携帯電話の世代

自動車電話
図1.自動車電話
ショルダーホン
図2.ショルダーホン
折畳み携帯
図3.初期の折畳み
カメラ付携帯
図4.カメラ付携帯
ポケットベル
図5.ポケットベル
i-Phone
図6.i-Phone

1.携帯電話の歴史

携帯電話は急激に普及し、また高度に変化してきています。大まかな歴史を記載します。
 1979年 移動電話のサービス開始(自動車電話として利用)
 1985年 携帯式ショルダーホン発売(重量約3Kg)
 1991年 小型携帯電話(ムーバ)発売開始。
     折りたたみ式も登場。一般への利用が広がる
 1993年 (ボケットベルの「ベル友」がブーム)
 1995年 (PHSサービス始まる)
 1996年 着信メロディ機能搭載(配信サービスは1998年より)
 1999年 「i-mode」サービス開始。
     電話以外の電子メールや各種コンテンツの利用が始まる
 2000年 カメラ付き携帯登場
 2001年 「写メール」サービス開始でブームに
 2004年 「おサイフ」携帯(Felica対応)発売
 2008年 iPone日本で発売開始。スマートフォンの時代へ
 2009年 日本でもandroidスマートフォンを発売開始
 2019年 折り畳みスマートフォン登場(液晶)
※スマートフォン:PCと同様にソフトをダウンロードして色々な機能を追加できる端末

2.携帯電話の世代とは?

○○世代とよく言いますが、携帯でも世代があり、最近は世代交代の話が出ています。

2-1 第一世代(1G)1979年~2000年

アナログ方式の携帯電話。多重化方式として周波数帯域を分割して各帯域ごとに通話チャンネルを固定的に割り当てるFDMA方式を採用(ラジオのAM放送と同様の方式)。
800MHz帯の周波数を使用。アナログ方式のため音声サービスが中心でノイズに弱く盗聴されやすい欠点があります。

2-2 第二世代(2G)1993年~2010年

デジタル方式の携帯電話。音声をデジタル信号化し、周波数分割と時分割を利用して信号チャネルを固定的に割り当てるTDMA方式を採用。電波の利用効率が大幅に改善されました。
また、デジタル化に伴い、電話機の軽量化、低価格化、電子メール(写メール含む)やWeb(i-mode)対応などの高機能化も進みました。但し、データのスピードは64Kbps程度のため大きなコンテンツの利用はできませんでした。なお、周波数は、800MHzと1.5GHz帯を使用していました。

2-3 第三世代(3G)2001年~

複数の発信者の信号にそれぞれ異なる符号を乗算し、すべての信号を合成して1つの周波数を使って送る出す符号分割多重接続方式を採用。
固定的な信号チャネルの割付ではないため、より効率的に高速のデータ通信(約384Kbps/ハイスピード14Mbps)が可能となり、パソコン通信と同じレベルのWebの閲覧や写真の送受信ができるようになりました。 なお、周波数は2GHz帯(一部新800MHz)を使用しています。
近年(2012年)、携帯サービス会社のパケット使い放題の固定料金制とスマートホンの増加に伴い、全体の通信量が飛躍的に増加し通信容量の限界に近づいており、通信障害の発生や一定限度を超えた場合の通信速度の規制を行い始めました。

2-4 第四世代(4G)2012年~

2012年より3.9G(実質4G-50Mbps)のLTE(Long Term Evolution)通信が始まりスマートフォンの普及に拍車がかかりました。
第四世代はIMT-Advanced規格(IPv6対応,LTE-Advanced,WiMAX2)に準拠する通信システムで、100M~1Gビット/秒程度の超高速データ通信速度を有します。また、周波数は5G~6GHzの周波数帯域を使用します。
周波数が高くなると、幅の広い帯域が取れ、高速通信が可能となり動画サービスや高音質音楽サービスが発展しました。

2-5 第五世代(5G)2020年~

主な特徴には、毎秒10Gビットの高速な伝送速度、1ミリ秒という遅延時間の小ささ、1平方キロメートル当たりの同時接続数が100万点という多さがあります。
5Gを実現するため、広い周波数帯域(より高周波)、1アンテナ素子数の増大でスモールセル化、非直交で多元接続、などの技術を用いています。
新しいサービスの創造(リアルタイム遠隔監視・制御による自動運転、遠隔診療、一体感のあるスポーツ観戦など)が期待されています。なお、周波数が高くなると障害物に弱くなる弱点があります。

2-6 第六世代(6G)?~

現在は研究・開発段階。

  • 超高速・大容量通信:100Gbps以上を狙う
  • 超カバレッジ拡張:サービスエリアを極限まで拡大(陸・海・空・宇宙まで)
  • 超低消費電力・低コスト化:充電不要な端末を実現
  • 超低遅延:違和感のない遠隔制御
  • 超高信頼通信:産業基盤を構築
  • 超多接続&センシング:5Gの10倍もの端末を接続可能に