問題31〜40

 
問題 31リンが 6.2 mg/L 含まれている100 m3/日の二次処理水に、1日当たり 1.9 kg のアルミニウムを凝集剤として加えたときの Al/P モル比として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、アルミニウムとリンの原子量は、それぞれ 27 と 31 とする。
 
(1)2.0
(2)2.5
(3)3.0
(4)3.5
(5)4.0

正答 ➠   
 リン濃度 6.2 mg/Lの処理水 100 m3/日に含まれるリンの総量は 6.2×100=620g。リンの原子量は31だから、モルに換算して 620/31=20モル。一方、アルミニウムは1900/27=70モル。Al/Pモル比は 70/20=3.5 となる。
 
 
問題 32嫌気ろ床槽と生物ろ過槽を組み合わせた窒素除去型小型浄化槽について、下図の[ ア〜エ ]内にあてはまる装置名の組み合わせとして、最も適当なものは次のうちどれか。
    ア        イ      ウ      エ
(1)流量調整装置  生物ろ過槽   処理水槽   循環装置
(2)循環装置    流量調整装置  生物ろ過槽  処理水槽
(3)流量調整装置  循環装置    処理水槽   生物ろ過槽
(4)循環装置    流量調整装置  処理水槽   生物ろ過槽
(5)流最調整装置  循環装置    生物ろ過槽  処理水槽

正答 ➠   
 窒素を除去する浄化槽には必ず「循環装置」がある。なので、イは循環装置となり3と5が残る。処理水槽の出口水を再び生物ろ過槽で処理するという3は消える。
 
 
問題 33原水ポンプ槽に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)原水ポンプ槽とは、浄化槽本体の流入管底が地表面よりかなり深くなる場合に、浄化槽本体直前で汚水を所定の位置まで揚水するためのポンプ槽をいう。
(2)流量調整槽が後置される場合には、原水ポンプ槽の計量調整移送装置を省略できる。
(3)原水ポンプ槽では、汚泥やスカムが蓄積しやすいので、撹拌装置を設けなければならない。
(4)放流水BODが 20 mg/L 以下の性能で、沈殿分離槽が設けられている浄化槽に原水ポンプ槽を設ける場合には、単位時間当たりの移送水量は、日平均汚水量の 1/24 の 2.5倍以下となるような構造としなければならない。
(5)原水ポンプ槽に設置されるポンプは、故障時に備え2台以上設置するとともに、これらのポンプは自動で交互に切り替え運転ができる構造としなければならない。

正答 ➠   
 原水ポンプ槽では、汚泥が蓄積しやすいものの、ポンプで全量を次の槽に送ればいいので、撹拌は特に必要としない。
 
 
問題 34処理対象人員 10 人以下の嫌気ろ床接触ばっ気方式における接触ばっ気槽の構造に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
 
(1)汚水の短絡を防止するため2室に区分し、直列に接続する。
(2)逆洗後のはく離汚泥は、エアリフトポンプを用いて強制的に移送する。
(3)異常な発泡に対処するため、消泡装置を必要とする。
(4)接触材の充填率は50%以下とする。
(5)プラスチック製接触材を用いる場合、空隙率の小さいものを選定する。

正答 ➠   
 構造方法によると、「有効容量に対する充填率は、おおむね55パーセントとすること。」とある。
 
 
問題 35標準活性汚泥方式と長時間ばっ気方式に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
 
(1)処理対象人員が 5,000人以下では、いずれの処理方式も採用することができる。
(2)ばっ気槽のBOD容積負荷は、長時間ばっ気方式の方が大きい。
(3)汚水量に対するばっ気量は、標準活性汚泥方式の方が少ない。
(4)MLSS濃度は、標準活性汚泥方式の方が高い。
(5)汚泥返送率は、長時間ばっ気方式の方が低い。

正答 ➠   
 長時間ばっ気法は、ばっ気槽での処理時間を長くすることで、余剰汚泥発生量を少なくする方法として小規模な施設で普及した。槽容量が大きいので、BOD容積負荷は小さく、汚泥返送率は大きい、などの特長がある。小さな浄化槽では採用できないので、流量調整槽つきの101人以上に限られている。
 
 
問題 36浄化槽で用いられるエアリフトポンプに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)揚水量は、ポンプの形状や汚泥濃度によって変化する。
(2)1m3 の汚泥に対して必要な空気量は、1.5 m3 以上といわれている。
(3)汚泥を返送しようとする場合、管内の流速を汚泥の沈降速度以上にする必要がある。
(4)空気供給にはばっ気用のブロワなどが利用でき、機械的な故障が少ない。
(5)水面から空気吹き出し口までの距離(浸水深さ)が大きいほど、エアリアトポンプの揚水量が小さくなる。

正答 ➠   
 これは逆で、浸水深さが大きいほど、エアリアトポンプの揚水量は大きくなる
 
 
問題 37日平均汚水量が 16m3 の硝化液循環方式の浄化槽において、窒素除去率を 80%とする場合、必要な循環水量(m3)として最も近い値は次のうちどれか。 なお、循環比と窒素除去率の関係は、下図のとおりとする。
(1)13
(2)20
(3)48
(4)64
(5)80

正答 ➠   
 図から、窒素除去率 80% を得るには、循環比は4だ。日平均汚水量は 16m3 だから、この4倍の循環水量が必要。16×4=64m3
 
 
問題 38接触ばっ気槽における硝化反応は、アンモニウムイオンが亜硝酸イオンを経て硝酸イオンとなる反応であり、次式で示される。アンモニア性窒素1gが硝酸性窒素1gに酸化されるまでに必要な酸素量(g)として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、窒素の原子量は14、酸素の原子量は16 とする。

  NH4++1.5O2→NO2-+H2O +2H+
  NO2-+0.5O2→NO3-
 
(1)1.14
(2)2.29
(3)3.43
(4)4.57
(5)5.71

正答 ➠   
 NH4のN(14)をNO3のNまで酸化するには、1.5O2+0.5O2=2O2(16×2×2=64)が必要。64÷14=4.57
 
 
問題 39放流ポンプ槽に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)放流ポンプは、余裕をみて、日平均汚水量の 1.5倍 程度を揚水できる能力のものとする。
(2)故障時等に備え、同等の能力を有するポンプを2台以上設置し、非常時には2台同時運転ができるようにする。
(3)放流ポンプ槽の容量は日平均汚水量の 15分 以上とするが、浮遊物質等の堆積を防止するため、過大な容量とならないように留意する。
(4)処理水を放流先まで強制移送するための単位装置である。
(5)放流先の水位が浄化槽の水位より高い場合は、用いることができない。

正答 ➠   
 放流ポンプ槽は放流先の水位が浄化槽の水位より高いから設置するのであって、ここが逆だ。
 
 
問題 40下図に示す腐敗タンク方式の一次処理装置及び二次処理装置を構成している単位装置として、誤っているものは次のうちどれか。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)

正答 ➠   
 オは地下砂ろ過方式