実案技術評価書-CF型枠-登録第3182288号 2013/12/05

 

                発送目録

                          平成25年12月 4日

                          (17時15分35秒)

 

      識別番号      303031697

      氏名(名称)    平賀 健一                 様

      発送日       平成25年12月 4日

 

  以下の書類を送付しました。

                                特 許 庁

 

 項番 出願番号     起案種別 発送番号 到達時刻 装置番号

     1 実願2012-  7192   評価通知    4407 17:15:31 INTERNET

   

                           以 上

 

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               通知書

 

                        平成25年11月19日

                          特 許 庁 長 官

 

      技術評価請求人 平賀 健一 様

                   実用新案登録 第3182288号

 

 上記、実用新案登録出願又は実用新案登録について、実用新案技術評価請求に

基づき、実用新案技術評価書を作成したので通知します。

                                    

 

 

 

 

上記の書類は、ファイルに記録されている事項と相違ないことを認

証する。

認証日 平成251128日 経済産業事務官 清野 貴明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 受領書

                         平成25年10月31日

                         特 許 庁 長 官

     識別番号      303031697

     氏名(名称)    平賀 健一         様

 以下の書類を受領しました。

項番 書類名    提出日    出願番号通知(事件の表示)

  1 評価請求書  平25.10.31  実用新案登録3182288

 

【書類名】      実用新案技術評価請求書

【提出日】      平成251031

【あて先】      特許庁長官殿

【実用新案登録番号】 実用新案登録第3182288

【評価の請求に係る請求項の数】 5

【評価の請求に係る請求項の表示】請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5           

【請求人】

  【識別番号】   303031697

  【氏名又は名称】 平賀 健一

【手数料の表示】

  【予納台帳番号】 220240

  【納付金額】   47,000

【請求人の意見】

1.連結する縁リブ(3)同士又は縁リブ(3c)同士に設けられたガイドピン(21)

挿入用の挿入孔(10)に、連結具(20)が具備するガイドピン(21を挿入して連結

固定する形態のコンパネフォーム型枠(1)、詳しくは、ガイドピン(21)挿入用の挿

入孔(10)を一定間隔に設けた縁リブ(3)又は縁リブ(3c)を、せき板(2)の端

を残すように定着ボルト(29)又はスクリュー釘(29c)等の固定具により固定した

、請求項に係る考案のコンパネフォーム型枠(1)と、

縁リブ(38a)又は縁リブ(38c)を、皿頭ボルト(39c)又はスクリュー釘(3

9b)等の固定具により固定した、請求項に係る先行技術の型枠と、の対比により、請求

項に係る考案が新規性又は進歩性を有している又は有していない旨の意見を、図面を参照

して説明する。

 

「請求項1」に関する先行技術では、図9の(J)に示すように、概略L字型形状の一方

側を固定片とし、他方側を連結片とする、一方側の固定片に皿頭ボルト(39a)貫通孔

を一定間隔に穿設し、他方側の連結片にガイドピン(41a)挿入用の挿入孔を一定間隔

に穿設してなる縁リブ(38a)を、皿頭ボルト(39a)により、前記縁リブ(38a

)をせき板(2)に固定してなる型枠は、コンクリート固化後、せき板(2)及び縁リブ

(38a)を残置した状態で、皿頭ボルト(39a)のナットを回転させると皿頭ボルト

(39a)と一緒に共回り(空回り)するため、ナットの取外しができない。

これにより、住宅室内又は四方で囲まれた複数連結した型枠では、連結した型枠のせき板

(2)を残置した状態で、障害となる片方の縁リブ(38a)を取外し、他方の縁リブ(

38a)に設けられたガイドピン(41a)挿入孔にバールの先端を係止することが出来

ないため、型枠解体作業が困難となる難点があった。

 

これに対して、「請求項1」で示す本願考案のコンパネフォーム型枠(1)及びその連結

具(20)を使用して連結する型枠は、図1,2、4に示すように、連結用のガイドピン

(21)挿入用の挿入孔(10)を一定間隔に穿設してなる概略L字型形状の縁リブ(3

)又は矩形状の縁リブ(3c)を、せき板(2)の端を残すように前記縁リブ(3)又は

縁リブ(3c)配置し、図4の(E1)に示すように、せき板(2)に接する部分を概略

角錐クサビ状に形成した定着ボルト(29)を、前記せき板(2)と縁リブ(3)又は縁

リブ(3c)に設けられた定着ボルト貫通孔(11)に、前記せき板(2)側から定着ボ

ルト(29)を差込みハンマー等で叩き込むと、前記定着ボルト(29)は、せき板(2

)に食込み定着固定する。つまり、せき板(2)と縁リブ(3)又は縁リブ(3c)を定

着ボルト(29)で固定したことを特徴とする。

これにより、前記定着ボルト(29)で、せき板(2)と縁リブ(3)又は縁リブ(3c

)を固定したことにより、型枠のせき板(2)及び縁リブ(3)又は縁リブ(3c)を残

置した状態でナットの取外しが出来るため、障害となる片方の縁リブ(3)又は縁リブ(

3c)を取外し、他方の縁リブ(3)又は縁リブ(3c)のガイドピン(21)挿入用の

挿入孔(10)にバールの先端を挿し込み、梃子の原理を利用することで、型枠解体(脱

型)作業が容易化する。また、前記定着ボルト(29)を使用することで、ナットの取外

し又は螺合作業が迅速化するため、せき板(2)から縁リブ(3)又は縁リブ(3c)を

取外すことで、体積量が半分以下になり、輸送又は保管時の効率がよくなる。さらに、住

宅内部のコンパネフォーム型枠(1)は、アウトレットボックス等の打込金物を取付ける

ため、せき板(2)の損傷が激しいため、定期的に取替える、せき板(2)の取替え作業

を簡便にする。さらにまた、抜取った定着ボルト(29)は、転用が可能なため、何度も

使用できる利点がある。

 

 「請求項2」に関する先行技術では、図9の(J)に示すように、概略L字型形状の一

方側を固定片とし、他方側を連結片とする、一方側の固定片に皿頭ボルト(39a)貫通

孔を一定間隔に穿設し、他方側の連結片にガイドピン(41a)挿入用の挿入孔を一定間

隔に穿設してなる縁リブ(38a)を、せき板(2)の端に合わせ、皿頭ボルト(39a

)又はタッピングネジで固定した型枠では、連結する縁リブ(38a)同士に設けられた

ガイドピン(41a)挿入用の挿入孔に、クリップ金具と称する連結具金具のガイドピン

(41a)を挿入し、前記ガイドピン(41a)を回転させて、強く締付けて固定するた

め、連結する縁リブ(38a)同士間が密接し、型枠解体作業が困難になる欠点があった

 

これに対して、「請求項2」で示す本願考案のコンパネフォーム型枠(1)は、図2の(

A1)に示すように、概略L字型形状の一方側を固定片(5)とし、他方側を連結片(7

)とする、一方側の固定片(5)に定着ボルト貫通孔(11)を一定間隔に穿設し、他方

側の連結片(7)にガイドピン(21)挿入用の挿入孔(10)を一定間隔に穿設してな

る合成樹脂製又は金属製の縁リブ(3)を、前記せき板(2)の端を少し残した位置に配

置し、前記縁リブ(3)の定着ボルト貫通孔(11)にタッピングネジ(29a)を差込

固定したことを特徴とする。

これにより、型枠解体前に、せき板(2)を残置した状態でタッピングネジ(29a)の

取外しが出来る、そのため、型枠解体前に、障害となる片方の縁リブ(3)を外し、他方

の縁リブ(3)に設けられたガイドピン(21)挿入用の挿入孔(10)に梃子バール(

36b)の先端を挿し込み、梃子の原理を利用することで型枠解体(脱型)作業が容易化

する。また、タッピングネジ(29a)を使用することで、型枠解体後コンクリートの表

面にタッピングネジ(29a)の痕が残らないため、コンクリートの素地仕上げ(打放し

化粧仕上げ)に使用できる。さらに、図8に示すように、連結する縁リブ(3)同士間に

隙間(空間)があることで、型枠解体時に縁リブ(3)同士が当接部(37)で押合うこ

とを避けるため、型枠の損傷が減り、転用回数が拡大する利点がある。

 

「請求項3」に関する先行技術では、ガイドピン(41a)挿入用の挿入孔を一定間隔に

穿設した木製の縁リブの連結に使用するクリップ金具と称する連結具金具が無いため、図

9の(N)に示すように、木製(桟木)の縁リブ(38c)とせき板(2)をスクリュー

釘(39b)で固定した型枠を、連結する型枠のせき板(2)同士の面合わせ及び左右の

高さ合わせを目視で行い、丸釘(40b)を打ち込み連結固定する。詳しくは、連結する

型枠のせき板(2)同士の面合わせ及び左右の高さ合わせを同時に行い、型枠のせき板(

2)に固定された縁リブ(38c)同士を片手で掴み、他方(反対)の手で丸釘(40b

)を打ち込み連結する作業は、専門的な技能者が必要となり、作業員の確保が困難になる

。また、連結する型枠のせき板(2)同士の面合わせ及び左右の高さ合わせの作業を、作

業員各々の注意力に頼るため、個人差により一定の施工精度を保つことが困難となる。さ

らに、連結する縁リブ(38c)同士の連結面が密接するため型枠解体作業が困難になる

欠点があった。

 

これに対して、「請求項3」で示す本願考案のコンパネフォーム型枠(1)は、図2の(

C)に示すように、概略矩形状の一方側を固定片(5)とし、他方側を連結片(7)する

、他方側の連結片(7)にガイドピン(21)挿入用の挿入孔(10)を一定間隔に穿設

してなる木製の縁リブ(3c)を、せき板(2)の端を残すようにスクリュー釘(29c

)で固定したことを特徴とする。

これにより、連結する縁リブ(3c)同士のガイドピン(21)挿入用の挿入孔(10)

に、前記ガイドピン(21)を挿入すれば、連結する縁リブ(3c)同士のガイドピン(

21)挿入用の挿入孔(10)同士が一致する。そのため、連結するコンパネフォーム型

枠(1)のせき板(2)同士の面合わせ及び左右の高さが自動的に揃い、一定の精度が確

保する。また、縁リブ(3c)を、せき板(2)の端を残すように固定したことで、連結

する縁リブ(3c)同士間に隙間(空間)が出来きることで、図8に示すように、縁リブ

(3c)同士が当接部(37)で押合うことを避け、コンパネフォーム型枠(1)の損傷

が少なり、型枠解体作業が容易化する。さらに、せき板(2)と縁リブ(3c)の固定に

スクリュー釘(29c)を使用することで、コンパネフォーム型枠(1)の製作費が削減

する利点がある。しかし、せき板(2)と縁リブ(3c)の固定にスクリュー釘(29c

)を使用したコンパネフォーム型枠(1)は、型枠解体(脱型)作業が容易な箇所であり

、なお、せき板(2)の損傷の少ない外壁等の使用に限る。

 

「請求項4」に関する先行技術では、ガイドピン(41a)挿入用の挿入孔を一定間隔に

穿設した木製の縁リブの連結に使用するクリップ金具と称する連結具金具が無いため、図

9の(J)に示すように、概略L字型形状の一方側を固定片とし、他方側を連結片とする

、一方側の固定片に皿頭ボルト(39a)貫通孔を一定間隔に穿設し、他方側の連結片に

ガイドピン(41a)挿入用の挿入孔を一定間隔に穿設してなる縁リブ(38a)を、皿

頭ボルト(39a)を使用してせき板(2)に固定した型枠では、コンクリート固化後、

せき板(2)を、残置した状態で皿頭ボルト(39a)のナットを回転させると、皿頭ボ

ルト(39a)とナットが一緒に回るため、型枠解体前に、障害となる片方の縁リブ(3

8a)を取外すことが出来ない難点があった。また、せき板(2)は、使用頻度により定

期的に取替えることになるが、一度使用すると、皿頭ボルト(39a)の頭部に設けられ

たドライバー等の係止溝にコンクリートが入り込み、係止溝が埋まるため、前記係止溝の

コンクリートを取除く作業に手間がかかる難点があった。

 

これに対して、「請求項4」で示す本願考案のコンパネフォーム型枠(1)は、図2の(

C1)に示すように、所定の長さを有する断面が概略矩形状の一方側を固定片(5)とし

、他方側を連結片(7)する、一方側の固定片(5)に定着ボルト貫通孔(11)を一定

間隔に穿設し、他方側の連結片(7)にガイドピン(21)挿入用の挿入孔(10)を一

定間隔に穿設してなる木製の縁リブ(3c)を、せき板(2)の端を少し残した位置に前

記縁リブ(3c)を配置し、せき板(2)に接する定着部(31a)を概略角錐台形楔形

状に形成してなる定着ボルト(29)を、前記せき板(2)に設けられた定着孔(31b

)と、縁リブ(3c)に設けられた定着ボルト貫通孔(11)と、を合致せしめ、図4に

示すように、せき板(2)側から定着ボルト(29)を挿し込み打圧し、ナットを締付け

て固定する。つまり、せき板(2)と木製の縁リブ(3c)の固定に定着ボルト(29)

を使用したことを特徴とする。

これにより、前記定着ボルト(29)がせき板(2)に定着固定するめ、ナットの取付け

又は螺合作業が容易になり、縁リブ(3c)の取外し又は取付け作業が迅速化する、その

ため、せき板(2)から縁リブ(3c)を外し、体積量を少なくすることで、保管及び輸

送を容易化する。また、使用頻度により損傷の激しい、せき板(2)の取替作業が簡便化

する。

 

「請求項5」に関する先行技術では、連結する型枠の直交するコーナー部分(入りスミ部

分)にあって、図10に示すように、せき板(2)とせき板(2)が直交するコーナー部

分(入りスミ部分)にL型鋼(42)を添えて皿頭ボルト(39a)で固定し、前記コー

ナー部分の反対側の連結部に、断面が概略L字型形状の一方側を固定片とし、他方側を連

結片とする、一方側の固定片に皿頭ボルト(39a)貫通孔を一定間隔に設け、他方側の

連結片にガイドピン(41a)挿入用の孔を一定間隔に設けた縁リブ(38a)をせき板

(2)の端に合わせて皿頭ボルト(39a)で固定してなる。

 これにより、型枠解体(脱型)作業に、支障となるL型鋼(42)の取外しが出来ない

難点があった。また、一度使用すると、せき板(2)とL型鋼(42)を固定した皿頭ボ

ルト(39a)に設けられたドライバー等の係止溝に、コンクリートが入り込み埋まるた

め、せき板(2)の取替え作業時に、前記係止溝のコンクリートを取除く作業に手間がか

かる難点があった。

 

 これに対して、「請求項5」で示す本願考案のコンパネフォーム型枠(1)が直交する

コーナー部分(入りスミ部分)において、図3に示すように、三片を有する概略コ字型形

状の中央片を本体部(6)とし、一方を固定片とし、他方を連結片とする、前記固定片に

定着ボルト貫通孔(11)を複数穿設し、前記連結片に、ガイドピン(21)挿入用の挿

入孔(10)を一定間隔に穿設してなる接合リブ(4)を形成し、前記接合リブ(4)の

固定片をコンパネフォーム型枠(1)のせき板(2)のコーナー側(入りスミ側)の端に

合わせ、定着ボルト(29)又はタッピングネジ(29a)で固定する。つまり、コンパ

ネフォーム型枠(1)のコーナー側(入りスミ側)に固定される縁リブ(3)の代わりに

、定着ボルト(29)又はタッピングネジ(29a)により、接合リブ(4)を固定した

ことを特徴とする。

 これにより、コンパネフォーム型枠(1)が直交する入りスミの接合を簡便化する。ま

た、コンパネフォーム型枠(1)のせき板(2)を残置した状態で、接合リブ(4)の取

外しが出来るため、型枠解体(脱型)作業が容易化する。

 

2.以上本願考案が新規性又は進歩性を有している旨の意見申し上げます。

審理の上、何卒査定を賜りますよう願い上げる次第であります。