四無量心の話

慈悲喜捨(じひきしゃ)という四つの利他の心を四無量心(しむりょうしん)という。

慈無量心は無量の衆生に、無量の楽を与えたいと願う心。

悲無量心は無量の衆生の、無量の苦を抜きたいと願う心。

喜無量心は無量の衆生の、無量の楽をともに喜びたいと願う心。

捨無量心は、好き嫌い、差別、とらわれ、などを捨てたいと願う心を、無量におこすこと。

だから四無量心の無量という言葉は、無量の衆生の楽を願うこと、その心を無量におこすこと、その心には無量の功徳があること、という三つのことにかかっていると思う。

この四無量心を実践すれば怒りを抑制できるという。だとすると怒りっぽい人は利他の心の不足している人ということになる。四無量心は四梵住(しぼんじゅう)とも呼ばれる。これを実践すれば来世は大梵天(だいぼんてん。天界の一つ)に生まれるとされるからである。

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