葛城神社は、米山の石文のあるお宮では一番厳しいところにあります。さすがの米山先生もご高齢(80才)でしたので、ここは来られていないようで、書を送ってそれをこちらで石に彫ったとのことでした。
少しでも昔の道を走ってみようと久万に一泊して、ひわ田峠から二名(にみょう)に出る道を走ったのですが、この道は自転車で行く道ではありません。傾斜が急で、未舗装で、3キロほどの砂利と落ち葉の道を全部押しました。
葛城神社は立派なお宮ですぐ分かったのですが、お目当ての注連石は平成十七年の夏に崩壊して二代目のレプリカがありました。元の石は何処にあるのか探していたら、総代さんだと思いますが、前の家の方が本殿の横に保管していることを教えて下さいました。
前の田んぼに面白い石がありました。総代さんの説明によると、「食力(くうりき)と大力(だいりき)が立て比べをして、食力が勝った。やはり食力は偉い」という言い伝えがあるそうです。
まさに「民以食為天」(民は食を以って天と為す)。食べることが一番大切だということを、端的に語っている言い伝えです。
帰りの道を教えて頂いたら、「臼杵三島神社にも米山さんの書があるはずだから寄ってごらん」とこちらも教えて頂きました。
短日や ひわた峠に 薄氷
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