平成29年度

問題1〜10

 
問題 1水質に関する項目とその指標の組み合わせとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
   水質に関する項目        指 標
(1)水の物理的状態         水温
(2)水中の生物の生息環境      DO
(3)富栄養化            ノニルフェノール
(4)人の健康に有害な物質      シアン
(5)人の健康に係る微生物      クリプトスポリジウム

正答 ➠   
 ノニルフェノールは非イオン系界面活性剤の一種で、ゴム用老化防止剤などに用いられているが、微生物分解性が低く、また環境ホルモンとしての疑いが持たれている。
 
 
問題 2水質汚濁に係る環境基準に関する次の文章中の[ ア ]〜[ エ ]に入る語句の組み合わせとして、最も適当なものはどれか。
 
 水質汚濁に係る環境基準のうち、[ ア ]に関する項目については、カドミウム、鉛等の重金属類、トリクロロエチレン等の有機塩素化合物、シマジン等の[ イ ]等が設定されている。[ ウ ]に関する項目については、pH、BOD、[ エ ]等の基準が定められている。
 
     ア       イ      ウ        エ
(1)生活環境の保全   油分   人の健康の保護   大腸菌群数
(2)人の健康の保護   油分   生活環境の保全   大腸菌群数
(3)人の健康の保護   農薬   生活環境の保全   大腸菌群数
(4)人の健康の保護   農薬   生活環境の保全   大腸菌
(5)生活環境の保全   農薬   人の健康の保護   大腸菌

正答 ➠   
 アは、カドミウム・・・と書かれているので、まずは「人の健康の保護」になり、1と4が消える。イはシマジン等とかかれているので、これはよく見る農薬。なので3に落ち着く。
 
 
問題 3下図に示すように、流量 1,600 ㎥/日、BOD 1 mg/L である河川において、地点Aに排水(流量:200 ㎥/日、BOD:28 mg/L)が流入している。河川水と排水が十分に混合された下流の地点Bにおいて水質を測定した結果、BODは3 mg/L であった。河川の地点A(合流地点)と地点B(採水地点)の間におけるBOD減少率(%)として、正しい値は次のうちどれか。
(1)10%
(2)20%
(3)25%
(4)30%
(5)35%

正答 ➠   
 河川に排水が流されて、まずはBODがいくらになるかを計算する。次に下流のBODが提示されているので、除去率が計算できる。
 1,600×1と200×28を足すとBOD量(7,200)が計算できるから、これを水量で割ると濃度になる。7,200÷1,800=4mg/l。これが河川を流れて3mg/lになっているから、除去率は(4-3)÷4×100=25% となる。
 
 
問題 4雨水利用施設に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)上水の使用量を削減できる。
(2)分流式下水道における終末処理場への汚濁負荷を軽減できる。
(3)水資源を効率的に利用できる。
(4)雨水の流出抑制の効果が期待できる。
(5)災害時に非常用の水として利用できる。

正答 ➠   
 分流式は、雨水と汚水を分離して、汚水だけを処理するので、雨量は関係ない。ここは 分流式→合流式 だ。
 
問題 517世紀頃のし尿処理の歴史に関する次の文章中の[  ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 ヨーロッパにおいては、一般の人々は[(1)水洗便所 ]で用をたしたり、道路側溝・河川にし尿を流したりしたので、[(2)伝染病 ]や水質汚濁の原因となった。一方、我が国においては、[(3)汲み取り便所 ]に貯留されたし尿は、農村における貴重な[(4)肥料 ]として利用され、生態系と調和した[(5)リサイクル ]が行われてきた。
 

正答 ➠   
 17世紀、中世のヨーロッパでは、まだ水洗トイレは無かった。
 
 
問題 6BODに関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
 
(1)特定の有機物質を化学量論的に評価した指標である。
(2)有機物質が微生物作用によって酸化される際に消費される酸素量を示す。
(3)汚水処理装置の処理性能の評価に用いない。
(4)過マンガン酸カリウムによる有機物質の酸化の程度を示す。
(5)水中に存在する有機物質の総量を示す。

正答 ➠   
 これを落としたら、まず合格はない。BODのBは Bio(バイオ)、つまり微生物作用による酸化反応である。
 
 
問題 7リンに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)遺伝情報を保待するDNAの構成要素である。
(2)エネルギーを蓄えるATPの構成要素である。
(3)重要な肥料成分である。
(4)細胞膜の構成要素である。
(5)生物学的リン除去法により大気中に放散される。

正答 ➠   
 生物学的にリンを除去するには、微生物に普通より余計にリンを取り込ませ、その微生物を槽外に取り出すこと。
 
 
問題 8下表に示す物質について、それぞれ 30 mg/L の水溶液を調整してTOCを測定したとき、最も低いTOC値を示す物質として、最も適当なものはどれか。なお、H、C、N、Oの原子量はそれぞれ 1、12、14、16とする。

正答 ➠   
 TOCとは、全有機性炭素のこと。なので、各化学式のC(炭素)に着目して、分子量に占めるCを計算する。例えばメタノールはCが1個だから、炭素量/分子量=12/32=0.375。同様に全ての物質を計算すると、尿素が12/60=0.2と最も低い値になる。
 
 
問題 9微生物の増殖速度は、一般に下式で表されるように、微生物濃度に比例する。

      増殖速度=μ・X
   ここで、Xは微生物濃度、μは比増殖速度である。

 好気性微生物の比増殖速度(μ)に及ぼす影響因子として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)水温
(2)基質濃度
(3)微生物の種類
(4)反応槽の容量
(5)溶存酸素濃度

正答 ➠   
 微生物の増殖に関係ないものを探す。と、反応槽の大きさを無関係に思える。それでOK。
 
 
問題 10固液分離に関する次の文章中の[  ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 固液分離の方法には、[(1)スクリーニング ]、沈殿分離、[(2)浮上分離 ]、ろ過等がある。固形物の沈降速度を数式で表した[(3)ストークスの式 ]では、粒子は水より[(4)重い ]ほど、また粒径に[(5)反比例 ]して速く沈降することが示されている。
 

正答 ➠   
 試験に備えて、難しい式を覚えるのは不要だが、これだけ、「ストークス式」は覚えると得をする。粒子の沈降速度は、粒径の二乗に比例する。これが凝集剤の原理・効果、だと覚える。