Los Alamos National Laboratory
ロスアラモス国立研究所
ニューメキシコ州ロスアラモスに創設された、アメリカの国立研究機関。第二次大戦中の1943年に設立され、当初はマンハッタン計画における原子爆弾の開発のために運用されたが、戦争終結後は核兵器開発のみならず、様々な先端科学技術の研究・開発を行う総合研究所として運用されるようになった。110平方Kmという広大な敷地に膨大な量の研究棟が立ち並び、科学者・研究者2500人を含む1万人もの所員が勤務している。また合衆国内のみならず、国外からも優秀な研究者を多数招いている。名実ともに世界最高の研究機関であり、「合衆国の至宝」とも称されている。
初代所長であり、「原爆の父」とも言われている科学者ロバート・オッペンハイマーを中心とした研究者たちによって、原子爆弾が開発された場所でもあるが、同時に原爆開発に関わった科学者のレオ・シラードらによって、日本への原爆投下を反対する運動が起こったり、戦後オッペンハイマーも原子爆弾の廃絶を訴えるなど、反原爆運動とも関わりの深い場所である。
また同じニューメキシコ州内にあるサンディア国立研究所と、サンタフェ研究所は、ロスアラモスの研究者たちによって設立されたものである。
なおロスアラモス国立研究所は、1999年に勤務していた台湾系アメリカ人科学者が中華人民共和国のスパイであったことが発覚したことをはじめ、放射性物質のずさんな管理などの様々な不祥事が発覚して、2004年に活動を停止している。