平成27年度

問題1〜10

 
問題 1下表は、晴天時の昼間における貧栄養湖と富栄養湖の特徴を比較したものである。表中の[ ア ]〜[ オ ]に入る用語の組み合わせとして、最も適当なものは次のうちどれか。
 


     ア       イ      ウ      エ     オ
(1)弱アルカリ性    均一     不均一    低い    高い
(2)酸性        不均一    均一     低い    高い
(3)弱アルカリ性    不均一    均一     高い    低い
(4)酸性        均一     不均一    低い    高い
(5)弱アルカリ性    均一     不均一    高い    低い

正答 ➠   
 アルカリ性になるのは、植物プランクトンなどの光合成によって、水中の二酸化炭素濃度が、ほとんどゼロまで低下するから。貧栄養湖は溶存酸素を要求する物質が少ないので、上下で差がない。当然、富栄養湖のCODは高い。
 
 
問題 2化学物質による健康障害とその主な原因物質について、不適当な組み合わせをすべてあげているものは次のうちどれか。
 
     健康障害           原因物質
  ア.四日市ぜんそく ─────── 亜硫酸ガス
  イ.イタイイタイ病 ─────── アルキル水銀
  ウ.水俣病 ─────────── カドミウム
  エ.カネミ油症 ───────── PCB

(1)ア、イ
(2)イ、ウ
(3)イ、エ
(4)ウ、ア
(5)エ、ア

正答 ➠   
 イとウが逆になっている。イタイイタイ病は、鉱山の製錬に伴う未処理廃水に含まれるカドミウムにより、神通川下流域の富山県で発生した公害。水俣病は熊本県の水俣湾周辺に発生したメチル水銀中毒による慢性神経系疾患の公害病。
 
    
問題 3生活排水や産業排水による河川の水質汚濁に関する次の文章中の[    ]内の語句のうち、最も不適当なものはどれか。
 
 生活排水や産業排水が河川に排出されると、排水に含まれる有機物質が生物化学的に[(1)酸化分解]される。有機物質の分解に伴って、水中に溶解した[(2)分子状の酸素]である溶存酸素が消費される。溶存酸素は、大気中から水中に酸素が溶解することによって供給されるが、その供給速度は河川流速や[(3)水温]の影響を受ける。消費される溶存酸素の量が大気からの供給量より多くなると溶存酸素は減少し、魚介類が生息できない状態となったり、[(4)嫌気的状態]の底層から悪臭が発生したりする。また、溶存酸素が減少すると、低酸素状態に順応した微生物が有機物質を分解して[(5)クロラミン]を発生させる。


正答 ➠   
 クロラミン(クロロアミン)はアンモニアの水素原子を塩素原子で置換した化合物なので間違い。クロル(塩素)とアミン(窒素化合物)の結合したもの。
 
 
問題 4生活排水処理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)雨水と生活排水を同じ管路で集める合流式下水道では、雨水の量が多い場合、未処理の下水が公共用水域に放流されることがある。
(2)浄化槽はオンサイト処理であるため、敷地外の管きょ工事が不要あるいは軽微である。
(3)平成12年6月の浄化槽法の改正により、単独処理と合併処理の区別を廃し、いずれも浄化槽と定義した。
(4)浄化槽の設置場所は、山間地などの地形の影響を比較的受け難い。
(5)我が国においては、公共用水域の水質保全上、生活雑排水の対策の必要性が高い。

正答 ➠   
 浄化槽と言えば「合併処理浄化槽」のことを指す。法律改正前に設置されている単独処理浄化槽については「浄化槽とみなす」(みなし浄化槽)と分類している。
 
 
問題 5水環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)河川に排出された汚濁物質は、物理的・化学的・生物的作用により減少する。
(2)プランクトンは、自分自身に移動力がないか、あっても弱く、水に浮遊して生活している生物である。
(3)赤潮とは、プランクトンの異常増殖により、水の色が赤褐色等に変わる現象である。
(4)フミン質は、藻類などの植物プランクトンに含まれる光合成色素の一種である。
(5)トリハロメタンは、メタンの4個の水素のうち3個が塩素や臭素、ヨウ素に置換された化合物の総称である。

正答 ➠   
 フミン酸とは、動植物の遺体が土に埋もれ、土壌中の微生物の働きによって複雑に分解・重合を繰り返して生成した有機化合物の総称である。
 
 
問題 6汚水処理に出現する後生動物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)原生動物を除いた単細胞生物の総称である。
(2)多くは数mm以下の大きさであるため、微小後生動物といわれる。
(3)生物処理の良否を判定する指標として利用されることがある。
(4)異常増殖すると、処理水の水質が悪化することがある。
(5)細菌類や原生動物等を摂取するため、汚泥の減量につながる。

正答 ➠   
 原生動物以外のすべての動物をいうが、多細胞動物である。
 
 
問題 7重量百分率で5%の食塩水の調製に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 
(1)5gの食塩を100 mL の水に溶かす。
(2)1gの食塩を50 mL の水に溶かす。
(3)1gの食塩を10gの水に溶かす。
(4)5gの食塩を水に溶かし、さらに水を加えて100 mL とする。
(5)5gの食塩を水に溶かし、さらに水を加えて100 gとする。

正答 ➠   
 %だから、分母分子の単位は同じもの。重量%だから、最終的に100gの溶液にする。
 
 
問題 8塩素消毒に関する次の反応式のうち、最も不適当なものはどれか。
 
(1)Cl2 + H2O  ←−→ HClO + HCl
(2)HClO     ←−→ H+ + Cl + O-
(3)NH4+ + HClO −→ NH2Cl + H2O + H+
(4)NH2Cl + HClO −→ NHCl2 + H2O
(5)NHCl2 + HClO −→ NCl3 + H2O

正答 ➠   
 塩素原子(Cl)一つで存在はできない。分解にはいろいろな式があるが、HCLO → HCL+(O)が代表的。
 
 
問題 9濃度単位として用いられる次の記号のうち、百万分率として正しいものはどれか。
 
(1)ppt
(2)ppb
(3)
(4)ppm
(5)

正答 ➠   
 百万分率だからミリオン→m→ppm(パーツ・パー・ミリオン)。ppb(パーツ・パー・ビリオン)は10億分の1、ppt(パーツ・パー・トリリオン)は1兆分の1。
 
 
問題 10損失水頭に関する次の文章中の[ ア ]〜[ エ ]に入る語句の組み合わせとして、最も適当なものはどれか。
 
 水面の高さに差のある二つの水槽をパイプで結ぶと、水面の高い水槽から低い水槽へ向かって水が流れる。一定時間、定常状態が継続すると仮定すると、二つの水槽の[ ア ]に相当する水頭の損失が生じていることになる。これは、管への流入、管壁での摩擦及び管からの流出によって生じたものである。二つの水槽の[ ア ]が[ イ ]ほど管を流れる流速は大きくなることから、損失水頭も[ ウ ]なる。さらに、水槽を結ぶパイプが細いほど損失水頭が[ エ ]なる。

    ア       イ      ウ      エ
(1)水位差     小さい    大きく    大きく
(2)水位差     大きい    小さく    大きく
(3)容積の差    小さい    小さく    小さく
(4)容積の差    大きい    大きく    小さく
(5)水位差     大きい    大きく    大きく

正答 ➠   
 水頭(ヘッド)と書いてあったら、「水位」がキーワード。二つの水槽をパイプでつなぐので、「抵抗」について書いてある。