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Souvenirs (1974) |
Produced by Joe Walsh | |
Part Of The Plan / Illinois / Changing Horses / Better Change / Souvenirs / The Long Way / As The Raven Flies / Song From Half Mountain / Morning Sky / Telling You Stories (Someone's Been) / There's A Place In The World For A Gambler | |
今月も、70年代のウエスト・コーストを代表するアーチストを紹介。この "Souvenirs"
(邦題:アメリカの思い出)は、ダン・フォーゲルバーグの日本デビュー作(アメリカではセカンド)。これは、あのイーグルスのジョー・ウォルシュが、他人の作品をプロデュースした初めての作品でもあります。 このアルバムを契機にダンの音楽活動は好転していきます。この時期にイーグルスの全米ツアーの前座も務め、ジャクソン・ブラウンやJ.D.サウザーらとも親交を深めていきました。 シンガー・ソングライター、プロデューサー、そしてほとんどの楽器をこなしてしまうマルチ・プレイヤーとしてもダンは後に数々の名作を発表することになりますが、その片鱗をのぞかせているのが本作。グラハム・ナッシュ、ドン・ヘンリー、グレン・フライらをバックに迎えています。 このアルバムを最初に聞いたのは、まだ中学生だった時で、特にA面の素晴らしく透明感のあるバラードに、その英語の歌詞の意味を一生懸命考えながら、初めて涙を流したのを思い出します。 また、当時「ソニーのウォークマン」が発売され、お小遣いで買った初代ウォークマンで "Part Of The Plan" を聴いた時、そのダンの爽やかなギターやコーラス、そしてウォークマンの音の良さにびっくりしたものでした。 これだけの、人の気持ちを書けるアーティストは、今の時代ではもう現れないでしょうね。何枚かベスト盤が出ていますので是非聴いてみて下さい。 |
ダンが生まれ育ったのは、イリノイ州ピーリア。ハイスクール時代に音楽活動を始め、イリノイ大学では絵画を学んでいたという。大学中退後、ロスアンジェルスへ向かうが、その環境に馴染めずナッシュビルへ。ここで、ノーバート・パットナムと出会い、72年"Home
Free" でデビューを飾ることになる。 後にコロラドを活動の拠点とするが、前述の通りロスアンジェルスのミュージシャン達との親交を深め、広範な人気を集めるようになります。以後、 "Captured Angel" (75年)、"Nether Lands" (77年)は共に全米ゴールド・ディスクを獲得。 彼の人気に火が付いたのは、ジャズ・フルート奏者、ティム・ワイズバーグとの共作、"Twin Sons Of Different Mothers" (78年)。ギタリストとして、そしてコンポーザーとしての力量を磨くために取り組まれた作品は結果的に300万枚以上のセールスを上げる大ヒットになりました。 翌79年の "Phoenix" から "Longer" が大ヒットとなり(80年3月8日、ビルボード・チャート第2位)、彼の人気は不動のものになります。 81年には、2枚組のアルバム "The Innocent Age" を制作。 "Same Old Lang Syne" (懐しき恋人の歌)を始め4枚のヒット・シングルを生み、彼の音楽活動のモニュメント的な作品となりました。 82年には初のベスト・アルバム "Greatest Hits" が全米プラチナ・ディスクを獲得。その後もコンスタントに作品を発表しています。 |
class 30 "The Music"