令和2年度

問題1〜10

問題 1水循環と水資源に関する次の文章中の[ ア ]〜[ エ ]に入る語句の組み合わせとして、最も適当なものはどれか。
 
 地球上の水は、降水と[ ア ]を繰り返しながら循環している。地球上の年降水総量は約577千k㎥/年であるが、このうちの約21%が[ イ ]に降る。国土面積に年平均降水量(mm/年)を乗じた値を[ ウ ]で除した我が国の値は、世界平均よりも[ エ ]。
 
    ア  イ   ウ   エ
(1)蒸発散 陸地 全人口  少ない
(2)潮流  海洋 人口密度 少ない
(3)蒸発散 海洋 人口密度 多い
(4)潮流  海洋 全人口  多い
(5)蒸発散 陸地 全人口  多い

正答 ➠   
 アは水の循環についてだから降水と蒸発散の繰り返し。イは雨の21%は陸地。これで1か5に絞られる。次にウは単位でも分かるように人口密度(人/k㎡)で割ると分子にk㎡がきておかしな単位になるから、ここは人口だ。エは我が国の国土と人口から一人あたりの雨の量にすると少ないので1。
 

問題 2次の文章中の[   ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 河川や湖沼等の水環境に排出された汚濁物質は、[(1)希釈]、拡散及び沈殿等の[(2)物理的]作用によりその濃度が低下するとともに、生物学的あるいは[(3)化学的]作用を受けて分解され、徐々に[(4)無機化]や安定化が起こる。このような現象を[(5)生物濃縮]という。

正答 ➠   
 汚濁物質が分解され、徐々に無機化・・・、となら、どう考えても5の生物濃縮には行き当たらないね。
 

問題 3機能が十分に発揮されていない浄化槽の放流水が、放流先の水域に与える影響として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)重金属による魚介類の汚染
(2)大腸菌群数の増加
(3)トリハロメタン生成能の増加
(4)有機物質による汚濁の進行
(5)閉鎖性水域における富栄養化

正答 ➠   
 前問もそうだけど、一般知識でチョット考えて、1の浄化槽の放流水中の重金属で魚介類が汚染・・・、なぁんてあり得ないね。
 

問題 4流量10,000 ㎥/日、BOD 1 mg/Lの河川に、1,000 ㎥/日の浄化槽処理水を放流し、混合後の河川水のBOD を2 mg/L 以下に保つための処理水BODの最大値(mg/L)として、正しい値は次のうちどれか。
 ただし、浄化槽処理水は河川に放流された直後に、河川水と完全に混合されるものとする。
 
(1) 1
(2) 6
(3) 8
(4)10
(5)12

正答 ➠   
 さあ計算問題だ。まずは必ず出題がある浄化槽の放流水が河川に入って希釈される計算。
 答えの浄化槽処理水BOD濃度をMとし、まずはmg/Lの分母・分子を1000倍してg/㎥で考える。①河川のBOD量A=10,000×1g/㎥=10,000 ②浄化槽の放流水のBOD量B =1,000×M(g/㎥)
 放流後の河川のBOD濃度は①と②を合計して合流後水量(10,000+1,000)で割ればいい。これが 2mg/L以下ならばOKということ。
 (10,000+1,000×M)÷(11,000)=2 これを解いて M=12 mg/L となる。
 

問題 5次の文章中の[   ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 生態系における生物は、生産者、消費者、分解者に大別される。生産者としては、[(1)光合成]による有機物質生産を担う植物がその代表である。消費者は、動物にみられるように、生産者が生産した有機物質を炭素源及び[(2)エネルギー源]等として利用する。分解者は死んだ生命体や排出物分解して[(3)無機化]する役割をはたしている。分解者の代表的なものとしては、細菌や[(4)ウイルス]があげられる。また、[(5)ミミズ]などの土壌生物も有機物質の分解に寄与している。

正答 ➠   
 人間のインフルエンザを考えても、ウイルスが死んだ生命体や排出物を分解して無機化することはないね。
 ウイルスは細菌のように自らえさを食べて増殖させるような機能はない。ウイルスは厳密には生物ではない。
 

問題 6損失水頭に関する次の文章中の[   ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 水面の高さに差のあるニつの水槽をパイプで結ぶと、水面の高い水槽から低い水槽へ向かって水が流れる。一定時間、定常状態が継続すると仮定すると、二つの水槽の水位差に相当する[(1)水頭の損失]が生じていることになる。これは、管への流入、[(2)管壁での摩擦]及び管からの流出等によって生じたものである。二つの水槽の水位差が大きいほど管を流れる流速は[(3)大きく]なることから、損失水頭は[(4)大きく]なる。また、水槽を結ぶパイプが太いほど損失水頭が[(5)大きく]なる。

正答 ➠   
 これは何となく分かりそう。水槽と水槽を結ぶパイプが太いほど損失水頭が[大きく]それはないね。単純にパイプが太ければ損失は小さい。これは電線と電流の関係でも同じこと。
 

問題 7生活排水中に排出される可能性のあるものを、BOD濃度が高い順に並べた場合、最も適当な組み合わせは次のうちどれか。
 
   高い ←─────────────────→ 低い
(1)米のとぎ汁 > し尿    > 日本酒 > 食用油
(2)食用油   > し尿    > 日本酒 > 米のとぎ汁
(3)日本酒   > 米のとぎ汁 > し尿  > 食用油
(4)食用油   > 日本酒   > し尿  > 米のとぎ汁
(5)日本酒   > し尿    > 食用油 > 米のとぎ汁

正答 ➠   
 とにかく油のBODが高い(150万mg/L位)ことは覚えておく。なので2と4に絞られる。さて、し尿(13,000mg/L)と日本酒(200,000mg/L)ならどうか? お酒の方が高い。ここが難しいね。
 

問題 8生物学的窒素除去において生じる硝化と脱窒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)アンモニア性窒素は、酸化されると亜硝酸性窒素あるいは硝酸性窒素になる。
(2)硝化細菌は、一般的な従属栄養細菌よりも増殖速度が小さい。
(3)硝化細菌は、通常、嫌気条件下では増殖しない。
(4)脱窒には、水素供与体が必要である。
(5)脱窒とは、通常、脱窒細菌によってアンモニア性窒素が菌体内に取り込まれて除去されることをいう。

正答 ➠   
 アンモニア性窒素の酸化(硝化)と脱窒に関しては必ず出題されるようになった。
 5の脱窒とは、亜硝酸性窒素あるいは硝酸性窒素が脱窒菌で還元されて窒素ガスとして除去されること。
 

問題 9塩素消毒に関連する反応式として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 

正答 ➠   
 消毒の問題としてはかなり難しい。反応式の右辺だけに注目すると、2に違和感があるのが分かる。
 左辺のHClOは次亜塩素酸といい、不安定で塩化水素を放出しながら分解する。式なら 3HClO ─> 2HCl + HClO3 このHClO3には消毒作用がある。
 

問題 10メタン生成反応を簡略に示すと、以下の反応式のようにグルコースからバイオガス(CH4とCO2の混合気体)が生成される。9g のグルコースから生成されるメタンの量(g)として、正しい値は次のうちどれか。
 ただし、H、C、Oの原子量は、それぞれ 1、12、16とする。
 
  C6H12O6 ───→ 3CH4 +3CO2
 
(1)1.2
(2)2.4
(3)3.6
(4)4.8
(5)6.0

正答 ➠   
 化学が苦手な方には分子量計算があるので難しいかな。でも、とにかく挑戦。
 グルコースの分子量は=6×12+12×1+6×16=180、メタンの分子量は=12+4×1=16。メタンは3分子できるからメタンは=3×16=48。
 つまり、グルコース180からメタンは48発生する。もともとグルコースは9gだから、メタンは=(48÷180)×9= 2.4 g