君の願いは(前)



「こんなアホらしいこと、やってられるかい!」

「やりたくなくてもやるんだよ!」

逆上してデッキブラシを振り上げ、わめき声を上げながら飛びかかってきたリオを、俺は、手にしていたデッキブラシで攻撃を受け止め、そのまま勢いを絡め取るように受け流した。そうしたら、リオ介の奴は、自分の勢いで足を滑らせ、そのまままっすぐ湯船に突っ込んでいった。

「わあぁっっ!?」

 ・・・ずいぶんまた、可愛らしい悲鳴を。俺は、意外な発見に感心しながら、豪快な水しぶきと共に湯船に沈んだリオの姿を見る。なめてもらっちゃ困る、こう見えたって銃剣格闘はわりかし得意だったんだ。

 おはよう!ははは、まだ寝てたかな?日も昇りきらない暗いうちから、俺とリオは朝掃除に出動してるってわけだ。まあ、新人ボンズマンの仕事みたいなもんだが、俺も、リオ介に仕事を教えるために、わざわざ早起きしたって訳だ。

・・・ったく、それなのにこのチビ介ときたら、いきなりこれだもんな。

「・・・なんで、うちがこんな事せんとならんのじゃい」

 水風呂のなかから再上陸を果たしたリオ介は、かなりしょげた様子で、自分が落としたデッキブラシを拾い上げている。まったく、いい加減諦めの悪い奴だ。

「いちいち文句垂れんな、早くしないと、朝稽古の連中がきちまうぞ」

「わ、わかっとるわいっ」

 いちいち口答えの多い奴だ。こっちはわざわざお前さんに合わせて、しなくてもいい早起きをしてやってるってのに。

このカバチタレが。




「なんじゃい、今日もこれかい」

 ほんとうに、いちいちうるさい奴だ。

「配給制限なしに、腹一杯食えるのがキシ・ヌードルだけなんだ。文句ばかり言ってると、それだって食わせてもらえなくなるぞ」

「・・・あっちはええのぅ、丸々太ったエビフライ・・・・・・」

 リオ介は、戦士階級の連中が食ってるエビフライやテバサキ・フライをうらやましそうな目でながめている。

「あっちはあっち、こっちはこっちだ。いちいち気にしてたって仕方ないだろう」

 俺は、未練がましい表情のリオに一言釘を刺すと、ボウルの底に残ったスープを一気に飲み干した。

「クルツ、俺はちと急ぎの用があるでよ、片付けておいてくれみゃあ」

「うちのも頼むだぎゃ」

「クルツ、俺のも頼む」

 マスター、ディオーネ、アストラの3人が、俺の前に次々とトレイを置いて立ち去って行く。・・・お?ははあ、なるほど、そう言うことか。

「リオ介、食えよ」

 俺は、3人分のトレイの上に、少しずつだが手付かずで残っている、エビフライやテバサキ・フライを、食い終わった空のボウルに素早く集めてリオの前に置いた。

「ひ、人の残飯なんぞ食えるかいっ」

「いらないなら、俺が食うぞ?」

「待たんかい!おどりゃに食われるくらいなら、うちが食うわい!」

 そう言うと、リオ介の奴はちょうど一人分のフライを集めたボウルをひったくると、ボウルの上に覆い被さるようにして、フライにかじりついた。ははは、まるで猫だ。

 だが、実際問題として、育ち盛りの子供に粗食ってのも、ちと考えなきゃならない。ただでさえ、ひねり上げればポキンといきそうなくらい痩せてるだけに、食事については、俺が考えてやらなければならないだろう。

「ん、どうした?」

 俺の脇腹を、リオ介が突っついてくる。まったく、今度は何だよ。

「食い足りなくても、もうないぞ。あんまり甘えると、後がきついぞ」

「・・・そ、そんなんじゃないわいっ。・・・その、うちも腹一杯になったけん、残りはわれにやるわい」

「いいのか?」

「せ、戦士に二言はないわいっ」

 おうおう、赤くなってからに。・・・なに?わかるのかって?あのな、そりゃ、ひと月近く顔合わせてりゃ、それくらいわかるようにもなるさ。

「ありがとうな、リオ」

「えーから!とっとと食わんかいっ!」

 ははは、可愛い奴だ。




 ここ最近の共同生活でわかったことがある、このリオ介、なかなかメカニックのセンスがあるということだ。呑み込みがどうとかそう言うレベルじゃない、こいつは、俺達メカニックが言うところの、『機械と会話』出来る感覚が備わっているらしい。

 わずかな作動音の違い、外観から直感的に感じる違和感、それらを嗅ぎ取り、認識することを、俺達メカニックは機械と会話すると言っている。

 もちろん、これは誰にでもあるって訳じゃないが、それでも経験や修行である程度は身に付けることは出来る。でも、このリオのように、子供のうちから先天的に備わっていると言うのも、かなり珍しいことだ。

 場合によっちゃ、メック戦士より科学者になった方が、将来どえらい人物になりそうな気はする。まあ、なにより本人が戦士希望だし、メック戦士だってメカニックの技能があるに越したことはないから、これはこれでいいさな。

 ただ、もしかしたら、あのティンバーウルフ伝説に続く、どえらいメックを開発できるかもしれない人間になるかもしれないと思うと、少しもったいないと思うのもまた、正直なとこではあるけどね。

「ほぎゃっっ!?」

 人がそう言ってるそばから、いったい何やってんだよこのチビ介は。・・・なにぃ?コンデンサーに触ったぁ!?アホか!下手打ちゃ死ぬぞ!

 あぁあぁ、こんなに手を真っ赤に腫らしてからに・・・。まあ、メックのサーボモーターコンデンサーに触って、あの程度で済んだのは本当にラッキーだぞ。一つ間違えりゃ、真っ黒焦げになってもおかしくないんだからな。

わかったわかった、今手当てしてやっから、もう泣くんじゃないよ、この子は・・・ったく。




「なんでだめなんじゃいっ!?」

だから、そう大声出すなってのに。もうすぐ消灯なんだぞ、近所迷惑だろうが!

「どこでもええって、ゆぅたじゃろうが!」

 ああ、確かに言ったともさ。でもな、日曜市だけには行きたくないんだよ。

「明日、ジョージとサダームが不服の神判をやるから、それじゃ駄目か?メックを使うって言ってたから、メック戦の参考に・・・・・・」

「他人のケンカなんぞ見て、何が楽しいんじゃい!」

 おやおや、ずいぶん氏族人らしからぬお言葉デスね?

「とにかくだな、バザール以外だったら、どこでもいいから。他にないか、ん?」

「・・・な、ないわいっ!・・・ふぇっ・・・じゃったら、部屋で・・・ひっく・・・寝とるわいっ!」

 ・・・コンチキショウ、人の気も知らんと、ベソベソ泣きやがって・・・・・・。

「知るか!そんなら勝手にしろ!」

「じゃ、じゃかあしいわいっ!われに言われんでもそうするわいっ!」

 涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を真っ赤にして怒鳴ると、リオ介は、もはや自分のもの同然にした俺のベッドにもぐりこむと、ブランケットを頭からかぶって、そのまま丸くなってしまった。

 そして、その布団饅頭の中から聞こえてくる嗚咽の声を聞きながら、俺はどうにも晴れない気分を持て余す羽目になった。

 ・・・すまん、でも、とにかく、バザールだけは駄目なんだよ。




 翌朝、膨れっ面をぶら下げながら、デッキブラシを手に風呂場のタイルを磨いているリオは、起きてからずっと、一言も口をきこうとしない。

「・・・リオ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・リオ介」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・リオってばよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「早く終わらせろよ、朝飯食ったら、日曜市に行くからな」

 その時、黒い砲弾が飛んできたと思った瞬間、俺は腹に鈍い衝撃を受けて、危うく足を滑らせて湯船の中にひっくり返るところだった。

「ほんとか!ほんとに行くんじゃな!」

「あ?ああ、だから早く終わらせようぜ」

 俺の腹に抱きついて、こっちを見上げているアイスグリーンの瞳が、コヨーテの宝石職人が磨き上げたエメラルドにも負けない輝きを浮かべている様子に、俺は少し言葉を失っちまった。

「アハッ!アハハハハッ!」

 弾けるように離れると、リオはデッキブラシを拾い上げ、まるでダンスのステップを踏んでるかのように、軽やかな足取りでタイルを磨き始めた。

 ・・・最初の頃は、転んでばかりいたのにな。




 バザールに来るのなんて、何年ぶりだろう。まさか、またここに来ることになるとは思わなかった。

 ・・・ん?ああ、え?あの時のことを気にしてるのかって?・・・まあ、そうだな。そうかもしれないな。

「クルツ!腹が減ったけん、何ぞ食わしてくれんかのぅ!」

 そりゃ、あれだけはしゃげば腹も減るだろうさ。・・・まったく、人の気も知らないで、気楽に跳ね回りやがって。・・・ま、子供が元気なのはいいことさ。

「・・・で?何が食いたいんだよ」

「あれじゃ!」

「あっ!?おい!待て!」

 その勢いに、思わずひるむくらい元気良く即答したリオは、俺が場所を確認する前に鉄砲玉のようにすっ飛んでいくと、人ごみの中を巧みにすり抜けて、あっという間に見えなくなっちまった。

「おい!リオ!あれってどれなんだよ!」

 ・・・くそう、これだから、ガキはせっかちで嫌なんだよ。

 あやふやな記憶を頼りに、リオが指差したと思しき屋台のあたりまで来ると、リオは見知らぬ男となにやら話している様子だった。まさか、勢い余って人様にぶつかって、迷惑かけてんじゃないだろうな。

 だが、俺はリオの前に立っている男に、言い様の無い違和感を感じた。いや、何がどうって訳でもなんだけどよ・・・・・・。

 灰色に近い褐色の肌、何もかもを見透かすような、銀灰色の小さな瞳。背はあまり高くないだろう、やせぎすの体格は、その存在感をさらに薄めている。

 ありていに言えば、どこにでもいるような男。けれども、俺はこの男に、とてつもない不吉さを感じた。

 ・・・考えすぎ?ああ、それならいいけどな。でもな、俺だって整備兵とは言え、軍人のはしくれさ。危険要素に対して、無駄でもなんでもいいからレーダーが反応しないようじゃ、俺は今ここでガキのお守りなんてしていない。

「取り込み中すみません、私はこの子の保護者です。何か、迷惑をかけてしまいましたか?」

 俺が話しかけると、リオは明らかに動揺した表情を見せて振り向いた。・・・くそ、やっぱり、何かあったのか?

「いや、なんでもない。少し、道を聞いただけのことだ」

「・・・この子は、最近ここに引っ越してきたばかりだから、あまり詳しくは無いと思いますよ。よろしければ、私がご相談に乗りますが?」

「いや、それには及ばない。特に急いでいるわけではないのだから。・・・では、君。引き止めて済まなかった」

 男は、静かな口調でリオに言葉をかけると、そのまま人ごみの中へと消えていってしまった。・・・なんだ?まるで幽霊みたいな奴だな。え?ああ、確か、あんな感じだったぞ。

「リオ」

「な、なんじゃい!」

 ・・・こいつ、何を動揺してるんだ?

「お前な、誰が財布を持ってると思ってるんだ?腹が減ってるのはわかるが、もう少し落ち着いて行動したってバチはあたらんぞ」

「わ、わかっとるわい!」

 ・・・ふむ。まあいいさ、何があったかは知らんが、ここでうるさく聞いて場を壊すことも無いさな。

「・・・で?お前さんのご希望は、どの店だ?」

 俺の言葉に、どこか安堵の表情を浮かべつつも、リオの奴は、揚げ物の音も小気味いい、屋台と言うよりちょっとした食堂と言った風情の小屋を指差した。

「ぶちえぇ匂いがするけん、クルツ、あれを食わしてくれんかのぅ」

「わかった、少し早いが、あそこで昼飯にするか」

 俺がそう言うや否や、リオ介の奴は弾かれたように駆け出すと、あっという間にカウンターに張り付いていた。

「クルツ!はよこんかい!」

はいはい、わかってますよ。




「いただきます」

「おう、食え」

 ありとあらゆる飯に、常に感謝の気持ちを。

 俺は、他はともかく、このひと月近く、これだけは徹底してリオ介にしつけた。そして、小さな手を合わせて神妙な表情で挨拶を終えたリオは、早速のようにフォークを取り、ミソソース・カツレツと戦闘を開始した。

 おぅおぅ、あんなに美味そうに食ってからに。

 そして、俺の両手の平を合わせたほどもあるカツレツは、瞬く間にリオの腹の中へと消えた。俺も、その一部始終を見ていたが、まるで飢えた黒猫が餌にかぶりついているようで、けっこうほほえましい。

 ははは、こいつ、俺の皿の上を見てやがる。

「食うか?」

 俺は、半分ほどになったカツレツの乗った皿と、付け合せの黒パンをリオの方に寄せてみた。さあ、どうする?自称戦士様。

「・・・う」

 ふへっ、迷ってやがる。バカだねこいつは、今までさんざんマスターのおこぼれをちょうだいしておいて、今さら何を見栄張る必要があるんだか。

「まあ、余計なお世話だったかな。気にするな」

「待たんかい!誰もいらんとはゆぅとらんじゃろうが!」

 そう言うと、リオは素早く細い腕を伸ばすと、皿を自分の方に引き寄せて、再び戦闘を開始していた。

「おう、食べろ食べろ」

ま ったく、楽しいね、この子は。

 とりあえず、なんだかんだで、休日は彼女の満足感を満たしてくれたようだ。さてさて、トーテム・ノヴァキャット、セント・サンドラ、そして、セント・ジェロームに、感謝の極みを、だな。




「冗談もたいがいにしろ!そんなこと、認められるか!」

「なんでじゃい!」

 その日の夜、宿舎に戻った俺は、それとなくあの時のことをリオに問いただした。そして、誘導尋問にあっさりひっかかったリオが口にしたのは、まったく予想外の話だった。

「アンタロスに行くだと!馬鹿も休み休み言え!」

「じょ、冗談なんぞゆぅとらんわい!うちはスモークジャガーの戦士じゃ!みんながいる場所に帰って、何が悪いんじゃい!」

 ・・・くそったれ、あの時見た男は、やっぱりただの流れもんじゃなかったらしい。リオの話から察するに、奴はスモークジャガーの生き残りで、隠密に各地をまわっては、同朋を探し、アンタロスへの勧誘をしてまわっているらしかった。

 冗談じゃないぞ、いくらリオがスモークジャガーの生き残りでも、アンタロスなんてこの世の地獄なんかに行かせてたまるか!

「とにかく落ち着け!戦士なら、ノヴァキャットでもなれる!お前にだって、その資格は充分あるんだ!」

「・・・う!じゃ、じゃけん、うちはスモークジャガーの・・・!」

「だから、落ち着けと言っているんだ。スモークジャガーは、大拒絶でブラッドハウスは抹消されたんだぞ?どんなに頑張ったって、アンタロスじゃ名誉ある戦士にはなれないんだ。リオ、お前のしようとしてることは、危険なことなんだぞ?」

「じゃ、じゃけん!うちはアンタロスに行きたいんじゃ!」

「だからって!そんな危険なとこに行くと聞いて、はいそうですかなんて言えるか!」

「・・・じゃ、じゃかあしいわい!この人っ腹生まれのボンズマンが、なに偉そうな口きいとるんじゃい!!」

「・・・・・・・・・っ!」

 さすがに、この十年来、散々言われっ放しで慣れてきたと思ったが、今の一言は、どう言うわけか、俺の心臓に根元まで突き刺さるような激痛を与えた。

 ・・・はっ、もう返す言葉も出て来やしない。俺は、今さらながらに、トゥルーボーンと呼ばれる人種と、俺達フリーボーンの人間との間に立ちふさがる、壁のようなものを再確認させられた。しかも、相手がある意味最悪だ。畜生。

「・・・ああ、そうかよ」

 俺は、この時どんな顔をしていたのだろう。さっきまで、あれだけ怒りと興奮で歪んでいたリオの顔が、まるで液体窒素でもぶっかけたように凍り付いている。

 だが、もう何もかもがどうでも良かった。俺は、ほとんど本能的に、壁に引っかけていたアリス・パックをひったくると、その中に目に付いた衣類、小物、携帯食料などありとあらゆるものを掴むままに詰め込んだ。

「もってけ!この卑しい人っ腹生まれのボンズマンから貢ぎ物だ!これを持って、アンタロスでもどこでも行っちまえ!」

 もう、理性的な言葉なんて考えつかない。俺は、パンパンに膨らんだアリス・パックをリオに投げつけた。

「それ持ってとっとと消えろ!ああそうさ!こっちだって、手前らみたいないけ好かないキャ二スター生まれの顔なんざ見たくもねぇ!!」

 リオの褐色の頬が、それとわかるくらい蒼ざめ、震えている。だがもう知ったことか、もうたくさんだ、うんざりだ、この野蛮人どもが!!

「いつまでそこにいやがる!とっとと失せろ!」

 アリス・パックを抱きしめるように立ちすくんでいたリオは、獣の咆哮じみた俺の怒声に、ひきつるように肩を振るわせた。そして、一瞬俺を睨むと、後はものも言わずに駆け出し、居室を飛び出していった。

 ・・・俺は、なにか勘違いをしていたんだろうか。こいつと寝食を共にした1ヶ月という時間で、俺はこいつの何になれたって言うんだろうか。いつの間にか、あの子を大切に思うようになった自分を否定はしない。

 けれど、それはみんな俺の独りよがりでしかなく、リオにとって、俺はただの人っ腹うまれの下っ端でしかなかった訳だ。その事実を、他ならぬ本人から突きつけられ、自分で勝手に裏切られたと逆上し、あの子をここから叩き出してしまった。

「・・・畜生、馬鹿野郎ォ・・・・・・」

 俺は、急に温度が下がったような居室の中で、使い慣れた椅子に腰を落とした。そして、マスターが残していった、ボトル入りの酒を引っつかむと、もぎり取るように栓を開け、委細かまわず喉の奥に流し込んだ。

 強烈なアルコールが喉を焼く。だが、バカ撃ちしたライフルマンのように熱くなりきった俺の脳みそは、普段ならそれだけでひっくり返るそれすらも、心地良いものに変えてしまう。

 いや、心地良いわけなんか無いだろうが

「なに見てやがる!見せもんじゃねぇぞ!ゴルァ!!」

 騒ぎを聞きつけてきたんだろう、隣近所から、仲間連中が様子を見に集まっている。だが、今はその親切面がカンに触るんだよ!

 ・・・はっ、いい大人が、ガキの言うことに逆上して、挙句の果てにはヤケ酒か。ザマぁないったらありゃしない。だから、バザールに行くのは嫌だったんだ。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・畜生。




君の願いは(前)



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