75が我が家にやって来た!
相棒ALFA75TSが我が家にやってくるまでのエピソードを紹介します。
- イタ車への興味はLANCIA DELTAの一目惚れで始まった
わたしは、スーパーカー世代です。サーキットの狼を愛読書とし、風吹裕矢が駆るロータス・ヨーロッパやフェラーリ・ディノ、ランチャ・ストラトスのプラモデルを一生懸命作って部屋に飾っていました。とくに、ストラトスと512BBは大好きでした。そんな車を持つのが小さいころの夢でした。
そして、お気楽くるま人生の始まりは1993年の秋でした。中古で買ったマイカーのHONDA CR−X 1.6si グラストップは家族3人(当時息子2才半)にはぴったりの車でしたが、他のくるまも欲しくなってきました。そのころ私の頭の中では「外車=すっごく高い」の公式ができあがっていたので外車にはまったく興味がなく購入なんて考えられませんでした。当然のごとく次期マイカーには国産の高性能車オンリーとなってました。欲しい車の見積もりをとるとなんだかんだと諸費用をいれるて350万以上にもなりました。しかし「これが一生で一度のお願い」とかみさんを拝み倒して予算は400万以内の購入の許可を一応おろしてもらいました。
そして本格的に車探しが始まりました。カー雑誌もたくさん見てました。そんな時にカーセンサーをぱらぱらめくっていると、外車中古車でランチャ・デルタ16Vが3年落ちくらいで400万ちょっとで売っているではありませんか。4ドアのHBでまさに家族向きのかっこいい車。そしてあのストラトスと同じランチャの車です。そうです、デルタに一目惚れをしてしまったのでした。国産車は新車で買っても数年で旧式になってしまうし、個性がないからデルタが一番とかみさんを説き伏せて、急遽国産新車から中古外車購入に方向転換しました。それから、週末の外車中古車屋(特にイタ車中古車屋)さん巡りが始まりました。カーセンサーなど外車中古車が乗ってる雑誌も毎回買って見てました。そして徐々にイタ車のメーカーや車種などがわかってきました。アルファロメオの車たちも・・。いま思えばお気楽くるま人生のはじまりでした
- アルファロメオに一目惚れは「かみさん」でした
カーセンサーでデルタを探していると、埼玉のある外車屋さんの広告でアルファロメオ75エボルツォーネが580万円のプライスで売りに出てました。丁度、私の実家が埼玉なので行くついでに珍しいから寄って見てみようと家族3人で行きました。ショールームの中にはランボルギーニ・シロッコと広告の75エボが展示されてました。私が店の人に「白いデルタ探して!」と頼んでいるあいだ中、かみさんは75エボ釘付け状態でした。まだ2才半の息子の鉄(テツ)に向かって「これかっこいいでしょ!」なんて言っている始末です。店を出ても「あの車はアルファっていうんでしょ。どこの国の車?かっこいいねえ。あんな車がいいなあ」と話しっぱなしでした。
- だんだん蛇毒が体にまわってきた
人間というものは不思議なもので、他人が「あれがいい」と言い出すと気になりだし、だんだん自分も好きになっていってしまうものです。「75がいいなあ。4枚ドアだし、小さな私が座ってもデルタの様に前が見えないで運転できないわけではないし、何たってかっこいいじゃない」とあの日以来かみさんが言い続けてくれたおかげで、アルファロメオ75が気になりだし、最初はすっごくクセのある変なカッコの車と思っていたのがだんだん好きなっていってしまいました。そんなわけで、いつのまにかくるま探しの対象がデルタから75に変更になっていました。
- 75君にごたいめ〜ん
しかし、いざ75を見つけようとするとなかなかみつかりません。中古車雑誌に載っていたとしても電話をかけてみると大抵売れてしまってました。そんなわけで、なかなか75の実物をみる事さえもできませんでした。
それで、最初に一目惚れをした75エボに会いに行こうと、また埼玉の外車屋さんに行きました。すると店の人は私達を覚えてくれていて「白のデルタはなかなかないよ〜、だけど家族向けで大変いい車があるんだけど・・」と話かけてきました。話を聞くと、そのいい車ってのが’89年式の赤のアルファロメオ75TSというではありませんか。かみさんと目を会わせて「やったぜ!ラッキー!」と叫び声をあげてしまいました。すぐに試乗をさせてもらい購入する事を即決してしまいました。
その時の75TSは、
’89年式で4年半おちで車検6ヶ月残の大沢商会ものでワンオーナー
走行距離は20,000km、事故歴なし、外装傷なしで前のオーナーは屋根つき車庫保管でぴかぴか。
プライスタグは当時の相場よりちょっと高めの238万円
でも、天にも登る気持ちでハンコを押してしまいました。そして、納車の日がくるのを指折り数える日が始まったわけです。
今考えると、壊れやすいと言われているイタ車のアルファの中古を保証も無しで購入した事は大変無謀だったなあと思いますがその当時はそんな事思う暇さえありませんでした。
- 納車の日がやって来た(遂に蛇使いの仲間入り)
とうとう、待ちかねていた納車の日である4月1日がやって来ました。はじめは、ショップの人が自宅まで届けてもらうはずでしたが、夜になってしまう事なので、電車を乗り継いで引き取りにいきました。ショップにつくと、ピカピカに磨かれた75が店頭におかれていました。さっそくキーを受け取り、いざ乗り込もうとしたらハンドルが有りませんでした。そうです、私は右座席に乗り込もうとしたのです。気を取り直して、左座席に座りエンジンをかけました。トランスアクスル特有の微かなドライブシャフトの振動が腰に感じる毎にアルファオーナーになった気分が高まって来ました。
ショップを出てちょっとドライブをしようと、所沢ICから関越道にのり東松山ICまで高速走行をしました。CR−Xより加速感やスピード感は無いのですが、エンジン音は全然良いし安定感も抜群です。アルファオーナーになった喜びを噛みしめながら帰路につきました。
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