ゴミ箱を復活させよう

日本に来たヨーロッパ人が一様に驚くことの一つ、それはどこにもゴミ箱がないこと、という記事がネットの新聞に載っていた。たしかにヨーロッパの町にはいたる所にゴミ箱が設置されているから、なぜ日本の町にはゴミ箱がないのかと、ヨーロッパ人が不思議に思うのは当然である。
 
日本でも以前は街角や公園にゴミ箱が置いてあった。それがテロ対策のため、つまり爆弾を仕掛けられないようにというような理由でゴミ箱の撤去が始まり、いつの間にかテロと無関係と思われる私の住む町のゴミ箱まで撤去されてしまい、現在もそのままになっている。役所はこれで経費が削減できたと喜んでいるらしいが、あるべきものがなくなった結果、公園も駐車場も道路もゴミだらけになってしまった。やはりゴミ箱は必要なものなのである。
 
ゴミ箱がいちばん必要なのは公園と駐車場だと思う。公園のベンチで飲食し、ゴミ箱がなければベンチの下にゴミを置いていく人がいるからである。駐車場に車を止めてコンビニで買ったものを食べ、ゴミ箱がなければ車のそとにゴミを捨てて出発する人がいるからである。
 
もちろんそういう人は多くはないが、拾う人がいなければゴミはいつまでも残り、やがて増えていく。だからゴミ箱を設置しなければ、ゴミが散乱するだけでなく、結局は余計な手間と費用がかかることになる。
 
ゴミを捨てる人が悪いとか、ゴミ箱を設置してもゴミ捨てはなくならない、などはいい訳にならないと思う。たしかにその通りであるとしても、町をきれいにするのも役所の大事な仕事の一つなのだから、少しでもゴミ捨てを減らすためにゴミ箱は設置するべきだと思う。

もどる