通常は護衛艦を建造している三菱長崎造船所の立神第2船台で、海上保安庁のヘリ搭載型巡視船の建造が行われている。新型イージス艦を1隻も受注できなかったことで下関造船で建造予定だったものを回したといわれる。
尖閣諸島の国有化を閣議決定して以降、増加する中国船の侵入をけん制するためにヘリ搭載型巡視船を増強することになった。16年度二次補正,17年度補正,18年度通常で計4隻を建造することが決まった。
長崎造船所が建造している巡視船は全長150メートル,基準排水量6500トン,建造費262億円。これに対して海上公試中の最新鋭の「護衛艦しらぬい」は全長151メートル,基準排水量5100トン,建造費729億円。費用の差は歴然としている。巡視船の完成は19年度。
一方、19年度からは第2船台で新型の多機能護衛艦(3900トン)の6隻連続建造が始まる。
(2018年12月15日)