Issue Date : July,1999

VIKTOR LAZLO


SHE (1985)

Produced by J.P. Hawks

She / Sweet, Soft And Lazy / Anin't Gonna Come / Stories / Put The Blame On Mame / I Don't Wanna Love Again / Pleurer Des Revieres / Last Call For An Angel / Backdoor Man / Loser
 

ゴージャスな女
 「ヴィクター・ラズロ」どこかで聞いた名前だなあ?
まだ二十歳だった頃、「SHE」という印象的なジャケットでデビューした彼女。そう言えばこの名前、1943年のアカデミー賞を総なめした名作「カサブランカ」に登場する反政府指導者の名前だった。なんとも大胆なネーミング。
 官能的なサックスの音色で幕を開けるこのアルバム。彼女のファーストシングルとなった「Sweet, Soft And Lazy」を聴いた瞬間、この妖艶な世界に入り込んでしまった。
 英語、仏語、独語、伊語を話すという彼女。1987年に東京のクラブで行われたそのステージ(当時ワタナベサダオさんが主宰されていたクラブ・クワトロ)に現れたヴィクターは、お気に入りと言われるティエリー・ミュグレーらしきロング・ドレスをまとい、ジャズ、ソウル、ラテンといった要素を西洋人の持つ独特の雰囲気で披露してくれました。その容姿はまさにゴージャス。こんな「いい女」はちょっといない?しかしながら、そのクールでやや細身の高音からは、彼女の繊細な内面がうかがえます。

Champagne And Wine
 87年に発表されたアルバム「VIKTOR LAZLO」のラストを飾る曲が「Champagne And Wine」。ピアノの弾き語りによるこの曲は、映画「カサブランカ」のこんな名場面を想定しているとしか私にには思えないのですが...
 イングリッド・バーグマンとハンフリー・ボガートが別れの前、パリの一室で再会を誓うシーン。シャンパンは、マムのコルドン・ルージュ。乾杯の言葉はあの名文句「Here's, lookin' at you, kid!(君の瞳に乾杯!)」。やはりヴィクターには、シャンパンとブルゴーニュのグラン・クリュが似合いそうです。

Viktor Lazlo - Discography
ヴィクター・ラズロ ディスコグラフィー


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