ジャンル | アクションアドベンチャー |
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機種 |
Windows PS Macintosh |
開発 | CORE DESIGN |
発売 |
Windows/Macintosh: EIDOS INTERACTIVE PS:エニックス |
メディア |
Windows/Macintosh:CD-ROM PS:CD-ROM(2枚組) |
発売日 |
Windows:1998年12月24日 PS:1999年3月4日 Macintosh:1999年12月17日 |
ストーリー
太古の昔、南極大陸に一つの隕石が落下した。その隕石には不思議な力があり、その力によって南極大陸は、多種多様な生物が生息する楽園となっていた。海を渡ってこの島に住み着いたポリネシア人たちは、隕石の力を目の当たりにして、この隕石を加工して自分たちにもその力が使えるようにと試みたが、不吉な出来事が相次いだため、恐ろしくなり、楽園を捨てて南極大陸から逃げるように去っていった。
そして現代。ウィラード博士率いるRXテック社の南極大陸調査団は、雪と氷に閉ざされた世界だったはずの南極大陸に文明の痕跡があることを発見する。
それからしばらく経ち、冒険家のララ・クロフトは、インドの奥地に住んでいたインファダ族の秘宝を求めて、ジャングルに眠る遺跡へと赴いていた。部族の守っていた秘宝を手に入れる、ただそれだけだったはずの冒険は、やがて世界を股に掛けた冒険へと発展していくこととなる。
レビュー
今作『TOMB RAIDER 3 ADVENTURES OF LARA CROFT』は、インドに眠る魔法の石を求めて旅立ったララが、やがてその地で出会ったウィラード博士なる人物から石が他にも三つあることを伝えられ、世界を巡るうちに石の秘密と巨大な陰謀に巻き込まれていくという話の作品だ。
今作では前作までの良かった点を継承しつつ、新しいアクションを追加し、グラフィックの美しさにもさらに磨きをかけ、エフェクト効果も追加された。また、途中で向かうステージを選択できるようになり、ストーリーにおける自由度も上がった。
今作はWindows/PS/Macintoshで発売されているが、PS版の移植はエニックスが行っている。またPS版には日本向けに調整された日本版と、海外のものをそのまま収録した海外版がセットになっている。
海外版では、レベル途中のセーブはセーブクリスタルを入手して、その数だけ可能となっているが、日本版では何回でもセーブでき、クリスタルは入手するとストックされるのではなくその場で完全回復いう風に変更されている。また一部のトラップも優しくなっているので、楽ではあるが、少々緊張感に欠ける印象がある。
まず前作で私が不評だったストーリーは、なかなかの出来に仕上がっている。冒険の舞台も個性的だが、ララの地元であるロンドンも舞台の一つになったというのもなかなか面白い。ただストーリー自体はいいのだが、設定面でおかしなところがいくつかあり、それについては残念なところである。
今回追加されたララのアクションは、ダッシュ、しゃがみ、モンキースイングである。ダッシュは文字通り高速で走る事で、そのまま空中前転で飛び込む事も可能。またしゃがみでは四つん這いになり移動する事も可能になった。モンキースイングは、天井にぶら下がって移動するアクションとなる。
また今作のみだが、体温メーターなるものが存在する。これの駆け引きが必要なレベルも存在するわけだ。また前作までは、グラフィックだけ変えて性質が同じというトラップが多かったが、今作からは沼地・ピラニア・レーザーなど、エリアによって完全に独自となるトラップも多く登場する。
さらに今作からは毒という要素もある。敵の攻撃で毒を受けるとララの体力が徐々に減少していくのだ。専用の解毒剤はないので、海外版だとメディパックを使わないと回復できない。そのためメディパックを上手くやりくりする必要があるわけだ。
また今回敵の種類はかなり豊富で、アイテムを持ち逃げするサルがいたりと実に個性的だ。
ララの武器も遥かに強い武器や使い勝手のいい武器が登場する。
乗り物にも前作同様乗る機会があるが、前作に比べると操縦方法が複雑だったり、操作するのにコツがいるなど、慣れるまで手間取る乗り物が登場する。またララの家には、本編に登場するバギーでタイムを計ることができるサーキットがあり、純粋にバギーの操縦を楽しむこともできる。
今作では雨や雪のエフェクトが追加されるようになった。これにより、天候の違いが表現できるようになった。また霧の表現も可能になったので、遠方が霧に包まれているといった場所も登場し、よりリアリティが高まったといえる。
また今作からは、音楽が流れていないときは曲ではなく、鳥の声や風の音が常に流れるようになった。これにより音の面でのリアリティも強化されたと言えよう。
今作は目立った欠点もなく、やはり総じて優秀な作品だ。ただ、難易度が後半かなり上がるので、これまでにシリーズをやってきた人でないと辛いかもしれない。