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3.[ピーク2次]
ピーク2次図案葉書は、4つのシリーズがあり、全部で12種類あります。
1)Postkarte幅広
市内用10ペニヒ葉書
外信用20ペニヒ葉書
1953年12月28日(月)に、それまで額面ごとに異なっていた図案をすべてピーク初代大統領の図案に統一したシリーズが発行されました。Postkarteの文字が幅広(27ミリメートル)で、縦方向に縮んだ感じがします。
上の写真で、外信用20ペニヒ葉書は、スカンジナビア航空のハンブルク−東京間の直行便初フライトの使用例です。ただし、消印の年号が間違っていて、53ではなく54(=1954年)が正しいです。
2)Postkarte幅狭
市内用10ペニヒ葉書
市外用12ペニヒ葉書
1954年にPostkarteの文字が幅狭(23ミリメートル)の葉書が発行されました。Postkarteの文字が縦方向に伸びた感じがします。このとき、外信用20ペニヒ往復葉書は、ドイツ語のみとドイツ語・フランス語併記の2種類が発行されました。後者のドイツ語・フランス語併記の方は、ドイツの葉書の全期間を通じて最難関で、未使用は現存5枚とも言われています。
3)国内料金改定加刷
国内用10ペニヒ加刷葉書
1954年10月1日(金)から市外用葉書が市内用葉書と同一の10ペニヒに値下げされたのに伴って、12ペニヒ葉書の印面の12に×印を、左側に10と加刷された葉書が発行されました。この10ペニヒ料金は、その後1990年6月30日までの約36年間、国内料金として最後まで維持されました。
4)外信料金改定
外信用15ペニヒ往復葉書往信部
外信用15ペニヒ往復葉書返信部
1956年10月1日(月)から外国宛料金が15ペニヒに値下げされたのに伴って、外信用15ペニヒ葉書が発行されました。紙質の違いに2種類、Carteのaの書体に2種類あって、組み合わせると4種類あります。ただし、往復葉書の方は、紙質の違いのみ2種類あります。(書体は1種類のみ。)
上の写真で、往信部の方は、ルフトハンザ航空のワルシャワ−フランクフルト直行便初フライトの使用例です。ただし、ワルシャワから往信部を差し出したため、ワルシャワ局では葉書の印面を抹消せず、図版でカットした位置に貼られているポーランドの切手にのみ押印しています。
返信部の方は、アエロフロート・ソビエト航空の羽田−モスクワ直行便初フライトの使用例です。なお、日本からソビエトへ東ドイツの葉書の返信部を送るわけにも行かず、日本切手を貼り足しているのですが、それが不足していたため、モスクワで不足料金を徴収されています。
下の写真は、返信部の白紙の使用例です。白紙とはいっても、実際はクリーム色の用紙で、現在の葉書に見られる白紙とは印象が違います。消印は、フィンランド南西部にあるラウマのものです。
外信用15ペニヒ往復葉書返信部(白紙)
[ワンポイント]
このシリーズはどれをとっても、往復葉書の使用例に苦労します。最難関であるドイツ語・フランス語併記の20ペニヒ往復葉書は別格としても、意外に市場に現れません。往復葉書以外はそれほど難しくはありません。料金の変遷に注目して集めるとおもしろいでしょう。
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