ジャンル アクション
機種 MD
開発 コナミ
発売 コナミ
メディア ROMカートリッジ
発売日 1994年3月18日

 


 ストーリー

 1897年、ベルモンド家の血を引くヴァンパイアハンターのキンシー・モリスの活躍によって、ドラキュラは倒される。だが、1914年に第一次世界大戦が勃発し、ヨーロッパ全土は殺戮と破壊が渦巻く暗黒の時代へと突入してしまう。この第一次世界大戦の引き金となった、サラエボで起きたオーストリア皇太子暗殺事件の影には、自らをドラキュラの姪だとする女吸血鬼エリザベート・バートリーの存在があった。エリザベートはドラキュラ復活のために必要な人間の魂をヨーロッパ中からかき集めるため、世界大戦を引き起こしたのだ。
 それから3年後の1917年、エリザベートの野望を阻止するため、キンシー・モリスの息子であるジョニー・モリスと、恋人を吸血鬼にされ、エリザベートへの復讐を誓う青年エリック・リカードの二人が立ち上がることとなる。

 


 レビュー

 今作『バンパイアキラー』は、過去の作品のアクション性を継承しているが、これまでの作品とはやや雰囲気が異なるため、外伝的な印象のある作品である。

 さて今作は、これまでの多くのシリーズ作品同様に、ステージクリアー型のサイドビューのアクションである。ただ今作は色々と細かいシステムが異なってくる。
 まず今作は、血の輪廻同様に主人公が二人居り、どちらかを選択してゲームを開始する。一度選択するとその後は変更はできない。主人公となるのは、先祖伝来のムチであるヴァンパイアキラーを操る、ベルモンド家の血を引く青年ジョニー・モリスと、妖槍アルカードスピアを操る、殺された恋人の復讐を誓う青年エリック・リカードとなり、二人は攻撃方法や一部のアクションが異なってくる。
 二人の主人公はそれぞれ、固有の特殊なアクションを持っている。まずジョニーは、ムチを天井に引っ掛けてぶら下がり、遠くの足場に飛ぶ能力を持つ。またエリックは、下キーで溜めてから真上への大ジャンプを繰り出すことができる。これらのアクションは移動に使えるのみならず、発動中は無敵になるので、このアクションで敵を攻撃することができる。またこれらのアクションを活用することで、ステージ内の異なる攻略ルートに行くこともできる。
 メインとなる武器は、これまでの作品同様、アイテムを取得することで三段階まで強化することができるが、今作では体力が全回復している時に限り、さらに一段階レベルを上げることができる。この状態の攻撃力は凄まじいものがあり、また後述の究極攻撃も使用可能になるが、ダメージを受けてしまうと三段階目に戻ってしまう。
 サブウェポンはこれまでのシリーズとややシステムが異なる。まず入手できるサブウェポンは、斧、聖水、ブーメランの3種類となり、使用するにはジュエルという物が必要となるが、これ自体はこれまでのシリーズのハートと同じである。サブウェポン自体はCボタンで使用することができるが、今作ではさらに、上キーとの同時押しで強力なレベル2の攻撃を発動させることができる。このレベル2の攻撃にはハートを4消費する。加えて、前述の武器が四段階の状態で、ハートが8以上ある時に限り、レベル2よりさらに強力な究極攻撃が発動できる。

 ストーリーそのものは外伝的な印象が強いが、シリーズの原典ともいうべき「吸血鬼ドラキュラ」の設定が利用されていたり、設定に史実や実在した人物が組み込まれていたりと、こだわりのあるものとなっている。

 グラフィックは特別高いレベルではないものの、全体的な質はそこそこ高いと言える。加えて今作では、随所に様々な演出が挿入されており、効果的にゲームを盛り上げている。
 音楽も全体的に良く出来ている。

 難易度はシリーズの中では低い方で、血の輪廻と同じくらいとなる。

 難易度が低めなのと、ゲームの長さが若干短めなので、物足りない印象はあるが、細部までよく作りこまれており、様々な演出効果や、従来の作品の枠組みに囚われない多彩なステージ構成など、見るべき個所も多い。総じて良作といえるだろう。