男性更年期障害
(LOH症候群)
男性更年期障害
(LOH症候群)
男性更年期障害とは
最近、男性の50~64才までを更年期と呼ぶようになりました。これは、この年齢が加齢による生理的機能の低下による健康障害が多くなってくるからです。特に性ホルモンは生殖をささえるのみでなく、ちょうど“車のエンジンオイル”のような役割も果たしており、生殖の使命を遂行するための身体全体の基礎作りもしています。そのため更年期を迎えると、生殖機能の消退のみでなく、全体的な体力活性も急激に弱るようになります。
症状
男性更年期障害の症状は「うつ傾向:不安・淋しく感じる、くよくよしやすい、不眠に悩まされる、気難しくなりがち」「自律神経失調症状:疲れやすい、頭痛・肩凝り・腰痛・関節痛、ほてり・のぼせ・多汗・動悸・息切れ・めまい」「性機能低下:性欲減退・ED」で、その発生機序は“性ホルモンの低下”と“ストレス”の両者が複合し、折り重なって症状を発現すると言われています
男性更年期障害チェック
1か7どちらか1つでも「はい」の方、またはそれ以外の8問中3つ以上が「はい」の方、男性更年期障害かもしれません。
出典:Dr. Morley,J.E.
(Saint Louis Univ.)
1 性欲の減退を感じていますか?
2 活力(エネルギー)不足を感じていますか?
3 体力や持続力の低下を感じていますか?
4 身長が低くなりましたか?
5 人生(生活)の楽しみが少なくなったと感じていますか?
6 もの悲しい気分や不機嫌になりがちですか?
7 勃起力が弱くなりましたか?
8 最近運動をする能力が落ちたと思いますか?
9 夕食後にうたた寝をすることがありますか?
10 最近、いろいろな仕事をする能力が低下したと感じますか?
診断と治療
診断には問診や検査表と性ホルモン検査(採血)が必要です。性ホルモン検査は日内変動があるためなるべくなら午前中に検査することをお勧めします。
治療は根本治療として男性ホルモン補充療法(筋肉注射)があり、対症療法としては抗うつ剤の投与や漢方薬の投与があります。また自費ですがED治療剤を併用する場合もあります。
男性ホルモン注射 通常3~4週に1回で治療期間は個人差がありますが、半年から1年くらいになります。