| ジャンル | アクションRPG |
|---|---|
| 機種 | PS2 |
| 開発 |
Konami Digital Entertainment |
| 発売 | コナミ |
| メディア | DVD-ROM |
| 発売日 | 2005年11月24日 |
ストーリー
人の身でありながら自らに付き従う悪魔を生み出すことができる悪魔精錬士であるヘクターは、同じ悪魔精錬士のアイザックと共に、ドラキュラに仕え、デスにも匹敵する力と地位を持っていた。だがドラキュラの人類への侵攻に反発し、ドラキュラを裏切って逃亡、その後ドラキュラはラルフ・ベルモンドによって倒される。
ドラキュラの敗北はヘクターの裏切りが原因だと怨んだアイザックは、ドラキュラが倒されてから3年後の1479年、普通の生活に身を置いていたヘクターを、魔女裁判でヘクターの恋人ロザリーを殺すことによって、自分を追わせるように仕向ける。
こうして、二人の悪魔精錬士によるお互いの復讐のための戦いが幕を開けることとなる。
レビュー
PS2でのシリーズ第二弾となる今作『悪魔城ドラキュラ 闇の呪印』は、悪魔城伝説の3年後の世界を舞台に、かつてドラキュラに仕えていた悪魔精錬士ヘクターと、ヘクターに復讐を誓う同じく悪魔精錬士のアイザックとの戦いを主軸に据えた、シリーズでも異色のストーリーの作品である。だが今作は、残念ながら様々な問題点が存在し、あまり良い出来栄えの作品とは言えないものとなってしまった。
私は比較的月下の夜想曲以降の作品を評価してきたのだが、今作に関しては微妙と言わざるをえないだろう。その最大の理由として、今作は悪魔城ドラキュラらしさが著しく欠如していることが挙げられる。月下の夜想曲以降のいわゆる探索型と呼ばれる作品は、システム的には過去の作品とは全く異なるものとなってはいたが、あえて2D画面にしていたことで、見た目はそれほど大きく変わらなかった(特に血の輪廻と比較すると)ため、あまり違和感は感じなかった。またPS2での前作であるCatlevaniaは、ムチアクションゲームと題していただけあって、ムチでのアクションがかなりのウェイトを占めており、ドラキュラ=ムチが武器という構図を上手く表現していたと言えるだろう。
だが今作に関しては、グラフィックとゲームシステム、その両方が過去のシリーズ作品との隔たりが大きいものとなってしまったのだ。要するに、世界設定さえ変えてしまえばそのままドラキュラシリーズ以外の作品だと言っても通じるような内容なのだ。これはやはり問題だろう。シリーズ作品の一環として存在しているのだから、もうちょっとドラキュラらしさを考慮するべきだったと思うのだが(一応クリアー後にラルフでプレイできるモードはあるのだが……)。
さて今作、システム的にはCastlevaniaとはまた異なるものとなっている。カメラワークは後方追跡型となるのだが、このカメラワークがいまひとつな出来で、右スティックで見やすいようにちょこちょこ調整しないとならない。特に坂道を上るときにカメラが自動で上を向かないというのはさすがにどうかと思うのだが……。
主人公のヘクターは様々な武器を扱うことができるが、武器には種類が存在し、この種類は後述のイノセントデビル育成に関係してくる。攻撃には通常攻撃とフィニッシュ攻撃が存在し、それぞれを組み合わせてコンボを繰り出すことができるが、通常攻撃→フィニッシュ攻撃の順番でないとフィニッシュ攻撃は発動しないので、何回通常攻撃を出してからフィニッシュ攻撃を出すかで技が決まることとなる。
ロックオンシステムはカプコンのDevil May Cryそっくりだった前作と異なり、ロックオンボタンを押すと近くの敵をロックオンし続け、再度ロックオンボタンを押すとロックオンが解除されるというタイプになっている。これは同じカプコンのCHAOS
LEGIONのシステムに近く、後述のイノセントデビルシステムもそうだが、今作はCHAOS LEGIONの影響を強く受けている印象がある。
今作では新たに、スティールというアクションが追加されている。これは、敵をロックオン中に、特定のタイミングでアイテムを盗めるというものだ。スティール可能なタイミングの時には、ロックオンカーソルが紫色に変化するので、この時スティール動作をすれば、敵からアイテムを盗める。このタイミングは、敵の攻撃直前や直後、こちらがガードに成功した直後、特定の攻撃がヒットした直後などで、中にはかなりタイミングが図りづらい敵も居る。今作ではほとんどの武器を後述の合成で作る必要があり、この武器の素材は主にスティールで入手する事となるので、こまめにスティールしておかないと素材が集まらないので、スティールを使いこなすことが重要となる。
さて今作の最も大きな特徴となるのは、やはりイノセントデビルの存在だろう。このイノセントデビルというのは、ヘクターが作り出すことができる使い魔の事である。イノセントデビルは、ドラキュラの魔力が残る場所でイベントで精錬することで入手する場合と、イノセントデビルがたまに生み出す魔力の結晶を後述のショップに持ち込むことで精錬する場合のどちらかで生み出すことができる。
イノセントデビルを呼び出すとそれぞれの種類に応じてヘクターを援護することとなる。イノセントデビルは数体持ち歩くことが可能だが、一度に呼び出せるのは一体までである。持ちきれないイノセントデビルは、ショップで預かってもらうこともできる。またイノセントデビルには固有のレベルがあり、経験値はヘクターとイノセントデビルのどちらが敵を倒しても両者に入るようになっている。
イノセントデビルは一度呼び出すとプレイヤーが引っ込めるか別のイノセントデビルに変えない限りはヘクターの命令に従って行動し続けるが、イノセントデビルのエネルギーであるハートが0になると具現化できなくなり、霊体となってしまう。霊体ではなにもできず、再び具現化するにはハートを一定量回復しなければならない。またハートの量は各イノセントデビルごとに固有のものなので、ハートが無くなってもまだハートがある別のイノセントデビルに変更すればその場を凌げるが、ハートが無くなったイノセントデビルのハートは回復しないので、このあたりはうまく調整していく必要があるだろう。
イノセントデビルに出せる命令は、行動を制御するものと、技の発動を指示するものがある。行動制御は、独自の判断で行動し、技も自動で使うオートモードと、指示があるまで技を発動させず、自分の近くの敵を相手にするコマンドモード、そして一切攻撃をせずに自分の身を守るガードモードが存在する。種類によっては、ガードモード中にイノセントデビル周囲にバリアーが張られる者も居り、その中にヘクターが入れば敵の攻撃を防げるが、バリアーは破られることもあるので注意。技はハートを消費して使用することができ、コマンドモード中なら指示を出せば発動させることが可能だが、指示から発動までに若干のタイムラグが存在するので、それを考慮に入れる必要があるだろう。なおイノセントデビルの中には、移動や壁の破壊といった攻略に必要な技を持つものも存在する。
イノセントデビルはレベルアップと共に、進化して上位のクラスにチェンジすることができる。この進化に必要なのは進化クリスタルというアイテムで、これは敵を倒すと落とすので、一定数集めればいいのだが、進化クリスタルには種類が存在し、どの種類を集めたかによって進化の方向性が変わってくる。どの種類の進化クリスタルが出現するかは、ヘクターが敵を倒した時にどの武器を装備していたかで変わってくるので、武器選択の際にはどの進化クリスタルが出現するかも考慮に入れる必要がある。
なお呼び出しているイノセントデビルの種類に応じて、ヘクターのパラメータが若干上昇するという効果もある。
ヘクターは錬金術も使えるため、今作では武器や防具は素材や他の武器防具と組み合わせてメニュー画面で生み出すことができる。武器や防具の大半はこの方法で手に入れることになるため、前述のスティールなどを駆使して素材を集めていく必要がある。
今作に登場するショップでは物品の売買のみならず、前述の通りイノセントデビルを預けたり、精錬したりすることができる。またイノセントデビルを手放して数を減らすこともできる。
ドラキュラらしさが欠落してしまったのと相まって、システム的にはあまりにもよくあるものとなってしまっているのがやはり残念である。
物語の舞台は悪魔城伝説から3年後となる。世界観はシリーズのものを引き継いでいるが、後付け設定が多いという印象がある。
グラフィックは確かに綺麗ではあるのだが、カメラワークのせいか前作よりも若干劣化している印象がある。また血の表現がのっぺりとしていたりするせいで、あまり良い印象を受けない。
反面音楽は相変わらず良くできており、なかなかの高品質である。
難易度はイノセントデビルの存在もあって大分落ちている。もしかしたらシリーズで最も簡単かもしれない。イノセントデビルなしでも中盤くらいまでは楽勝って感じだから、もうちょっと難しくしても良かったのではないかと思うのだが……。
あまり良くない点がいくつかあり、やはり全体的な完成度はあまり高くないと言えるだろう。せめてCastlevaniaの時のように、悪魔城ドラキュラを実感させる要素があれば良かったのだが……。