アルファ９０の後継機として１６４開発の下準備が始まったのは、１９８０年である。だが、１９８２年にフィアットとティーポ４プロジェクトに交わす事により、ランチア・テーマ、サーブ・９０００、およびフィアット・クロマとＦＦのプラットフォームを共有する車として再設計が行われた。なお、ティーポ４という開発コードは、イタリアのＥセグメント（上級中型車）に符号するフィアット内の開発コードであり、配下のランチアがサーブとの間で開発初期投資削減の為の共同開発も相成って、サーブ・９０００も開発対象車となったわけである。
　１６４のエクステリア・デザインはピリンファリーナが担当した。サスペンションは４輪ストラット方式で、リアサスペンションは、車体中央から伸びた平行リンクとラジアス・アームを使うランチア・ストラットを採用した。また、フロント・ストラットはスポーティーなデザイン実現の為に、ストラット・チューブの下端をハブ上ではなくハブ前方の低い位置に取り付ける事によってボンネットを低く押さえた。この手法は、ＦＦのスッドや３３系で使用した手法である。パワーユニットには、当初２．０直４ＴＳ（１４８ｐｓ）、２．０直４ターボ（１７５ｐｓ）、３．０Ｖ６（１９２ｐｓ）、２．５ＶＷ製直４ターボ・ディーゼルが用意された。１９９０年には、３．０Ｖ６を高速型にチューンした２００ｐｓのクアドリフォリオを設定した。さらに、１９９２年には、Ｖ６ユニットを４カム２４Ｖ化し２３０ｐｓを発生させた。

164 Q4             

164 quadrifoglio   

164 Super 24V      

164 Super          

減速比　１速

        ２速

        ３速

        ４速

        ５速

        ６速

サスペンション FRONT

               REAR 

ホイール／タイヤ FRONT

                 REAR 

ブレーキ FRONT

         REAR