました。抜栓後、少し置いたほうが、美味しいようです。



Bourgeais ブルジェ地区


Ch. Peychaud Maisonneuve
シャトー・ペイショ・メゾンヌーヴ
コート・ド・ブール 赤
('95 \2,800)
 エスポワのフランス在住のインポーターが、ここのシャトーに行って、動かなかったというワイン。
 コート・ド・ブール(Cotes de Bourg)というアペラシオンはあまり聞きなれないので、南仏のワインかなって思ったら、れっきとした、ボルドーのアペラシオンだったのですね。位置的に言うと、ジロンド河をはさんで、マルゴーの対岸にあたる地域です。
 かなり、しっかりした味で、典型的なボルドーというより、やはり南仏の重厚な赤に近い感じもしました。


class30 "The Wine"