最初に鳥居の文字「大順・成徳」を見たとき、「あれっ?」と一瞬我が目を訝りました。私にとってこれまで見た米山は太く豊満な書ですから、楊貴妃が西施になったような戸惑い・・・。もう少し具体的にいうと、全体に字が細っそりとしているのです。
文字が細い故でしょうか、「大順成徳」の字句から恭順をイメージし、大政奉還を連想しました。
しかしこれは私の思い過ごしだったようで、やはり徳川神社の「徳」を用いた成語と解釈するのが、素直なようです。
後に伺ったのですが、「この地方は昔徳川村と言ったので徳川神社と呼んだ。徳川幕府が出来たとき津吉村と改名した。しかし神社の名前はそのまま残った」ということです。
因みに、全国で徳川神社というのはここだけだが、徳川家とは関係無いそうです。
時の権力者の字を名前から避けるのは、忌み名と言って中国でもあります。例えば、浙江省の寧波市。遣唐使がここに上陸して西安へ向かった唐の時代は、「明州」という都市だったのですが、明になって寧波と改名しました。
中国四大美女品定め
楊貴妃と 呼ばれデブちゃん 目を細め
眉ひそめ 西施のようと 冷やかされ
王昭君 チップをケチって 匈奴行き
虞美人が 後ろ髪引き 駒いかず
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