実案技術評価書-型枠締結金具-登録第3186865号   2013/12/05

 

                発送目録

                          平成25年12月 4日

                          (17時15分35秒)

 

      識別番号      303031697

      氏名(名称)    平賀 健一                 様

      発送日       平成25年12月 4日

 

  以下の書類を送付しました。

                                特 許 庁

 

 項番 出願番号     起案種別 発送番号 到達時刻 装置番号

   

     2 実願2013-  4187   評価通知    4408 17:15:31 INTERNET

                           以 上

 

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               通知書

 

                        平成25年11月25日

                          特 許 庁 長 官

 

      技術評価請求人 平賀 健一 様

                   実用新案登録 第3186865号

 

 上記、実用新案登録出願又は実用新案登録について、実用新案技術評価請求に

基づき、実用新案技術評価書を作成したので通知します。

 

 

 

                                    

上記の書類は、ファイルに記録されている事項と相違ないことを認

証する。

認証日 平成251128日 経済産業事務官 清野 貴明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 受領書

     平成25年10月31日

     特 許 庁 長 官

     識別番号      303031697

     氏名(名称)    平賀 健一 様

 以下の書類を受領しました。

項番 書類名    提出日   出願番号通知(事件の表示)

  評価請求書  25.10.31 実用新案登録3186865(出願番号:実願20213-004187

                           以 上

 

【書類名】      実用新案技術評価請求書

【提出日】      平成251031

【あて先】      特許庁長官殿

【実用新案登録番号】 実用新案登録第3186865

【評価の請求に係る請求項の数】 5

【評価の請求に係る請求項の表示】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5

【請求人】

  【識別番号】   303031697

  【氏名又は名称】 平賀 健一

【手数料の表示】

  【予納台帳番号】 220240

  【納付金額】   47,000

【請求人の意見】

1.図5、6に示すように、連結具(3)が具備するガイドピン(3a)が貫通する連結

孔(2a)を複数設けた縁リブ(2)を、木質合板又は合成樹脂板等が連結するせき板(

1)の接合部(1a)に、板セパレータ(4)が嵌入するセパ溝(1b)を設けたせき板

(1)の端を少し残すように、前記縁リブ(2)を固定してなるコンパネフォームが、対

向して複数配列するコンパネフォームの縁リブ(2)同士間に、板セパレータ(4)を嵌

入し、バタ材締付具(8)又はバタ材締付具(9)を具備する連結体(7)を、連結する

縁リブ(2)同士間に挟み込み、前記板セパレータ(4)に設けられた連結孔(4a)及

び連結体(7)に設けられた連結孔(7d)と、前記縁リブ(2)同士に設けられた連結

孔(2a)と、を合致せしめ、連結具(3)が具備するガイドピン(3a)を、前記連結

孔同士(2a、4a、7d)に差し込み締付け固定することで、対向して複数配列するコ

ンパネフォームの縁リブ(2)同士の連結及び対向して複数配列するコンパネフォームの

間隔(コンクリートの厚み)を支持する板セパレータ(4)の固定が同時に実現する本願

考案の型枠締結金具と、

せき板(1)と縁リブ(15)が係止ボルトで固定された型枠の先行技術と、の対比によ

り、請求項に係る考案が新規性又は進歩性を有している又は有していない旨の意見を、図

面を参照して説明する。

 

「請求項1」の型枠締結金具に係る先行技術では、図15、16に示すように、せき板(

1)に縁リブ(15)を係止ボルトで固定した型枠が、対向して複数配列する型枠の縁リ

ブ(15)同士間に板セパレータ(14)を挟み込み、前記板セパレータ(14)に設け

られたクリップ孔と、型枠の縁リブ(15)同士に設けられたクリップ孔(15a)と、

を合致せしめ、前記合致した縁リブ(15)同士のクリップ孔(15a)にクリップ金具

(16)の挿入軸部(16a)を挿入し、前記挿入軸部(16a)を回転させて縁リブ(

15)同士を挟み込み締付け固定することで出現する挿入軸部(16a)の先端部に、バ

タ材締付金具(17)の連結板(17b)を係止し、前記バタ材締付金具(17)の軸部

(17a)の上下に横バタ材(11)を配置し、前記横バタ材(11)をバタ材締付金具

(17)の軸部(17a)に具備するナットを締付け固定する形態の型枠締結金具が提案

された。

しかし、板セパレータ(14)を挟み込む縁リブ(15)同士を連結する、クリップ金具

(16)で強く挟み込むため、板セパレータ(14)と縁リブ(15)同士が密接し、型

枠解体(脱型)作業が困難なことと、板セパレータ(14)の軸心と、バタ材締付金具(

17)の軸心と、が偏心することにより耐力が低下するなどの理由から製品化が困難とな

る。

 

これに対して、「請求項1」で示す本願考案の型枠締結金具は、図1、9、に示すように

、一方に板セパレータ(4)を嵌入する嵌入口を設け、他方にバタ材締付具(8)を具備

する連結体(7)と、鞘管(5)及びコーン(6)を装着する板セパレータ(4)と、に

より、前記板セパレータ(4)とバタ材締付具(8)の軸心が一致するように構成され、

前記鞘管(5)及びコーン(6)を装着した板セパレータ(4)を嵌入する連結体(7)

を、対向して複数配列するコンパネフォームの縁リブ(2)同士間に挟み込み、前記縁リ

ブ(2)に設けられた連結孔(2a)と、前記鞘管(5)及びコーン(6)を装着した板

セパレータ(4)に設けられた連結孔(4a)と、前記連結体(7)に設けられた連結孔

(7d)と、を合致せしめ、連結具(3)が具備するガイドピン(3a)を挿し込み、前

記ガイドピン(3a)の先端部(3b)に設けられた係止ピン(3d)が貫通する貫通孔

(3c)に、係止ピン(3d)を挿し込み、そして、前記ガイドピン(3a)の後端部に

具備する六角ボルト(3g)を回転させて締付けることで、板セパレータ(4)を嵌入し

た連結体(7)を挟み込む縁リブ(2)同士間の隙間(空間)を確保した状態で、前記縁

リブ(2)同士が連結固定すると同時に、型枠締結金具の連結体(7)が、前記ガイドピ

ン(3a)に係止固定する。つまり、板セパレータ(4)を嵌入した連結体(7)を挟み

込む縁リブ(2)同士間の隙間(空間)を確保し、縁リブ(2)同士の連結と板セパレー

タ(4)固定が同時に実現することを特徴とする。

 

 「請求項2」の型枠締結金具に係る先行技術では、図15、16に示すように、せき板

(1)と縁リブ(15)が係止ボルトで固定された型枠が、対向して複数配列した型枠の

縁リブ(15)同士間に板セパレータ(14)を挟み込み、前記板セパレータ(14)に

設けられたクリップ孔と、型枠の縁リブ(15)同士に設けられたクリップ孔(15a)

と、を合致せしめ、前記縁リブ(15)同士のクリップ孔(15a)にクリップ金具(1

6)の挿入軸部(16a)を挿入し、前記挿入軸部(16a)を回転させて縁リブ(15

)同士を挟み込み締付け固定することで出現する挿入軸部(16a)の先端部に、バタ材

締付金具(17)の連結板(17b)を係止し、前記バタ材締付金具(17)の軸部(1

7a)の上下に横バタ材(11)を配置し、前記軸部(17a)のネジ部分に長孔を設け

、クサビを挿し込み打圧することで型枠が締結するバタ材締付金具(図面省略)が提案さ

れた。しかし、この形態では連結する縁リブ(15)同士をクリップ金具(16)で強く

挟み込むため、板セパレータ(14)と縁リブ(15)同士が密接し、型枠解体作業(脱

型作業)が困難になることと、板セパレータ(14)の軸心と、バタ材締付金具(17)

の軸心と、が偏心することにより耐力が低下するなどの理由から製品化が困難となる。

 

これに対して、「請求項2」で示す本願考案の型枠締結金具は、図9に示す連結体(7)

に具備するバタ材締付具(8)を取外し、図10に示すように、バタ材締付具(9)の軸

部(9a)に長孔(9b)を設け、クサビ(9d)を使用して横バタ材(11)を締付け

る形態のバタ材締付具(9)を、前記連結体(7)に具備する。つまり、前記連結体(7

)に具備する、バタ材締付具(8)又はバタ材締付具(9)の取替えを簡便にしたことを

特徴とする。

 

 「請求項3」の型枠締結金具に係る先行技術では、請求項1記載同様、図15、16に

示すように、せき板(1)と縁リブ(15)が係止ボルトで固定された型枠が、対向して

複数配列する型枠の縁リブ(15)同士間に、鞘管(保護管)を装着した板セパレータ(

14)を挟み込み、前記板セパレータ(14)に設けられたクリップ孔と、縁リブ(15

)同士に設けられたクリップ孔(15a)と、を合致せしめ、前記縁リブ(15)同士の

クリップ孔(15a)にクリップ金具(16)の挿入軸部(16a)を挿入し、前記挿入

軸部(16a)を回転させて縁リブ(15)同士を締付け固定することで、前記縁リブ(

15)同士から出現する挿入軸部(16a)の先端部にバタ材締付金具(17)の連結板

(17b)を係止し、前記バタ材締付金具(17)の軸部(17a)の上下に横バタ材(

11)を配置し、ナットを締付けて型枠を締結する形態の型枠締結金具が提案された。

しかし、板セパレータ(14)を挟み込む縁リブ(15)同士を、クリップ金具(16)

で強く挟み込むため、板セパレータ(14)と縁リブ(15)同士が密接し、型枠のせき

板(1)を残置した状態で板セパレータ(14)を抜取ることが出来ないことなどから製

品化が困難となる。

 

これに対して、「請求項3」で示す本願考案の型枠締結金具は、請求項1同様、図1、9

、に示すように、一方に板セパレータ(4)を嵌入する嵌入口を設け、他方にバタ材締付

具(8)を具備する連結体(7)と、合成樹脂性の鞘管(5)及びコーン(6)を装着す

る板セパレータ(4)と、により、前記板セパレータ(4)とバタ材締付具(8)の軸心

が一致するように構成され、

筒部を凹凸状に形成した概略CD管形状に形成した弾力性の鞘管(5)及びコーン(6)

を装着した板セパレータ(4)を嵌入する連結体(7)を、前記コンパネフォームが連結

する縁リブ(2)同士間に挟み込み、前記縁リブ(2)に設けられた連結孔(2a)と、

板セパレータ(4)に設けられた連結孔(4a)及び連結体(7)に設けられた連結孔(

7d)と、を合致せしめ、連結具(3)が具備するガイドピン(3a)を挿し込むことで

出現する、ガイドピン(3a)の先端部(3b)に設けられた係止ピン(3d)が貫通す

る貫通孔(3c)に、係止ピン(3d)を挿し込み、そして、前記ガイドピン(3a)の

後端部に具備する六角ボルト(3g)を回転させて締付けることを特徴とする。

これにより、板セパレータ(4)を嵌入した連結体(7)を挟み込む縁リブ(2)同士間

の隙間(空間)を確保した状態で、前記縁リブ(2)同士が連結固定することと、前記鞘

管(5)の弾力によりコーン(6)を押付けることで、前記鞘管(5)及びコーン(6)

の空洞部にコンクリートが流入することを防ぎ、型枠解体前に障害となる板セパレータ(

4)の抜取りが可能となり、型枠解体前に板セパレータ(4)を抜取ることで、型枠解体

作業が容易化し作業能率が向上する。また、抜取った板セパレータ(4)は転用するため

コスト削減になる。さらに、板セパレータ(4)を抜取ることでコンパネフォームの損傷

が減りコンパネフォームの転用回数が拡大する。さらにまた、鞘管(5)及びコーン(6

)はコンクリート内に埋設するため、取外し不要となり作業手間が省ける。

 

「請求項4」の型枠締結金具に係る先行技術では、請求項1記載同様、図15、16に示

すように、せき板(1)と縁リブ(15)が係止ボルトで固定された型枠が、対向して複

数配列する型枠の縁リブ(15)同士間に、板セパレータ(14)を挟み込み、前記板セ

パレータ(14)に設けられたクリップ孔(15a)と、縁リブ(15)同士に設けられ

たクリップ孔(15a)と、を合致せしめ、前記縁リブ(15)同士のクリップ孔(15

a)にクリップ金具(16)の挿入軸部(16a)を挿入し、前記挿入軸部(16a)を

回転させて縁リブ(15)同士を締付け固定することで、前記縁リブ(15)同士から出

現する挿入軸部(16a)の先端部にバタ材締付金具(17)の連結板(17b)を係止

する形態により、連結する連結部の縁リブ(15)同士に作用するコンクリート荷重を板

セパレータ(14)が支持することで、バタ材締付金具(17)及び横バタ材(11)に

作用する荷重が概略半分以下に軽減する。そのため、前記バタ材締付金具(17)の軸部

(17a)に、横バタ材(11)と同じ形状の支持金具(図面省略)を掛止し、下の横バ

タ材(11)を省く支持金具(図面省略)が提案された。

しかし、残念ながら、板セパレータ(14)を挟み込む縁リブ(15)同士を、クリップ

金具(16)で強く挟み込むため、板セパレータ(14)と縁リブ(15)同士が密接す

ることで、型枠解体が困難であるため、製品化が困難となる。

 

これに対して、「請求項4」で示す本願考案の型枠締結金具は、前記同様に、連結するコ

ンパネフォームの縁リブ(2)同士に作用するコンクリート荷重は、板セパレータ(4)

が支持するため、バタ材締付金具(17)及び横バタ材(11)に作用する荷重が概略半

分以下に軽減なることから、下の横バタ材(11)を省くため、図9、図10に示すよう

に、バタ材締付具(8)の軸部(8a)又はバタ材締付具(9)の軸部(9a)に、図1

4に示す支持具(10)を掛止することを特徴とする。

これにより、下の横バタ材(11)の取付け作業をなくすることで、飛来落下による危険

作業がなくなり、また、作業工程が短縮する。

 

 「請求項5」の型枠締結金具に係る先行技術では、図15,16で示す、せき板(1)

と縁リブ(15)が係止ボルトで固定された型枠によれば、硬質ウレタンフォーム又はグ

ラスウール等の断熱材(13a)を型枠のせき板(1)に重ね、合成樹脂製等の座板を介

してプラスチィック製の釘を打込み固定する。

しかし、コンクリート打設固化後、型枠を解体すれば、打込んだ断熱材(13a)は、表

面がざらざらした粗面のため、前記断熱材(13a)の表面に胴縁材を固定し、前記胴縁

材に、仕上げ材(化粧材)を張付けることになる。そのため、仕上げ材を張付けるための

胴縁材をコンクリートに固定する作業は手間がかかる難点があった。

 

これに対して、「請求項5」で示す本願考案の型枠締結金具では、所定の厚みと所定の大

きさを有する概略角錐台形状に板セパレータ(4)が貫通する空洞部を設けてなる合成樹

脂製の樹脂コーン(6c)を備え、

硬質ウレタンフォーム又はグラスウール等の断熱材(13a)を、連結するコンパネフォ

ームのせき板(1)に重ね合わせ、前記断熱材(13a)を合成樹脂製等の座板を介して

プラスチィック製の釘を打込み固定し、その断熱材(13a)が固定されたコンパネフォ

ーム同士が連結する縁リブ(2)間に板セパレータ(4)を挟み込み固定することで、立

設する前記板セパレータ(4)に、前記樹脂コーン(6c)の面積が小さい方が断熱材(

13a)に接触するように嵌め込み、次いで、合成樹脂により筒部を凹凸状に形成した概

略CD管形状の鞘管(5)を嵌め込み、前記鞘管(5)の弾力により、前記樹脂コーン(

6c)と断熱材(13a)を押付けて固定し、樹脂コーン(6c)をコンクリートに埋設

固定することを特徴とする。(図2参照。)

これにより、コンクリート固化後、板セパレータ(4)を抜取り、型枠を解体すると、断

熱材(13a)はコンクリートに張付き、樹脂コーン(6c)はコンクリートに埋設固定

するため、胴縁材に木ネジ又はスクリュー釘等の固定具を打込み、前記胴縁材を樹脂コー

ン(6c)に固定し、前記固定した胴縁材に化粧材を張付ける。つまり、樹脂コーン(6

c)をコンクリートに埋設したことで、胴縁材の固定を容易化する。

 

2.以上本願考案が新規性又は進歩性を有している旨の意見申し上げます。

何卒査定を賜りますよう願い上げる次第であります。