| ジャンル | FPS |
|---|---|
| 機種 |
MS-DOS(日本未発売) PC-9801 |
| 開発 | id Software |
| 発売 |
MS-DOS(米国): Apogee Software PC-9801: イマジニア |
| メディア |
MS-DOS(米国): 3.5inchフロッピーディスク PC-9801: 3.5inchフロッピーディスク |
| 発売日 |
MS-DOS(米国): 1992年5月5日 PC-9801: |
ストーリー
時は第二次世界大戦の最中。連合軍は、ドイツ軍がアイゼンファウスト作戦という極秘計画を進めているという情報を掴み、その正体を探るべくエージェントのウィリアム・ジョセフ・ブラスコウィッツ、通称「B.J.」を計画が行われているというウルフェンシュタイン城へと潜入させる。
そしてB.J.はアイゼンファウスト作戦の計画書を入手するのだが、敵に捕らえられ、城内の牢獄へと放り込まれてしまう。しかしB.J.は、隠し持っていたナイフで衛兵を殺害し、脱獄に成功する。
その後B.J.は、ウルフェンシュタイン城からの脱出と、アイゼンファウスト作戦を止めるため、襲いかかるドイツ兵を倒しながらウルフェンシュタイン城を探索していくこととなる。
レビュー
FPSというジャンルを世に知らしめ、その後のあらゆるFPSの基礎となったともいえる作品が今作『Wolfenstein 3D』である。
今作は国内ではPC-9801版が発売されている。
FPSというジャンル自体は、今作以前から存在したのだが、今作の成功によってFPSがメジャーなものとなったことや、今作の様々な要素が後のFPSに受け継がれていることから、今作がFPSの元祖であるといえるだろう。
なお今作は、Castle Wolfensteinという2Dのステルスアクションの続編的な位置づけにある。ただストーリーに直接的な関連性があるわけではなく、名称やシチュエーションが似ているという程度である。
今作のゲームシステムは、後の様々なFPSの基礎となっている。
まずプレイヤーは3Dの空間(といってもこの当時はまだ擬似3Dであるのだが)を前進や後退、左右への振り向き、サイドステップなどを使って自由に動き回ることができる。そして手にした武器で現れる敵を攻撃し、倒しながら進んでいく。なお今作ではまだ上下は存在せず、照準も表示されないので、敵を正面に捉えて攻撃することで攻撃を当てられるようになっている。
なお、落ちているアイテムは通過すれば取得することができるのだが、今作では画面上に見えているようにして通過しないと取得できないようになっているため、横向きなどで通過してもアイテムを取得できない場合がある。
今作にはシークレットが数多く存在しており、特定の壁を調べると壁が動いてシークレットルームに入ることができるようになっている。中には弾薬やアイテムが置かれている。ただこのシークレットはほとんどの場合ノーヒントなので、勘を頼りにしたり、虱潰しに探したりしないと見つけられないようになっている。
また今作は残り人数およびスコアの概念があり、戦闘でHPが0になると1人失い、そのフロアの最初から初期装備で再スタートする。そして残り人数が0になるとゲームオーバーとなる。また敵を倒したり財宝を入手したりすることでスコアを増やすことができ、一定量スコアが溜まると1UPする。なお1UPアイテムも存在し、これは主にシークレットに存在する。
ちなみにステータスの中央にはB.J.の顔が表示されているが、これはHPが減るごとにどんどん酷い顔になっていく。
ゲームは6つのエピソードから成り立っており、どのエピソードからでも始められるのだが、数字の大きい方が難易度は高い。エピソードの最後にはボスが待ち構えている。それぞれのエピソードは10のフロアで構成されているのだが、そのうち本編は9フロアで、残りの1フロアはシークレットであり、特殊な進め方をしないとたどり着けないようになっている。なおシークレットフロアには財宝などの大量のアイテムがあるものの、いわゆるボーナスステージというわけではなく、大量の敵も待ち構えている本編よりも難易度が高いレベルなので注意が必要である。
なお多くのフロアには鍵が存在し、これがないと特定の扉が開かないようになっている。鍵は1フロアに2種類まで登場する。
1フロアをクリアーするごとに、リザルト画面が表示される。ここには発見したシークレットの数、倒した敵の数、発見した財宝の数がパーセンテージで表示され、全てが100%だとボーナス得点がもらえる。
ストーリーはあるにはあるが、各エピソードでB.J.が戦う理由付け以上の意味はない。なお今作は、第二次世界大戦が舞台で、敵はドイツ兵であるが、それに加えてミュータントや人造人間といったものが登場するなど、オカルト的な要素も採り入れられている。
なおエピソードは6つに分かれているが、話の内容からすると、ストーリーの順番としてはエピソード4~6が先で、1~3が後という構成になっているようである。
グラフィックはまあ悪くないんじゃないかと思う。
音楽もそこそこ良いだろう。
難易度はそれほど高くはないものの、相手と同等以上の武器で戦わないと返り討ちにされたり、背後から撃たれるとあっという間に死んでしまったりするので、銃声を利用したり自分の姿を一瞬さらしたりすることで敵をおびき寄せるなど、常に自分が有利な状況を作りながら戦う必要がある。
FPSの最も基本的な要素である、3D空間を縦横無尽に動き回り、敵を撃って倒しながら進む面白さを見事に表現し、世界的に大ヒットしたこの作品によって、FPSの時代が幕を開けたといっても過言ではないだろう。