栗の木の歌
 
「大きな栗の木の下で」は作詞者も作曲者も不明の童謡。ただし日本語の歌詞は一番が作者不明、二番と三番が阪田寛夫(さかたひろお)作の説があり、曲はイギリス民謡が元になっているといわれる。日本の歌百選に選ばれた歌の一つ。

  大きな栗の木の下で

大きな栗の木の下で、あなたとわたし
たのしく(なかよく)遊びましょう
大きな栗の木の下で

大きな栗の木の下で、お話ししましょう
みんなで輪になって
大きな栗の木の下で

大きな栗の木の下で、大きな夢を
大きく育てましょう
大きな栗の木の下で

クリ(栗)はブナ科クリ属の落葉高木、樹高は最大二十メートルになり、コナラの木と混生することが多く、葉はクヌギ、樹皮はコナラによく似ている。ヤマグリとかシバグリとも呼ばれる自生種の実は九月ごろに落果するが、小さくて食べにくいものが多く、山で栗拾いをするときは大きな実のできる木を見つけておくことが大事。栽培品種が多数あってそれらは実も葉も大きい。
 
クリの木の材はシロアリも食わないと言われるほど硬く、またきわめて水に強くて腐りにくく、外に放り出しておいても五十年や百年はもつ。そのため昔は線路の枕木や建物の基礎部分に使われた。木目はケヤキに似ている。
 
クリの木は私の寺の裏山にたくさん生えているが、巨木や古木といえる木は見つからない。小浜線の線路の枕木に使われてしまったのでは、というのが私の勝手な推測である。なおクリの木の枝によく目立つ赤いこぶが付いていることがある。このこぶはクリタマバチの虫こぶ、このハチは大戦中に中国から入ってきたとされるクリの木の大敵であるが、この虫こぶはクリの木を見わけるいい目印になる。

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