問題21〜30

   
問題 21嫌気性生物処理によって酢酸(CH3COOH)からメタン(CH4)と二酸化炭素(CO2)が発生する。酢酸30gから発生するガスを0℃、1気圧としたときの全ガス量として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、炭素、水素、酸素の原子量はそれぞれ12、1、16とし、菌体の生成量はきわめて少ないので無視する。また、気体1モルの体積は、気体の種類に関係なく、0℃、1気圧において22.4Lとする。
 
(1)  2.2 L
(2)  5.6 L
(3)11.2 L
(4)22.4 L
(5)44.8 L

正答 ➠   
 化学系の方なら簡単に解いてしまうが、まずはしっかり計算して、手順を憶えることが重要。まず、酢酸とメタンの分子量(構成する元素の足し算)を出す。酢酸は(12×2+16×2+1×4=60)同様にして、メタンは16,二酸化炭素は44。
 したがって、酢酸30gだからは、メタン8g,二酸化炭素22gが生成される。そうすると、メタンは1/2モル、二酸化炭素も1/2モルが生成される。
 1モルで22.4Lの体積だから、1/2モルでその半分11.2L。メタン11.2Lと二酸化炭素11.2Lで、合計22.4Lとなる。
 
 
問題 22水の混合状態が完全混合とみなすことができる槽として、最も不適当なものは次のうちどれか。
 
(1)容量が小さく、滞留時間の極端に長いばっ気槽
(2)流れに垂直な断面全体で流速が均一となる槽
(3)長さが幅に比べて長くないばっ気槽
(4)トレーサーを瞬間投入した直後に、流出口で最大濃度となる槽
(5)循環流を十分に維持できている接触ばっ気槽

正答 ➠   
 完全混合と押出流れ(プラグフロー)の違いを理解する。2が押出流れを文字で表現したものだが、これは難しい。流れに垂直な断面全体で・・・なんて、なかなか想像できない。
 
 
問題 23汚泥の沈降性に関する次の文章中の[   ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 活性汚泥法では、最終的に[(1)沈殿槽]で固液分離機能が十分に発揮されないと汚泥が流出して処理水質を悪化させる。活性汚泥の沈降性の良否を示す指標として、[(2)SVI]がある。これは、ばっ気槽混合液を[(3)60分間]沈殿させたときの沈殿率を[(4)MLSS濃度]で割った値で、沈殿汚泥[(5)1g]が占める容量をmLで示したものに相当する。

正答 ➠   
 これは30分間。SV30とよく出てくる。現場で60分も待ってられない・・・という判断でもいい。
 
 
問題 24図Aは、流入汚水量Q、容量Vの反応槽のフローシートで、この滞留時間をTとする。(1)〜(5)のフローシートのうち、それぞれの反応槽における滞留時間の合計が3Tとなるものとして、正しいものはどれか。
 



正答 ➠   
 むずかしい問題だ。滞留時間はV/Qであるから、全部の図をしっかり計算すればでてくる。(2)は前の槽でV/Q=T、後ろの槽ではV/(Q/2)=2T、合計で3Tとなる。
 時間はたっぷりあるので、あせらずに、じっくり計算してみることが大事。
 
 
問題 25細菌の物質代謝に関する次の文章中の[   ]内に入る語句の組み合わせとして、最も適当なものはどれか。
 
 好気性細菌がブド糖、酸素、アミノ酸を取り込んで菌体を合成し、二酸化炭素と水を排出した。この場合の物質収支を計算するとき、[ ア ]中の[ イ ]は菌体と二酸化炭素の一部となり、[ ウ ]中の[ エ ]は菌体の一部になるとみなされる。

    ア      イ      ウ      エ
(1)ブドウ糖    炭素    アミノ酸    窒素
(2)ブドウ糖    酸素    アミノ酸    炭素
(3)アミノ酸    窒素    アミノ酸    炭素
(4)アミノ酸    炭素    ブドウ糖    窒素
(5)ブドウ糖    炭素    ブドウ糖    酸素

正答 ➠   
 分からなくても、とにかく解こう。こういう問題では、[  ]中のアとウ、これが同じということはないので、3と5は消す。イは菌体と二酸化炭素・・・とあるから酸素じゃーない、で2が消える。1と4は迷うところだけど、ブドウ糖には窒素がない。(ここは知識かな?)
 
 
問題 26リン除去技術に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)生物・化学的同時処理法では、マグネシウム塩を添加してMAPとしてリンは除去される。
(2)フォストリップ法では、リン濃縮液に石灰を添加する。
(3)嫌気・好気法では、嫌気状態でリンは放出され、好気状態でリンは過剰に摂取される。
(4)凝集沈殿法では、アルミニウム塩が用いられる。
(5)晶析脱リン法では、脱炭酸槽が必要である。

正答 ➠   
 このMAP法は「化学的処理法」でいいのかな。リン除去技術は難しい。
 
 
問題 27油脂分離装置の設置によって抑制・防止できる現象に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)流入管内でのスライムの発生
(2)沈殿分離槽内での油脂の蓄積
(3)フロートスイッチヘの油脂の付着
(4)生物反応槽への流入BODの希釈
(5)沈殿槽でのスカムの形成

正答 ➠   
 浄化槽の前で油脂を取ってしまえば、こんないいことがある、を想像する。だいたい、4の流入BODが希釈されるという「希釈」表現が間違い。前で油脂が除去されるので、流入BODは削減される、と考えるのが普通。
 
 
問題 28<住宅汚水の標準的なBOD負荷量は、水洗便所汚水で13g/(人・日)、台所排水で18g/(人・日)、その他の雑排水で9g/(人・日)とされる。住宅汚水の標準的な汚水量を想定した場合のBOD濃度について、高いものから低いものの順に並べた次の組み合わせのうち、最も適当なものはどれか。
 
     高い  ───────────→  低い
(1)水洗便所汚水     台所排水       その他の雑排水
(2)台所排水       その他の雑排水    水洗便所汚水
(3)その他の雑排水    水洗便所汚水     台所排水
(4)台所排水       水洗便所汚水     その他の雑排水
(5)水洗便所汚水     その他の雑排水    台所排水

正答 ➠   
 実に簡単。問題の文中で、台所18g,便所13g,その他雑排水9gと書いてあるから、そのまま並べるだけ。点が稼げるありがた〜い問題。
 
 
問題 29下図を参照し、流量調整槽に設置するポンプの起動・停止に関する次の説明文の[ ア ]〜[ オ ]に入る語句の組み合わせのうち、正しいものはどれか。
 


①通常時の場合、ポンプの起動位置は[ ア ]より[ イ ]程度の位置で、停止位置[ ア ]の位置である。
②槽内水位が[ ウ ]を超えた場合、2台同時運転とする。うち1台の停止位置は[ ウ ]より[ エ ]程度の位置である。
③槽内水位が[ オ ]を超えた場合、非常用ポンプの起動位置は[ オ ]の位置で、停止位置は[ ウ ]より[ エ ]程度の位置である。

   ア       イ      ウ     エ      オ
(1)HWL    +30 cm    LWL    −30 cm    AWL
(2)HWL    −30 cm    LWL    +30 cm    AWL
(3)LWL    −30 cm    HWL    +30 cm    AWL
(4)LWL    +30 cm    AWL    −30 cm    HWL
(5)LWL    +30 cm    HWL    −30 cm    AWL

正答 ➠   
 ①で、ポンプはLWLで停まっている。30cm位水位があがると、汚水が入ってくるぞ、という合図で、ポンプを稼働する。ここから、4と5しかない。
 ③で、絵を見れば、右列に非常用という文字があって、AWLでONになっている。これで4が消える。
 
 
問題 30下に示すア〜オの汚泥脱水機のうち、ろ布を使用する脱水機の組み合わせとして、最も適当なものは次のうちどれか。
 
 ア.多重円盤型脱水機
 イ.加圧脱水機
 ウ.遠心濃縮型脱水機
 エ.ロータリードラムスクリーン
 オ.ベルトプレス

(1)ア、ウ
(2)イ、エ
(3)イ、オ
(4)ウ、エ
(5)エ、オ

正答 ➠   
 通常の浄化槽の管理では、脱水機はほとんど扱わないので、勉強で憶えるしかない。ただ、この問題の「加圧脱水機」という表現は曖昧。多分フィルタープレスを思い浮かべているのだろうが、いまではいろいろな「加圧する脱水機」がある。中にはろ布を使わないものもある。