根来寺
(撮影日 23/5/2)

☆ 解説 ☆

新義真言宗総本山で
高野山で金剛峰寺座主を務め、後に袂を分けた
覚鑁上人(興教大師)が1140年(保延6年)に建立
3年後に覚鑁が根来寺近くの円明院で病死する
鎌倉中期に高野山で中性院流を開いた頼瑜が、
大伝法院を根来寺に移した

室町末期に至り、総石高72万石を有する
戦国大名にも引けを取らない勢力となり、
僧兵1万余を従えた根来寺は城郭寺院となる

雑賀衆と共に織田信長や豊臣秀吉に対抗するが、
秀吉の紀州攻めにより根来寺は壊滅
一部を残して再興するには長い月日を要した

江戸時代に至り、
紀州徳川家の庇護を受けて復興し、
現在に至る




山門

1850年(嘉永3年)に再建され、
左右に仁王像が建つ総門




内部から正面を望む




裏手から山門を望む
西日がねぇ・・・(汗)




愛染院

塔頭寺院の一つで、
南北朝時代の頃より杉の坊の住坊だったと伝わる
戦国時代は妙算(津田算長の弟)や照算(津田算長の子)が有名だった
山門と道を挟んで隣接している




蓮花院

塔頭寺院の一つで
修学僧侶の指導を行う学頭の住坊という




鳥羽上皇御駐輩所

蓮花院に隣接しており、奥に三部権現がある


  





三部権現

この脇の道を真っ直ぐ抜けると円明院に続きます




円明院

1143年(康治2年)、鳥羽上皇御臨幸により落成法要が行われたが、
同年12月12日に同寺で覚鑁上人が入寂したという
周囲は金網に囲まれて施錠されていました


 

菩提院(旧御廟所)

塔頭寺院の一つで、
円明院で入寂した覚鑁上人をこの寺に運び、
荼毘に付したと言われています




この道を入ってすぐ左が旧御廟所です




旧御廟所

周囲を塀で囲まれています
内部は立入禁止で入れず
後世になって荼毘処、元霊廟とも呼ばれたそうです




菩提院本堂

西日の都合上、正面から取れず、入り口側から撮りました




資料館前を抜けて北に向かうと不動堂に向かう道があります




不動堂の案内板








不動堂

1850年(嘉永3年)に建立
本尊である不動尊は「三国一のきりもみ不動」として有名で、
覚鑁上人が困難に見舞われた際に身代わりとなったので
この名がついたと言われています
不動堂は和歌山県文化財に指定されています


 

春日堂

春日明神が奉られている御堂です
不動堂に真向かいにあります




不動堂から市道を望む




金毘羅宮

金毘羅大権現が奉られています




金毘羅宮から不動堂を望む
石階段が続いていますが、かなりの急階段です




こちらからも金毘羅宮へ行けますが足場が悪いです




不動堂の向かって右隣に鐘楼があります




鐘楼の奥は、根来遊びの森という遊歩道になっています




伝法橋

ここより先が根来寺本堂に続く道です


 

この階段の先に大塔があるのですが、鉄門で封鎖されています
参拝道は石階段の手前を左に曲がります




正面が大伝法堂です




この鉄門の右横に和歌を彫った石がありました




鉄門から伝法橋を望む




石階段前から突き当たりに行くと分岐があります




突き当たりにある案内板


 

参拝道を歩いて行くと分岐があり、
左奥の道に行くと奥之院に行きます


 

奥之院

覚鑁上人の現在の御廟所です
御廟の左右の墓地は歴代座主、長老の墓所で、
その他に納骨堂、慰霊碑、無縁塔、在家信者の墓地等がある

分岐の左手前を入ると受付(ここより有料)があり、
大師堂、大塔、大伝法堂が並んでいます






大師堂

真言宗を開いた弘法大師空海を奉る御堂
建立は大塔と同時期(室町時代)とされ、
戦火から免れたものとして重要文化財に指定されている




大塔

1496年(明応5年)に建立
木造多宝塔で国宝に指定されている
真言密教の教義を形にしたものと言われています




大塔から前庭を望む




大伝法堂

根来寺の本堂で、
豊臣秀吉の紀州征伐で焼失していたが、
1827年(文政10年)に再建された
本尊は大日如来で、脇仏は金剛薩〔土垂〕と尊勝仏頂尊が並ぶ
根来寺において修行の場となる伝法灌頂等を行う






分岐から左に曲がって橋と棟門を潜った先が光明殿です




本坊

根来寺座主(新義真言宗管長)の住坊
内部には紀州徳川家別邸の名草御殿や名勝庭園(国指定)があり、
一般公開されている(内部の撮影は控えましたが見事な庭園でした)
その他、寺務所なともある






光明真言殿

1801年(享和元年)に建立
当時は持仏堂だったという
覚鑁上人の御尊像を安置し、左右に歴代座主の位牌が奉られている




鐘楼門

光明殿の正面にある門で上部に鐘楼があります




鐘楼門からまっすぐ下っていくと市道に出ます
途中で大谷川に行く階段があります








大谷川の左右には遊歩道があります

散策の時間が1時間半しかなかったこともあり、
全部見ることができませんでした

再訪した時に見れなかった場所へ行ってみたいと思います


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