前立腺疾患について

前立腺は男性特有の臓器で膀胱に連続して尿道を取り囲むようにあり、精液を分泌しています。

前立腺疾患は年齢により異なり、20～40代は前立腺炎や前立腺症が、50～70代は前立腺肥大症、60～80代は前立腺癌が多くなっています。

症状的にはどれもほとんど同じで、頻尿から始まり、排尿困難や残尿感・尿の切れが悪い事を自覚するようになります。進行すると全く尿が出なくなり常に失禁状態になります。特に冬場は要注意で風邪薬などの服用で症状が悪化します。

ただし、罹患してから症状の発現早さは、前立腺炎＞前立腺肥大症＞前立腺癌の順番で、特に前立腺癌はかなり進行するまで症状が発現しないので要注意です。

診断方法

診断は問診、尿検査、直腸指診（肛門から指を入れて触る）、超音波検査、血液検査（前立腺特異抗原：PSA）によります。

ただし、前立腺癌は確定診断にはMRIと生検検査が必要ですが、当院では行っておらず近隣の病院へ紹介しています。

特に前立腺癌は50代から増加するので50才になったら一度はPSA検診をお勧めします

治療について

治療は前立腺炎と前立腺肥大症は薬物治療が主体です。特に前立腺肥大症に関しては新薬の登場でこれまで手術が必要だった方でも薬物治療が可能になりました。ただし肥大症が巨大になり一部薬物治療が有効でない場合は手術治療が必要であり、近隣病院に紹介してます。

前立腺癌はPSA検査や直腸指診で精密検査が必要と判断した場合近隣病院へ紹介しています。診断結果でホルモン治療が選択された場合は当院でも可能です。