問題91〜100

問題 91 浄化槽法第2条第四号に規定されている清掃に関する次の文章中の[ ア ]〜[ ウ ]に当てはまる語句の組み合わせのうち、最も適当なものはどれか。
 
 浄化槽の清掃とは、浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の[ ア ]その[ ア ]後の槽内の汚泥等の[ イ ]ならびにこれらに伴う単位装置及び付属機器類の[ ウ ]、掃除等を行う作業をいう。
 
    ア     イ     ウ
(1)引き出し   調整    洗浄
(2)引き出し   移送    調整
(3)移送     引き出し  調整
(4)移送     引き出し  洗浄
(5)引き出し   掃除    洗浄

正答 ➠   
 浄化槽法第2条第四号には「④浄化槽の清掃 浄化槽内に生じた汚泥、スカム等の引出し、その引出し後の槽内の汚泥等の調整並びにこれらに伴う単位装置及び附属機器類の洗浄、掃除等を行う作業をいう」とある。
 

問題 92 次に示す器具のうち、清掃業の許可を受ける際に保有することが義務付けられているものとして、最も不適当なものはどれか。
 
(1)温度計
(2)透視度計
(3)水素イオン濃度指数測定器具
(4)残留塩素測定器具
(5)汚泥沈殿試験器具

正答 ➠   
 清掃時に汚泥を塩素消毒することもないので、これは要らない。浄化槽法施行規則(清掃の技術上の基準)の第十一条「技術上の基準」に必要器具が書かれている。
 

問題 93 清掃時期の判断の目安(昭和61年1月13日付け衛環第3号厚生省環境整備課長通知(最終改正平成13年9月25日))に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)沈殿分離槽で、流出水の浮遊物質が著しく増加し、二次処理装置の機能に支障が生じるおそれがあると認められたとき
(2)みなし浄化槽(単独処理浄化槽)のばっ気室で、30分間汚泥沈殿率がおおむね60%に達したとき
(3)回転板接触槽で、生物膜が肥厚したとき
(4)消毒槽で、沈殿物が生成し、放流水に濁りが認められたとき
(5)汚泥濃縮貯留槽で、スカム及び濃縮汚泥の生成が所定量に達したとき

正答 ➠   
 環境整備課長通知には清掃時期の判定等としてア〜二の23項目がある。その(タ)に「回転板接触槽にあっては、生物膜が過剰肥厚して回転板の閉塞のおそれが認められたとき……」とあり、単に「生物膜が肥厚したとき」ではない。
 

問題 94 浄化槽の清掃作業の説明として、最も適当なものは次のうちどれか。
 
(1)清掃作業では、高圧洗浄は行ってはならない。
(2)汚泥の移送に自給式ポンプを使用する場合、そのホースは不透明なものを用いることが望ましい。
(3)厚いスカムは、水道水を十分にかけて破砕しながら引き出す。
(4)清掃には、スクリーンに付着した夾雑物を取り除く作業も含まれる。
(5)汚泥の引き出し作業終了後の上部スラブなど周囲の掃除は、行わなくてもよい。

正答 ➠   
 浄化槽法第四条第六項の規定による浄化槽の清掃の技術上の基準には、「九 流入管きよ、インバート升、スクリーン、排砂槽…………にあつては、付着物、沈殿物等を引き出し、洗浄、掃除等を行うこと」とある。
 

問題 95 性能評価型小型浄化槽の清掃に関する記述として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)生物ろ過部を手動で逆洗状態にした後、汚泥の引き出しを行う。
(2)循環装置の移送水量を適正量に調整した後、汚泥の引き出しを行う。
(3)担体押さえ面に堆積している汚泥は、ブラシ等を用いて洗浄した後、所定の位置から引き出す。
(4)夾雑物除去槽の汚泥、スカム等を全量引き出す。
(5)嫌気ろ床槽のスカム及びろ材押さえ面の汚泥を引き出した後、槽底部の堆積汚泥を引き出す。

正答 ➠   
 循環装置の移送水量の調整は微妙であり、汚泥引き出し等が終わった後に行う。いわゆる最終調整だ!
 

問題 96 みなし浄化槽(単独処理浄化槽)の接触ばっ気室の清掃の際に行うべき作業として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)接触材の洗浄
(2)汚泥沈殿率の測定
(3)逆洗装置への空気供給
(4)生物膜のはく離状態の確認
(5)内部設備等の変形・破損の確認

正答 ➠   
 汚泥沈殿率(SV)を測定するのは活性汚泥法の場合で、接触ばっ気方式ではやらない。というか、生物膜法式では汚泥は流動していない。
 

問題 97 浄化槽管理者が清掃業者に清掃を依頼するに当たり、事前に両者が確認すべき事項として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)シーディングの実施時期
(2)清掃作業の日時
(3)浄化槽の処理方式
(4)清掃料金
(5)処理対象人員

正答 ➠   
 シーディングの実施時期が保守点検業者から管理者に報告はないね。あっても、清掃業者はあまり参考にしないね。
 

問題 98 流量調整槽が前置された浄化槽の清掃による汚泥引き出し量とその汚泥濃度は下表のとおりであった。この結果に関する記述として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)病院に設置された浄化槽の汚泥は、他の建築用途より濃縮されていた。
(2)団地に設置された浄化槽における流入汚水量当たりの汚泥引き出し量(L/㎥)は、学校、病院及び工場に設置された浄化槽より多かった。
(3)流入汚水量当たりに発生する汚泥の乾燥重量(g/㎥)は、病院に設置された浄化槽が高い値を示した。
(4)どの建築用途の場合も、接触ばっ気方式の方が長時間ばっ気方式よりも流入汚水量当たりに発生する汚泥の乾燥重量(g/㎥)が少なかった。
(5)工場に設置された浄化槽は、流入汚水量当たりの汚泥引き出し量(L/㎥)が少ないものの、発生する汚泥の乾燥重量(g/㎥)は多かった。

正答 ➠   
 工場に設置された浄化槽は、汚泥引き出し量が少なく、汚泥の乾燥重量も少ない。乾燥重量は表の「汚泥引き出し量×汚泥濃度」で簡単に計算できる。
 

問題 99  汚泥再生処理センターに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)浄化槽汚泥を受け入れ対象物とし、処理に加えて資源化工程が組み込まれた施設である。
(2)資源化設備としては、メタン回収設備や窒素回収設備が一般的である。
(3)汲み取りし尿、浄化槽汚泥に加えて、生ごみも受け入れる施設がある。
(4)水処理方式には、膜分離法が採用されている施設がある。
(5)処理水を浄化槽の張り水に用いることができる。

正答 ➠   
 汲み取りし尿および浄化槽汚泥から“メタン発酵、堆肥化、炭化等、さらに平成15年度から 助燃剤、平成16年度からリン回収”をしている。窒素の回収は技術的にもちょっと難しい。
 

問題 100 下表は、浄化槽汚泥の処理量の推移を受け入れ先の区分ごとに表している。(ア)〜(ウ)に当てはまる浄化槽汚泥の受け入れ先の組み合わせとして、最も適当なものは次のうちどれか。
 
    (ア)     (イ)     (ウ)
(1)し尿処理施設  下水道     メタン化施設
(2)し尿処理施設  メタン化施設  下水道
(3)下水道     し尿処理施設  メタン化施設
(4)下水道     メタン化施設  し尿処理施設
(5)メタン化施設  し尿処理施設  下水道

正答 ➠   
 この手の問題に慣れていない方も多いでしょう。し尿処理施設>メタン化施設>下水 の順序なぁんて覚えてないなぁ。まずは、し尿処理施設は多いだろう、程度は見当がつくけど、メタン化施設と下水の順序は? この問題で覚えるしかないね。