「無為」は老子の教えの根幹をなす思想です。「無為無策」とか「無為徒食」とかあまり良い意味で使われない事が多い言葉ですが、老子は例え話でこのように説明していました。
「木を植えて、ついたかどうか確かめるのは、無益なことだ。ゆすったり余計なことをすると、木は枯れる」と。つまり小賢しさと目先の欲望を戒めています。
無為とは、私なりに、「することをして、後は成り行きにまかせる」と解釈しています。
老子は、書いた物も残していませんし、孔子のように時の権力者に重用されたこともありません。しかし「有無相生ず」など弁証法的思想は、儒家の対極にあって中国思想の一方の大山脈を構成し、現代に光を失っていません。
成り行きと 狸寝入りで 春を待つ
|