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甲州街道を歩く( 14:上野原)(山梨県上野原市) 2km   2020.11.24




(写真は、上野原宿の本陣の屋敷門)

 


JR横浜線の新横浜駅から、始発電車に乗って、八王子駅でJR中央本線に乗り換え、JR上野原駅で下車します。

下車した上野原駅から、前回のゴールの上野原市の中心街まで歩いて戻るために、駅前からヘアピンカーブの急坂を
必死で上って行きます?
 

これは、上野原駅と上野原市街地との間には、非常に大きな段差があり、その段差(断崖)の下にある駅から、断崖の
急坂を上って、前回のゴールの上野原市内へ戻る必要があるからです。


上の写真は、電車の車窓から撮ったものですが、駅が段差(断崖)の途中にあるため、駅の改札口から駅の出口までの僅かな距離を
進むのに、写真の様に、エレベーターで下りる必要があります。


古文書によると、上野原宿は、「四方崖高く、この崖の上の曠野である」(上野原宿は、四方が崖になっていて、
段丘といわれる崖の上の広野原にある。)とあります。

これが”(崖の)上の原”(上野原)の地名の由来です。

早朝に、ヘアピンカーブの急坂を息を切らして上りながら、上野原の宿場町が、相模川の河岸段丘の上にあることを、
身に染みて実感しました。

 

ようやく前回のゴールの上野原の新町二丁目交差点にたどり着いた頃には、この日のウォーキング体力の
ほとんど使い果たしてしまいました・・・

 

 


上野原宿には、本町と新町があり、本陣1、脇本陣2、問屋2、旅籠20軒で、人馬の継ぎ送り(注)は、毎月15日迄は本町が、
16日以降は新町が行なっていました。

 (注)「人馬の継ぎ送り」:旅をする役人等のために、その荷物を宿場から宿場へとリレー方式で受け継いで送る制度。

上野原は、この地方の絹織物の中心地であり、一と六の日に市が立って大いに賑わっていたそうです。

しかし残念ながら、宿場の町並みは、明治と大正の大火で灰燼に帰してしまいました。  

 



写真は、上野原宿の商店街です。





ここまで甲州街道を歩いて来て、八王子以来、久々にキチンとした商店街のある街並みに出会いました。



街道を左に入る道沿いに、暴れ神輿で有名な上の写真の「牛倉神社」があります。

1594年、武田信玄の娘が北条氏政に嫁いだ際には、武田側一万数千、北条側五千の兵を、ここ「牛倉神社」に送り、
この神社で信玄の娘を北条方に引き渡したそうです。

上野原宿の商店街は、かなり寂れていますが、何となく昔の宿場町の賑わいの雰囲気が残っています。



街道沿いの上の写真の「ホテルルートイン上野原」が「脇本陣跡」です。

脇本陣跡の右脇の細い道を入って行くと、写真の立派な「屋敷門」がありますが、これが「藤田家本陣」跡です。





屋敷門には藤田の標札がかかっています。

藤田家本陣は、明治天皇巡幸の際は御小休所となりました。

しかし、上野原宿大火の際に、本陣の家屋の大半が焼失、この屋敷門だけが、かろうじて火災の損壊を免れたそうです。 



上野原宿の商店街には、上の写真様に、三井屋の文字が漆喰壁に浮彫された蔵造りの家などが点在し、
少しだけ宿場町の雰囲気を残しています。





やがて、角に山梨中央銀行がある上の写真の三叉路で、旧甲州街道は左折します。

地図を見ると、この三叉路を左折したのちに、更に左折する細い道が旧甲州街道だとありますが、その細い道の入口が
見つかりません。



更に地図をよく見ると、この旧甲州街道は、この国道20号の先の 歩道橋で直ぐに合流する様なので、上の写真の
上野原市役所を右手に見ながらそのまま進みます。 





旧甲州街道との合流地点と思われる歩道橋が見えたので、歩道橋の手前で国道20号線を右折し、標識に従って、
県道30号に入りその坂を下りて行きます。 







坂道からは、これから向かう鶴川宿が遠望できます。





県道30号の坂の途中で左に入る歩道がありました。

この歩道で、県道30号をショートカットします。 









鶴川を鶴川橋で渡り、鶴川宿に入ります。 



  

 

これから先は、旧甲州街道は、徐々にJR中央本線から離れてゆき、バス路線も無くなります。

ここから、上野原宿 ⇒ 鶴川宿 ⇒ 野田尻宿 ⇒ 犬目宿 ⇒ 鳥沢宿と続きますが、鳥沢宿があるJR鳥沢駅までの
約15キロの間は、電車もバスも無い交通機関空白地帯です。

従いまして、これから先は、「歩行は1日5キロ以内」という整形外科医の指示を無視して歩き続けるしかなく、
電車もバスもタクシーも無い街道の途中で、股関節炎が再発しないか心配です・・・ 


「上野原宿」から「鶴川宿」までは約2キロです。

 



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