平成30年 問題1〜10

 
問題 1内径3.0cm のホ−スから流速 4.0 m/s で水をまく時の流量として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、円周率πを3.14とする。
 
(1) 0.28 ㎥/s
(2) 1.13 ㎥/s
(3)0.0028 ㎥/s
(4)0.0113 ㎥/s

正答 ➠ 3  
 ホースの中のトコロテンを押し出すように計算すればいい(単位に充分注意)。その体積は ホース断面積(πr2)×1秒間に流れる長さ4.0 m/s ⇒ 0.015×0.015×3.14×4.0=0.00283 ㎥/s
 
 
問題 2流体に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)流体における慣性力と粘性力を掛け合わせた値をレイノルズ数として表す。
(2)管内の水の速度測定に使用される標準型ピト−管は、空気の流速測定にも使用できる。
(3)管の一部を絞ることで流量測定を行う装置をベンチュリ管という。
(4)流体が有する力学的エネルギ−は、運動、位置、圧力の3つのエネルギ−で表される。

正答 ➠ 1  
 レイノルズ数(Re)とは、流体の慣性力と粘性力との比で定義される無次元量(単位がない。分子分母で単位が消える。)。配管内の流体が層流であるか、乱流であるかの判定(Re=2100)に使われる。
 
 
問題 3水質環境基準の指標として用いられる COD に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)COD は、主として水中の有機物質による汚濁の程度を表す指標である。
(2)海域における水質環境基準の指標としてCOD が用いられる。
(3)排水中に硝酸塩が含まれていると、高いCOD値 として測定される。
(4)COD の測定に用いられる酸化剤として、我が国では一般に過マンガン酸カリウムが用いられる。

正答 ➠ 3  
 硝酸塩ではなく、亜硝酸塩である。亜硝酸は酸素と反応して硝酸になるので、その時に酸素を要求する(硝酸性窒素1でCOD=1.14)。
 
 
問題 4河川の上流地点Aと下流地点Bにおける流量及びBOD濃度は、それぞれ 20㎥/s 及び 8 mg/L、22㎥/s 及び 5 mg/Lである。 地点Aから地点Bの区間でのBOD減少率として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、地点Bまでの流量の増加は、BOD濃度 0 mg/Lの地下水の流入によるものとする。
 
(1)10 %
(2)20 %
(3)30 %
(4)40 %

正答 ➠ 3  
 上流地点Aに地下水を加えると 22㎥/s、BOD濃度 8×(20÷22)=7.27mg/L。これが5mg/Lに減少するから、率としては(7.27-5)÷7.27=0.31 ⇒ 約30%減少した。
 
 
問題 5電線の電圧降下に関する次の文章中の[  ]内に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
 
 電線の電圧降下は、電線を流れる電流に[ A ]し、電線の断面積に[ B ]する。

   〔A〕    〔B〕
(1)比例  − 比例
(2)比例  − 反比例
(3)反比例 − 比例
(4)反比例 − 反比例

正答 ➠ 2  
 電気の流れやすさを考える。電圧降下は抵抗の大きさだ。単純に、電気は電流値が高い方が流れやすいだろうし、断面積が大きい方が流れやすいだろう。
 
 
問題 6鉄筋コンクリ−トのかぶり厚さに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)かぶり厚さは、火災時における鉄筋の強度に影響がある。
(2)かぶり厚さは、鉄筋の腐食防止に影響がある。
(3)かぶり厚さを保つために、スペ−サ−が使用される。
(4)かぶり厚さは、土に接する場合も接しない場合も同じでよい。

正答 ➠ 4  
 かぶり厚とは、コンクリートの表面から内部の鉄筋外側までの距離のこと。この厚さは当然ながら、コンクリートが何に接しているかで変わってくる。
 
 
問題 7図に示す集中荷重Pを受ける梁の曲げモ−メント図として、最も適当なものは次のうちどれか。
 



正答 ➠ 2  
 両端が固定されていない(支持だ)から、反力が出ない⇒2か3になる。集中荷重だから、モーメントは直線に出る。
 
 
問題 8「公共工事標準請負契約約款」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 
(1)設計図書に工事材料の品質が明示されていない場合にあっては、最も安価なものを選定する。
(2)設計図書において監督員の検査を受けて使用すべきものと指定された工事材料の検査に要する費用は、受注者の負担とする。
(3)受注者は、工事現場内に搬入した工事材料を監督員の承諾を受けないで工事現場外に搬出してはならない。
(4)受注者は、設計図書において監督員の立会いの上、施工するものと指定された工事については、当該立会いを受けて施工しなければならない。

正答 ➠ 1  
 第十三条(工事材料の品質及び検査等) に「設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質を有するものとする。」とある。よく出る(出しやすい)問題。
 
 
問題 9長時間ばっ気方式と比較した接触ばっ気方式の特徴として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)流入BOD濃度が低い汚水の処理に対応できる。
(2)生物相が多様性に富んでいる。
(3)流入汚水量の変動に対応できる。
(4)生物反応槽内の微生物量の調整が容易である。

正答 ➠ 4  
 接触ばっ気方式の反応槽内の微生物は接触材に着いているので、その量の調整は難しい。その点、活性汚泥は濃度が高い、となれば、単に引抜くだけでいい。
 
問題 10汚水処理に関連する項目と単位の組み合わせとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
   〔項目〕       〔単位〕
(1)ばっ気強度− ㎥/時
(2)損失水頭− m
(3)膜透過流束− ㎥/(㎡・日)
(4)BOD-MLSS負荷− kg/(kg・日)

正答 ➠ 1  
 ばっ気強度は、ばっ気している槽の容量あたりに、時間あたりどのくらいの空気を吹き込むか? だから、㎥-空気量/㎥-槽容量・時が正しい。