2002 の渡りin 立石山

無断転載・無断引用は禁止します。

 更新:20021110

2002年秋季に福岡県志摩町立石山にて猛禽類の渡りを観察しました。

出現状況は以下のとおりです。

8/129/8までのサシバの結果は渡りではない可能性が高いと思われたため別にしました。

8/129/8サシバの記録


 ※赤字は西寄りの方向、青東または南方向へ飛翔。



9/8 チョウゲンボウ、チゴハヤブサは今季初。両種とも東へ。ミサゴ4羽は周年見られるが、6羽同時に出現。2羽以上渡りと思われるがカウントせず。9/49/7は都合により観察できず。

9/9 アカハラダカ2羽がやや高空で東へ飛び去る。今季初。

9/10 オオタカ♀幼鳥、ハヤブサ♀幼鳥とも東へ。今季初。本日は地付きのハヤブサ♂が観察を手伝ってくれました。渡りの鷹を追いかけ、鳴き声で場所を、体の比較でサイズも教えてもらいました。カラスともども今後もお願いしたいところ。

9/13 9/9を除き北東の風が続く。西寄りの風が吹くともう少しアカハラダカに期待できそうな気がするのだが。また、朝鮮半島にある秋雨前線の影響で出が少ない?

9/15 1034ハヤブサ♀成鳥東へ。地付きの個体の可能性もあるが、一直線に東へ飛翔して行ったためカウントした。北東風続く。

9/18 雨上がりの好天だが北東風がかなり強い。出現なし。今月は風の様子を見ながら観察する予定。

9/20 朝一に立石にてアカハラダカ幼鳥の止まり確認。枝移りや地面に降りるなど、探餌していると思われた。9時前後に遠くでハチクマ4羽出現するが南西へ。他の鷹とは異なり姫島(西)の方向へは行かず。12時すぎからチョウゲンボウやチゴハヤブサ等のハヤブサ類が出だす。ハヤブサも3回でるが、2回は成鳥で東へ行くが地付きと区別できず、1回は幼鳥で立石山へ入る。北東風微→中であった。おそらく昨日も。

9/23 8時台に10羽、小雨の後10時台に14羽のハチクマ西または南西へ。このうち立石山を通過したのは1羽のみ。北東→北風弱。

9/24 「キャキャキャキャキャ・・・」というハヤブサよりテンポの速い鳴き声。チゴハヤブサの幼鳥がとまっていて別の1羽が飛んでいた。また、別の2羽がやって来たときにも同様な鳴き声が聞こえた。チゴハヤブサ、チョウゲンボウは2羽で渡るのが比較的よく見られ、鳴いていることが多いように感じられる。

9/27 9時台に22羽と17羽のハチクマの鷹柱が出現。50羽中49羽が立石山上空を通過し姫島へ。対馬か大瀬崎、どちら行きでしょうか?大半は成鳥でした。

9/28 10時以降数十分おきに1羽ずつ鷹が出現。昨日とは一転ハチクマは出現しなかった。片江展望台ではハチクマが結構出ているようなので、立石山での出現は天気に左右されると思われた。本日は空気が澄んで見通しがよく、遠くの山がよく見えた。

9/29 原因はわからないが、残念ながら鷹の渡りは見られなかった。小鳥ではアリスイ、ヤブサメ等が見られました。

9/30 ノスリが立石山の南遠方にて西へ。

10/1 10月に入ったが9月に引き続き渡りは少ない。午後は出現なし。

10/5 ほとんど11時台の出現。ハチクマと一緒にチゴハヤブサも西へ。今までとは違う方向へ。午後にようやく東へ渡る個体が出現。前回ハチクマが多くでた日も今日のような見通しの悪い日でした。

10/8 9時台にサシバ3羽が渡りの動きをしていたが、立石山周辺では3羽がよく出るので渡りとはカウントせず保留。12日まで都合により観察できず。

10/12 曇であったが、風がほとんど無く、暑い一日。少しづつであるが、ハイタカが増えてきた。成鳥:幼鳥=25

10/13 早朝は雨が降ったようだが天気が回復し、2桁渡る。10時〜12時半にパラパラ出現。ハイタカ成鳥:幼鳥=010

10/14 風が無く、晴れで暑い。ほとんどの個体が肉眼で見えなくなるくらい高空を飛翔。ハイタカ成鳥:幼鳥=26

10/15 南西の風が強い。8時台に昨日塒入りをしたと思われるチョウゲンボウ2羽とハイタカ1羽出現。ハイタカがよく出る10時台にはハイタカ見られず。朝鮮方面は雨と強風と思われ、渡って来なかったかな?

10/16 快晴で風が弱く暑い。ハイタカは徐々に増えているようだが遠くを飛び印象が薄い。サシバ成鳥1羽が東へ。少数は渡っている可能性が出てきた。時々見られたサシバ幼鳥3羽もどうやら居なくなったみたい。

10/17 昨日に引き続き暑い1日。ハイタカも増えない。渡りと思われるトビ15羽、鷹柱を作りながら東へ。

10/18 曇で風がほとんど無い。11時台に大半のハイタカが連続でやってきた。成鳥の方が幼鳥より多い。

10/20 昨日に続き、天気が悪い。対馬方面も雨の予報。ハイタカはほとんど渡らなかったと予想。都合により10/2125?は観察できず。

10/26 久しぶりの観察もあいにくの天気で10時半から一時雨。ハヤブサ♂幼鳥が出現しペア(特に♂)に追われるが立石山に固執していた。渡りかどうか不明。

10/27 昨日に引き続き悪天。風がかなり強い。ほとんど渡らなかったと思われる。

10/28 本日も風強く、雨がぱらつく。長崎県諫早にアカアシチョウゲンボウがいるとのことでそちらを観察に行った。8羽おり上面各羽の茶色の羽縁と腹部の縦斑から全て幼鳥と判断。頭部の黒みが強いのや欠損があるものもいたので第2回冬羽の可能性も無いわけではない。滑翔時はチゴハヤブサとそっくりであり、渡りのカウント時に出た場合、自分では9割がた識別できずチゴハヤブサにしてしまうと思われた。ただ、今回見れた数個体の尾羽はチゴハヤブサに比べて若干短く感じたのとハイタカ♂成鳥によくある角ばって短いという印象あり。一般的なチゴハヤブサとは異なり尾羽中央は突出していなかった。チゴハヤブサ?が角尾に見えたら要注意と思いました。

10/29 晴れて渡り日和と思われたが、出現は6羽と少ない。昨年は数十羽は出ていたのだが・・・。

10/30 晴だが東風がやや強い。9時半頃ハイタカが上空まで来るが、逆風が強いためかノスリのように停空飛翔の後少し戻り立石山に入る。遠くの方でも立石山では数少ないオオタカが10分以上飛んでいたが結局渡ってこなかった。ノスリは悠々と西へ渡った。

10/31 風は無く曇。若干ハイタカの数が増えたがピーク時にはほど遠い。

11/1 天気が悪いという予報だったのでアカアシチョウゲンボウを見に熊本へ行きました。10/28の文章の訂正ですが、アカアシチョウゲンボウ幼鳥の尾羽は近くで見ると丸みがありました。100m程度離れると短く角尾に近くみえました。また、ある程度近くで見れた場合、翼下面の後縁が黒く目立ちました。おそらくチゴハヤブサよりコントラストがはっきりしています。やはりチゴハヤブサとの識別は困難に思いました。

11/2 雨や風できびしい観察日。ハイタカも4羽と少ない。12時頃見なれないものが旋回上昇しており、よくみるとコミミズクで、南へ飛去。暗かったせいかもしれないが、昼にも渡るようです。

11/5 久しぶりの晴で朝鮮方面も好天と思われたが出現少ない。西へ渡るハイタカも現れだす。

11/6 昨日に引き続き好天にも出現少ない。本日もハイタカ西へ少数渡る。渡りもほぼ終了?

11/10 渡りの個体より、周辺で探餌などをしている個体の方が多く見られるようになってきました。本日にてとりあえず観察終了したいと思います。秋の渡りの観察地としてはあまり向いていないようです。来春に期待します!



タカの渡り全国ネットワークへ

 

トップページへ