金・金貨の情報

 昭和48年に大蔵省の国際金融局企画課において、企画係長として金製品および金地金の輸入自由化の事務を担当した。
 戦前から禁止されていた金の民間輸入は、昭和48年に輸入拡大のための円対策8項目の1つとして実施(許可制)されたのであるが、
その底流には輸入禁止により日本国民の金の保有を制限していることが、将来的に国民の不利益になる可能性があることを懸念したものと考える。
当時の金の国際相場は1オンス40ドル代半ばであった。円相場が円高傾向となったことから、貴金属特別会計が輸入して払い下げる価格1グラム
660円を超える勢いとなった。
 現在までの金価格の上昇を顧みると、適切な時期での輸入の自由化であったと考える。
 国際金融局から紋別税務署長に転任して以後、税務畑を中心に仕事をし、国税庁退職後も久留米大学で税法を教授してきたが、今後、金・金貨等の動向に目を向け、輸入自由化の意義を検証してみたい。それが、わが国の多くの人の財産形成の参考になれば幸いである。
 その窓口の一つとして、野口コイン(株)をここに挙げる。当社は、私の教え子が経営する会社である。